全40問の解答・解説
二級ボイラー技士 模擬試験 第3回の正答と解説です。先に40問を解き、解答用紙へ記録してから開くことをおすすめします。
2026年9月5日に全40問の正答をボイラー及び圧力容器安全規則・ボイラー構造規格と突き合わせ、第1回・第2回と問題文が重なっていた旧版の40問をすべて差し替え、正答以外の選択肢についても誤りの理由まで解説し直しました。本模試は当サイト独自の学習問題で、公式試験問題でも公式の合否判定でもありません。
採点方法
各問1点です。科目ごとに4点以上あるかを確かめ、そのうえで全体24点以上かを確認します。本試験は各科目40%以上かつ全体60%以上の二重基準なので、合計点だけを見ても合否は判断できません。
| 科目 | 問題番号 | 得点欄 | 科目の基準 |
|---|---|---|---|
| 第1科目:ボイラーの構造に関する知識 | 問1〜問10(10問) | / 10 | 4点以上 |
| 第2科目:ボイラーの取扱いに関する知識 | 問11〜問20(10問) | / 10 | 4点以上 |
| 第3科目:燃料及び燃焼に関する知識 | 問21〜問30(10問) | / 10 | 4点以上 |
| 第4科目:関係法令 | 問31〜問40(10問) | / 10 | 4点以上 |
| 合計 | 40問 | / 40 | 24点以上 |
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第1科目:ボイラーの構造に関する知識
問1 正解:(3)圧力が高くなると、飽和蒸気の比体積は小さくなる
圧力が上がると飽和蒸気は圧縮されるので、1kg当たりの体積(比体積)は小さくなります。標準大気圧では約1.67 m³/kgですが、1 MPaでは約0.19 m³/kgまで縮みます。(1)は前半だけ正しく、蒸発熱は逆に小さくなります(標準大気圧で約2,257 kJ/kg、1 MPaで約2,015 kJ/kg)。飽和水と飽和蒸気の性質が近づいていくためで、臨界圧力では0になります。(2)は逆で、飽和蒸気の比エンタルピ=飽和水の比エンタルピ+蒸発熱ですから、飽和蒸気のほうが大きくなります。(4)も逆で、乾き度0.9の湿り蒸気は1kg中に0.1kgの水分を含み、その分だけ蒸発熱を受け取っていないので保有熱量は小さくなります。(5)は用語の取り違えで、この温度差は過熱度です。乾き度は、湿り蒸気1kgのうち乾き飽和蒸気が占める質量の割合をいいます。
問2 正解:(5)伝熱面積を大きくとれるので、高圧大容量の発電用ボイラーとして使われる
立てボイラーは胴を縦にした小形の丸ボイラーで、伝熱面積を大きくとれず、効率も高くありません。用途は小規模な暖房・給湯・小さな作業用蒸気で、発電用のような高圧大容量には使われません。(1)は正しく、床面積が限られる場所に置けるのが立てボイラーの長所です。(2)(3)も正しく、狭い火室で伝熱面積を稼ぐために、横管式は火室内に横向きの管を通し、多管式は火室の上に煙管を並べます。(4)も正しく、内部が狭く構造も込み入っているため、掃除・点検のしにくさが短所として挙げられます。
問3 正解:(5)自然循環式は、上昇管と降水管の中にある水の密度差を利用して循環させる
自然循環式は、加熱されて気泡を含み軽くなった上昇管の水と、加熱されない降水管の水との密度差が生む圧力差だけで循環します。ポンプを持たない代わりに、この密度差が循環の原動力です。(1)は逆で、圧力が高くなるほど飽和水と飽和蒸気の密度差が小さくなるため、循環力は弱くなります。高圧のボイラーで強制循環式が使われるのはこのためです。(2)は誤りで、強制循環式は給水ポンプとは別に循環ポンプを設けて缶水を押し回します。(3)は貫流式にドラムがないので誤りです。貫流式は長い管の一端から給水を押し込み、管の途中で予熱・蒸発・過熱を済ませます。(4)も誤りで、降水管を加熱すると中で気泡が生じて密度差が失われ、循環が乱れます。降水管は燃焼ガスに触れない位置に置くのが原則です。
