ミニテスト 建築物環境衛生管理技術者

廃棄物処理法ミニテスト第1回|分類・pH・期限を解く5問

廃棄物の分類は「建物から出たか」ではなく、材質・発生工程・排出業種で決まります。同じ紙でも、一般の事務所から出たコピー用紙と建設工事で出た紙くずでは判定が変わり得ます。分別容器の名称だけでは決めません。

この第1回は、廃棄物240kgの内訳、テナント改修、廃アルカリpH12.6、2026年8月20日交付の60日・180日、電子マニフェストの前々年度50トンを扱う独自5択5問です。

法令・資料確認日:2026年8月14日。廃棄物処理法、施行令、施行規則、環境省の排出事業者向け資料を確認しました。自治体の条例・処理計画・分別ルールで上乗せがあるため、実務では事業場所在地の最新案内と処理業者の許可内容も確認してください。

解く前の4段階|名称ではなく発生から追う

段階 確認 記録例
1 事業活動に伴うか 排出部署・工程
2 産廃20種類か 材質・性状・品目
3 業種限定・特別管理か 業種・pH・油種
4 保管・委託・追跡 量・許可・契約・管理票

一般廃棄物は「産業廃棄物以外」です。先に産廃20種類への該当性を確認し、業種限定と特別管理の条件を重ねます。委託しても排出事業者責任は消えません。

第1問|オフィス廃棄物240kgを材質で分ける

一般の事務所から、コピー用紙96kg、プラスチック製梱包材78kg、飲料缶42kg、従業員の弁当残さ24kgが出た。産業廃棄物になり得る重量と考え方の組合せで最も適切なのはどれか。

  1. 24kg。弁当残さだけ
  2. 96kg。紙くずは全業種で産業廃棄物
  3. 120kg。コピー用紙と弁当残さ
  4. 120kg。廃プラスチック類78kgと金属くず42kg
  5. 240kg。事業所から出れば全て産業廃棄物
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正解:4(78+42=120kg)

事業活動に伴う廃プラスチック類と金属くずは産業廃棄物になり得るため、78+42=120kgです。一般の事務所のコピー用紙は、紙くずの業種限定に通常当たらず、事業系一般廃棄物として自治体ルールを確認します。

弁当残さも、この条件では動植物性残さの業種限定に当たりません。「事業所から出た=全て産廃」でも「市町村が扱う=排出事業者に責任なし」でもありません。

第2問|テナント改修のコンクリート片を判定する

オフィスビルのテナント改修で、既存間仕切りの撤去に伴いコンクリート片が400kg発生した。最も適切な分類・管理はどれか。

  1. 建設工事に伴うがれき類として扱い、排出事業者、許可、契約、マニフェストを確認する
  2. オフィス内なのでコピー用紙と同じ一般廃棄物
  3. 400kg未満なら家庭ごみ
  4. 清掃会社へ渡せば分類確認は不要
  5. 再利用予定と書けば廃棄物処理法は常に適用されない
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正解:1(発生工程は建設工事)

工作物の新築・改築・除去に伴って生じたコンクリート片は、施行令2条9号のがれき類に該当します。建物用途だけでなく、何の工程から出たかを確認します。

元請・発注形態を含む排出事業者を特定し、保管、委託先の許可品目・区域・期限、書面契約、マニフェストを確認します。量が少なくても自動的に家庭ごみにはなりません。

第3問|剥離廃液pH12.6は特別管理を確認する

事業所の床剥離で生じた廃液を、適切な方法で測るとpH12.6だった。最も適切な初動はどれか。

  1. pH14未満なので普通の排水へ流す
  2. 水を目分量で足し、測定記録を捨てる
  3. 紙を混ぜれば一般廃棄物になる
  4. 中和剤を容器内へ無計画に投入する
  5. 腐食性廃アルカリとして特別管理産業廃棄物への該当を確認し、分離保管と適正委託を行う
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正解:5(pH12.5以上の廃アルカリ)

