ミニテスト 建築物環境衛生管理技術者

ゴキブリ・ダニ防除ミニテスト第1回|指数1.42・湿度50%を診断

ゴキブリ指数とダニ対策は、同じ計算を使いません。ゴキブリは粘着トラップの上位30%を使って発生の集中を見ます。室内塵中のヒョウヒダニ等は、相対湿度とアレルゲンを含むほこりの除去を軸に管理します。

この第1回は、必要29トラップ、ゴキブリ指数1.42、指数0.13でも措置となる例、湿度70%以上が8日中4日、カーペット540m²の除じん3時間を扱う独自5択5問です。

制度・資料確認日:2026年8月17日。厚生労働省の建築物における維持管理マニュアル・技術上の基準、e-Gov法令検索の建築物衛生法施行令・施行規則、千葉市保健所のゴキブリ・ダニ資料を照合しました。指数と目標水準は特定建築物の標準的な管理に用い、薬剤は承認内容・製品表示・施設の安全手順を優先してください。

解く前の分岐|数える対象と環境を混ぜない

対象 主な測定 今回の判断軸
ゴキブリ 粘着トラップ 上位30%・最大捕獲数
吸血性ダニ 捕獲・種同定 許容指数0
ヒョウヒダニ等 湿度・室内塵 70%以上・除じん

上位30%はゴキブリの捕獲指数で発生源を平均に埋もれさせないための計算です。ヒョウヒダニの死骸や糞はアレルゲンとして残るため、「殺虫したから清掃不要」にはなりません。

第1問|厨房と事務所に何枚置くか

厨房100m²には5m²に1枚、通常の事務所450m²には50m²に1枚の粘着トラップを置く。必要枚数の組合せはどれか。

  1. 厨房5枚・事務所9枚・計14枚
  2. 厨房20枚・事務所9枚・計29枚
  3. 厨房20枚・事務所18枚・計38枚
  4. 厨房100枚・事務所50枚・計150枚
  5. 面積に関係なく各区域3枚・計6枚
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正解:2(20+9=29枚)

厨房は100÷5=20枚、事務所は450÷50=9枚、合計29枚です。1は厨房を20m²に1枚としており、3は事務所を25m²に1枚とした別条件です。

枚数だけでなく、機器下、熱源・水場、排水溝、グリストラップ、搬入口などの発生点へ配置します。設置期間は3〜7日間を目安にそろえ、区域・番号・日付が追える図面を残します。

第2問|20枚の上位30%から指数を出す

厨房に20枚を4日間設置した。総捕獲38匹のうち、上位30%に当たる6枚の捕獲数は12、8、6、4、3、1匹だった。標準的な計算による指数と水準はどれか。

  1. 0.48・許容水準
  2. 0.48・警戒水準
  3. 1.42・措置水準
  4. 5.67・措置水準
  5. 8.50・措置水準
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正解:3(指数1.42・措置水準)

上位6枚の合計は12+8+6+4+3+1=34匹。34÷6枚÷4日=1.416…なので、指数は1.42です。指数1以上は措置水準です。

1と2の0.48は全20枚で平均した38÷20÷4=0.475を丸めた値で、発生の集中を薄めています。4はトラップ枚数、5は日数で割っていません。防除範囲は上位トラップの位置を起点に絞ります。

第3問|指数0.13でも1枚2匹なら措置

事務所に10枚を5日間設置した。上位3枚の捕獲数は2、0、0匹で、生体の目撃はない。判定として最も適切なのはどれか。

  1. 指数0なので許容水準
  2. 指数0.13で0.5未満なので、必ず許容水準
  3. 指数0.13だが、1枚に2匹捕獲されたため措置水準
  4. 指数0.40で警戒水準
  5. 生体を目撃していないため判定不能
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正解:3(局所2匹の条件で措置水準)

指数は2÷3÷5=0.133…で0.13です。しかし措置水準は、指数1以上、1個のトラップに2匹以上、かなりの生体目撃のいずれかで成立します。今回は1枚2匹に該当します。