問4 正解:(3)開放形膨張タンクは、温水の膨張分を吸収して装置内の圧力上昇を防ぐ
水は温まると膨張します。開放形膨張タンクは配管系の最上部に置いた大気開放のタンクで、この膨張分を受け止めて装置内の圧力が上がりすぎるのを防ぎます。(1)は誤りで、温水ボイラーは内部が水で満たされていて水面がないため、水面計ではなく温度計と水高計(圧力計)を取り付けます。(2)は危険な誤りです。逃がし管は膨張した温水の逃げ道そのものなので、途中に弁やコックを設けてはなりません。閉め忘れれば圧力の逃げ場がなくなります。(4)は逃がし弁の説明として誤りで、逃がし弁は圧力が設定値を超えたときに開き、温水を逃がして圧力を下げます。(5)も逆で、ハートフォード式連結法は返り管が抜けても缶内の水位が安全低水面より下がらないようにする接続方法で、暖房用蒸気ボイラーで広く使われます。
問5 正解:(5)験水コックを2個取り付ければ、ガラス水面計は省略することができる
水面測定装置は原則として2個以上を取り付けますが、そのうち1個は必ずガラス水面計です。胴の内径が750 mm以下で、内部に蒸気と水を分離する特別な装置を持たない蒸気ボイラーでは、残りの1個を験水コックなどに替えることが認められているだけで、ガラス水面計そのものを省略することはできません(ボイラー及び圧力容器安全規則第29条)。(1)は正しく、可視範囲の最下部を安全低水面に合わせておくと、水面が見えなくなった時点が危険水位だと分かります。(2)は正しく、ガラスの裏の三角溝で光が反射する部分が蒸気部、光が透過する部分が水部で、蒸気部は白く光ります。(3)も正しく、二色水面計は水と蒸気の屈折率の差を利用し、赤と緑のフィルタを通して境界をはっきり見せます。(4)も正しく、水柱管の下部にスラッジがたまると水位を正しく示さなくなるため、吹出し管を設けて定期的に吹き出します。
問6 正解:(2)給水内管は、冷たい給水が一か所に集中しないよう、安全低水面よりやや下に取り付ける
給水内管は胴の中に通した穴あきの管で、給水を長手方向に散らして送り込みます。取付け位置は安全低水面よりやや下で、こうすると冷たい水が一か所に当たって局部的な温度差(熱応力)を生むのを防げます。水面より上に置くと、給水が水面をたたいて水位が乱れます。(1)は順序が逆で、ボイラーに近い側が給水弁、その次が逆止め弁です。この順であれば、逆止め弁の点検時に給水弁でボイラー側を止められます。(3)はディフューザポンプと渦巻ポンプの説明が入れ替わっています。案内羽根(ディフューザ)を持つのがディフューザポンプで、高圧の給水に向きます。(4)は誤りで、渦流ポンプは小さな羽根車で高い揚程を出せますが吐出量が小さく、小容量向けです。(5)も誤りで、排ガスで給水を温めるのがエコノマイザ(節炭器)、蒸気やドレンで温めるのが給水加熱器です。
問7 正解:(5)減圧弁は、蒸気の使用量が変化しても、二次側の流量を一定に保つ装置である
減圧弁が一定に保つのは二次側の「圧力」で、流量ではありません。高い圧力で送ってきた蒸気を、使用設備に合った圧力まで下げて安定させるための弁です。(1)は正しく、主蒸気弁には流れの向きを変えるアングル弁、球状の弁室を持つ玉形弁、抵抗の小さい仕切弁が使われます。(2)は正しく、沸水防止管は蒸気の取り出し口に付けて水滴を落とし、キャリオーバを防ぎます。(3)も正しく、気水分離器は蒸気の流れを急に曲げたり遠心力を使ったりして水分を分けます。(4)も正しく、蒸気トラップは蒸気は通さずドレンだけを自動的に排出する弁で、ドレンがたまるとウォータハンマや加熱不良の原因になります。
問8 正解:(1)安全弁は、蒸気ボイラーの蒸気部に、弁軸を鉛直にして直接取り付ける