廃アルカリのうちpH12.5以上のものは、著しい腐食性を有する特別管理産業廃棄物です。12.6は基準を上回ります。SDS、採取・測定方法、排出工程、量を記録し、通常品と混ぜずに管理します。

自己判断の希釈や無計画な中和は、発熱・飛散・有害ガス・分類逃れにつながります。処理方法は施設手順と許可業者へ確認します。なお特別管理廃油の判定は、一律の「引火点70℃未満」ではなく法令上の油種等を確認します。

第4問|8月20日交付の60日後と180日後

特別管理産業廃棄物の紙マニフェストを2026年8月20日に交付した。処分終了の写しと最終処分終了の写しを確認する期限の組合せで正しいものはどれか。

  1. 処分終了8月30日・最終処分10月19日
  2. 処分終了10月19日・最終処分11月18日
  3. 処分終了10月19日・最終処分2027年2月16日
  4. 処分終了11月18日・最終処分2027年8月20日
  5. どちらも期限はない
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正解:3(60日後の10月19日・180日後の2月16日)

特別管理産業廃棄物の運搬・処分終了は交付日から60日、最終処分終了は180日です。8月20日の60日後は10月19日、180日後は2027年2月16日です。

通常の産業廃棄物の運搬・処分終了は90日です。期限までに写しを受け取れない場合は、処理状況を把握し、必要な措置と所定の報告を行います。単に待ち続けません。

第5問|2026年度の電子義務は2024年度で判定

ある事業場の特別管理産業廃棄物(PCB廃棄物を除く)の発生量は、2024年度52t、2025年度18tだった。2026年度の処理委託に関する判断として最も適切なのはどれか。

  1. 2025年度が50t未満なので電子マニフェスト義務は生じない
  2. 前々年度の2024年度が50t以上なので、対象委託では電子マニフェスト使用義務を確認する
  3. 50t基準は一般廃棄物だけに適用する
  4. 電子化すれば許可と委託契約は確認不要
  5. 電子化すれば排出事業者責任は処理業者へ移る
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正解:2(前々年度52tで判定)

電子マニフェストの一部使用義務は、当該年度の前々年度に、その事業場で発生した対象の特別管理産業廃棄物が50t以上かで判定します。2026年度は2024年度52tを使います。

電子化しても、処理業者の許可範囲、委託契約、処理終了の確認、異常時対応は必要です。委託後も排出事業者責任は残ります。

採点|品目名ではなく、発生工程まで言えたか

正解数 判定 復習の焦点
5問 分類と期限は安定 自施設の委託台帳
4問 1条件を再確認 業種・pH・基準年度
2〜3問 名称だけで判定しがち 発生工程から再判定
0〜1問 親記事から復習 法律6+政令14

実務記録|廃棄物台帳に残す項目

  1. 発生:部署、工程、日付、排出事業者
  2. 性状:材質、品目、量、pH等の測定条件
  3. 保管:場所、表示、容器、混触防止、飛散・流出防止
  4. 委託:許可品目・区域・期限、契約、引渡量
  5. 追跡:管理票番号、各終了日、期限、異常時措置

間違えた分野の戻り先

公式資料

まとめ|120kg、pH12.6、60日、前々年度を一本につなぐ

一般事務所の240kgのうち、この条件で産廃になり得るのは廃プラスチック78kgと金属くず42kgの計120kgです。一方、テナント改修のコンクリート片は建設工事に伴うがれき類として判定します。同じ建物内でも発生工程で結論が変わります。

pH12.6の廃アルカリは特別管理を確認し、8月20日交付なら処分終了60日後は10月19日、最終処分180日後は翌年2月16日です。2026年度の電子義務は前々年度2024年度の52tで判定します。分類、保管、許可、契約、追跡を一つの台帳でつないでください。

法令・資料確認日/最終更新日:2026年8月14日

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