平均指数だけを見ると、局所的な発生源を見落とします。その1枚の周囲で餌、水、熱、隙間、段ボール、配管ルートを調べ、環境整備と吸引、必要な毒餌等を組み合わせます。

第4問|8日中4日が湿度70%以上

カーペット区域の日最高相対湿度が8日間で66、71、74、69、72、68、75、67%だった。ダニ対策として最も適切な集計と初動はどれか。

  1. 70%以上は0日。薬剤だけを散布する
  2. 70%以上は3日・37.5%。換気を停止する
  3. 70%以上は4日・50%。除湿・換気・漏水・清掃条件を点検する
  4. 平均値だけが70%未満なら、75%の記録は削除する
  5. 建築物衛生管理基準の上限が70%なので、70%超もダニ対策上問題ない
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正解:3(4日・50%)

71、74、72、75%の4日が70%以上です。4÷8×100=50%。千葉市保健所は50〜60%を理想とし、70%以上ではダニが繁殖しやすく、餌となるカビも生じやすいとしています。

建築物環境衛生管理基準の相対湿度は40〜70%ですが、上限ぎりぎりはダニ対策上の理想ではありません。センサー位置と校正、除湿運転、外気・換気、結露・漏水、カーペット下地、ほこりを確認し、再測定します。

第5問|カーペット540m²を20秒/m²で吸引

ダニとアレルゲン対策として、カーペット540m²を1m²当たり20秒吸引する。正味作業時間と、同じ能率の2人で均等分担した1人当たり時間はどれか。

  1. 90分・45分
  2. 180分・90分
  3. 180分・180分
  4. 360分・180分
  5. 10,800分・5,400分
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正解:2(正味180分・1人90分)

540×20=10,800秒。10,800÷60=180分=3時間です。2人で均等に分けると1人270m²、270×20=5,400秒=90分です。

これは吸引だけの正味時間です。什器移動、電源・コード、集じん袋、端部作業、点検記録、休止時間は別に積算します。ダニを死滅させても死骸と糞はアレルゲンとして残るため、除湿と除じんを一体で行います。

採点|平均値で発生源を消していないか

正解数 判定 復習の焦点
5問 計算と是正が安定 自館の配置図・湿度ログ
4問 1条件を再確認 上位30%か最大捕獲
2〜3問 全数平均に頼りがち 指数と環境を分ける
0〜1問 親記事から復習 ゴキブリ・ダニの管理軸

現場記録|指数の分母を必ず残す

  1. トラップ:区域、面積、総枚数、設置・回収日時、個別捕獲数
  2. 計算:上位に使った枚数、合計捕獲数、日数、指数、最大捕獲数
  3. 環境:餌、水、熱、隙間、清掃、搬入物、湿度、漏水・結露
  4. 措置:環境整備、吸引、毒餌、限定散布、利用者への周知
  5. 効果:同じ位置・期間での再調査、指数、苦情、次回日

「指数1.42」だけでは再計算できません。上位6枚、合計34匹、4日間という分子と分母を残せば、担当者や委託先が変わっても同じ方法で比較できます。

間違えた分野の戻り先

公式資料

まとめ|29枚を置き、上位6枚と湿度ログを読む

厨房100m²と事務所450m²の条件では29枚です。厨房20枚を4日置き、上位6枚で34匹なら指数1.42で措置水準。指数0.13でも、1枚に2匹なら別条件で措置水準になります。全数平均だけでは局所発生を見落とします。

ダニ側は、8日中4日が湿度70%以上なら、除湿・換気・漏水・カビ・清掃条件を点検します。カーペット540m²を20秒/m²で吸引する正味時間は3時間、2人なら1人90分です。指数でゴキブリの発生源を絞り、湿度と除じんでダニの生息条件とアレルゲンを減らしてください。

制度・資料確認日/最終更新日:2026年8月17日

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