安全弁は圧力が上がりすぎたときに確実に蒸気を逃がす最後のとりでなので、蒸気部に直接、弁軸を鉛直にして取り付けます。途中に長い配管や弁を挟むと、抵抗で吹出しが遅れたりドレンがたまったりします。(2)と(3)は揚程式と全量式の説明が入れ替わっています。吹出し量が弁座流路面積で決まるのが揚程式、のど部の面積で決まるのが全量式で、同じ口径なら全量式のほうが多く吹き出せます。(4)は逆で、ばねを締めるほど弁体を押さえる力が強くなり、吹出し圧力は高くなります。(5)も逆です。過熱器は蒸気だけが通り、蒸気が流れなくなると急に焼損するおそれがあるため、過熱器の安全弁は胴の安全弁より先に(低い圧力で)作動するよう調整します。
問9 正解:(2)硫化カドミウムセル(CdSセル)は、火炎の光を受けると電気抵抗が変わることを利用する
硫化カドミウムセルは、光が当たると電気抵抗が下がる性質を持つ光導電素子です。火炎の可視光を受けて抵抗が変化することで、火炎があるかどうかを判断します。(1)はフレームロッドの原理が違います。フレームロッドは火炎が電気を通し、整流作用を持つことを利用するもので、主にガスだきの点火用バーナに使われます。紫外線を検出するのは紫外線光電管です。(3)は順序が誤りで、失火を検出したときに真っ先に止めるのは燃料の供給です。燃料が炉内にたまると爆発につながります。(4)は安全上あってはならない動作です。点火に失敗すると主安全制御器は安全側で停止(ロックアウト)し、原因を確かめて手動で復帰させるまで再起動しません。(5)は誤りで、温度は火炎が消えてもすぐには下がらず応答が遅いため、火炎検出器には使いません。
問10 正解:(4)毎時2,350 kg
換算蒸発量は「実際の蒸発量が持ち出す熱量を、標準大気圧で100℃の水を蒸発させる場合に置き換えた量」です。式は 換算蒸発量=実際蒸発量×(発生蒸気の比エンタルピ-給水の比エンタルピ)÷2,257 で、単位はいずれもkJ/kgとkg/hです。当てはめると 2,000×(2,780-125)÷2,257=2,000×2,655÷2,257=5,310,000÷2,257≒2,353 kg/h となり、(4)が最も近い値です。(2)の2,000 kgは実際蒸発量そのもので、1kgの蒸気に与えた熱量(2,655 kJ/kg)が2,257 kJ/kgより大きい以上、換算蒸発量は実際蒸発量より必ず大きくなります。ここを取り違えると(1)や(2)を選んでしまいます。(3)と(5)は割り算の桁を間違えたときに出やすい値です。ボイラーの能力を比べるときは、圧力や給水温度の違いに左右されない換算蒸発量を使います。
第2科目:ボイラーの取扱いに関する知識
問11 正解:(3)圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角になったときに開になるよう取り付ける
圧力計のコックは、ハンドルが管軸と同一方向のときに開になるように取り付けます。こうしておけば、離れた場所からハンドルの向きを見るだけで開閉の状態が分かります。(1)は正しく、高温の蒸気が直接入るとブルドン管が傷むため、サイフォン管に水をためて蒸気を隔てます。(2)も正しい方法で、圧力計は単体では狂いに気づけないので、基準になる試験用圧力計と比べます。(4)も正しく、指針の動きが鈍い、圧力が変わっても動かないといった症状はサイフォン管やコックの詰まりが典型的な原因です。(5)も正しく、コックを閉じて圧力を抜いたときに指針が0へ戻らなければ、ブルドン管が変形しているおそれがあります。
問12 正解:(2)バーナが着火しないときは、直ちに燃料弁を閉じ、炉内を換気してから原因を調べる
着火しないまま燃料を送り続けると、炉内に未燃の油や油蒸気がたまり、次の点火で爆発する危険があります。まず燃料弁を閉じ、炉内と煙道を十分に換気(ポストパージ)してから、点火装置や燃料系統の原因を調べます。(1)はプレパージの目的を取り違えています。プレパージは点火前に炉内の未燃ガスを追い出す換気なので、ダンパを開いて空気を通します。(3)は順序が逆で、点火用バーナを先に入れて火種を作り、そこへ主バーナの燃料を送ります。(4)は誤りで、複数のバーナは1基ずつ確実に着火を確かめながら点火します。まとめて点火すると、着火しなかったバーナの燃料が炉内にたまります。(5)は空気の過不足が逆です。空気が過剰だと火炎は短く白っぽくまぶしくなり、空気が不足すると火炎が長く暗い赤色になってすすが出ます。
問13 正解:(3)燃焼量を増すときは、空気量を先に増やしてから燃料の供給量を増やす
燃焼量を増減するときの原則は「空気が先か、燃料が先か」を空気過剰側で考えることです。増やすときは空気を先に増やしてから燃料を増やし、減らすときは燃料を先に減らしてから空気を減らします。どちらの操作でも一時的に空気が多めになるので、不完全燃焼や未燃ガスの滞留を避けられます。したがって(1)と(2)はいずれも順序が逆で、燃料が先に増える・空気が先に減ることで空気不足の側に振れてしまいます。(4)は誤りで、一次空気(燃料と混ぜて着火を安定させる空気)と二次空気(燃焼を完結させる空気)は、燃焼量に応じて両方を調節します。(5)も誤りで、主蒸気弁を絞っても缶内で蒸気は作られ続けるため、圧力はかえって上がります。圧力が高いときに減らすのは燃焼量です。
問14 正解:(1)燃料の供給を止める → 炉内と煙道を換気する → 給水して常用水位よりやや高くし給水弁を閉じる → 主蒸気弁を閉じてドレン弁を開く → ダンパを閉じる
停止操作は「燃料を止める → 換気する → 水位を確保する → 蒸気を止める → ダンパを閉じる」の順です。最初に燃料を止め、炉内に残った未燃ガスを換気で追い出してから、翌日の起動に備えて常用水位よりやや高い水位にして給水弁を閉じます。最後に主蒸気弁を閉じてドレンを抜き、ダンパを閉じて缶体が急に冷えるのを防ぎます。(2)(3)は換気の前にダンパを閉じたり主蒸気弁を先に閉じたりしており、未燃ガスが炉内に残ります。(4)は燃料停止の直後にダンパを全閉にしている点が危険で、換気が終わるまでダンパは開けておきます。(5)は給水を先に止めており、停止後に水位が下がったときの余裕がなくなります。
問15 正解:(1)直ちに燃料の供給を止めて燃焼を停止し、炉内を自然に冷ましてから水位の回復にかかる
水位が安全低水面を割ると、加熱面が水から露出して過熱(空だき)状態になります。まず燃料を止めて燃焼を停止し、炉内を自然に冷ますのが最初の措置です。(2)は最も危険な操作です。過熱した加熱面に冷水を当てると急激な収縮で亀裂や破裂を起こすおそれがあるため、あわてて給水してはいけません。(3)は吹出しでさらに水位が下がるので論外です。(4)は主蒸気弁を全開にすると缶内の圧力が急に下がり、缶水が一気に沸騰して水位がさらに乱れます。(5)も同様に急減圧を招くうえ、安全弁を人為的に開けば本来の機能を損ないます。水位が見えない状態で無理に運転を続けず、冷却してから原因を調べるのが基本です。
問16 正解:(4)スートブロー中は通風力を下げ、燃焼ガスの流れを止めておく
スートブローは伝熱面に付いたすすを蒸気や空気で吹き飛ばす作業なので、吹き飛ばしたすすを煙道の外へ運び出すために、実施中はむしろ通風力を上げます。通風を止めると、はがれたすすが炉内に舞い戻って再付着したり、燃焼が乱れて逆火の原因になったりします。(1)は正しく、燃焼量が低いときは炉内の温度と通風力が不足し、消火や燃焼の不安定を招くため行いません。(2)も正しく、ドレンが残ったまま吹くと水滴が伝熱面に当たり、局部的な冷却や損傷につながります。(3)も正しく、同じ場所を吹き続けると管を摩耗させます。(5)も正しく、すすの付き方は燃料と燃焼条件で変わるため、回数や時間は運転実績に応じて決めます。
問17 正解:(2)酸洗浄では、酸に腐食抑制剤(インヒビタ)を添加してから薬液を循環させる
酸洗浄は塩酸などでスケールを溶かす方法ですが、そのままでは地金まで侵してしまいます。そこで腐食抑制剤(インヒビタ)を加え、スケールだけが溶けて鋼材が守られるようにしてから薬液を循環させます。(1)は内面清掃と外面清掃が入れ替わっています。すすや灰を落として通風抵抗と伝熱の妨げを減らすのが外面清掃、スケールやスラッジを除くのが内面清掃です。(3)は重大な誤りで、酸と鉄が反応すると水素が発生するため、洗浄中は火気厳禁とし、換気にも注意します。(4)は逆で、他のボイラーとつながる蒸気管や給水管の弁は確実に閉じ、施錠や「操作禁止」の表示をしてから内部に入ります。(5)も誤りで、清掃は必ずボイラーを停止して冷却し、内部の圧力と温度が下がってから行います。
問18 正解:(2)タンニンや亜硫酸ナトリウムは、缶水中の溶存酸素を除去する脱酸素剤である
脱酸素剤は缶水に残った酸素と結びついて、酸素による点食(ピッチング)を防ぐ薬剤です。タンニン、亜硫酸ナトリウム、ヒドラジンなどが使われます。(1)は用途が違い、炭酸ナトリウムは硬度成分を沈殿させる軟化剤やpH調整剤として使われます。(3)も逆で、りん酸ナトリウムは硬度成分と結合してスラッジ化させる軟化剤であり、缶水のpHは下げるのではなくアルカリ側に保ちます。(4)は誤りで、清缶剤はあくまで薬剤です。溶存気体を機械的・物理的に除くのは脱気器の役割で、両者は補い合う関係にあります。(5)も誤りで、スケール防止剤は硬度成分がスケールとして固着するのを防ぐもので、固着したスケールを溶かす力はありません。固着したものは機械的清掃か酸洗浄で除きます。
問19 正解:(4)缶水の電気伝導率は、溶けている塩類が多いほど小さくなる
電気伝導率は、水に溶けているイオンの量を映す指標です。塩類が増えるほど電気を通しやすくなるので、電気伝導率は大きくなります。濃縮の進み具合を手早くつかめるため、吹出しの目安として日常的に使われます。(1)は正しく、硬度成分の量をそろえて比べるために炭酸カルシウム換算で表します。(2)も正しく、酸消費量は水中のアルカリ分を酸で中和するのに要する量で、pH 4.8基準とpH 8.3基準があります。(3)も正しく、pHが低い(酸性側の)水は鋼材を侵すため、給水・缶水は弱アルカリ性に保ちます。(5)も正しく、缶水が濃縮すると泡立ちや持ち出しが起きやすくなるので、吹出しで一部を排出して濃度を下げます。
問20 正解:(4)水位検出器の機能試験は、給水を止めて水位を下げ、低水位燃料遮断装置が働くかどうかで確かめる
水位検出器が本当に働くかどうかは、実際に水位を下げてみるのが確実です。給水を止めて水位を下げ、設定水位で低水位燃料遮断装置が作動して燃焼が止まることを確かめます。(1)は間隔が長すぎます。フロート室にはスラッジがたまりやすいので、6か月に1回程度は分解掃除を行い、作動試験は日常的に実施します。(2)は誤りで、電極式は電極棒と缶水の導通で水位を判断するため、電極棒の汚れや絶縁不良があると誤検出します。(3)も誤りで、作動試験は運転前だけでなく、日常的に(1日1回以上を目安に)行います。(5)も誤りで、2組ある水位検出器は互いの故障を補うために設けられているので、両方とも点検しなければ意味がありません。
第3科目:燃料及び燃焼に関する知識
問21 正解:(3)燃料の組成が分かると、理論空気量や発熱量を計算で求めることができる
燃料の組成が分かれば、炭素・水素・硫黄が燃えるのに必要な酸素量を積み上げて理論空気量を計算でき、発熱量も各成分の発熱量から推定できます。分析が燃焼計算の出発点になるという関係を押さえておくと、この科目の計算問題がつながって見えてきます。(1)と(2)は説明が入れ替わっています。炭素・水素・窒素などの元素を質量比で表すのが元素分析、水分・灰分・揮発分を測って残りを固定炭素とするのが工業分析で、工業分析は主に固体燃料に用います。(4)は高発熱量と低発熱量が逆です。水蒸気の潜熱を含むのが高発熱量(総発熱量)、差し引いたものが低発熱量(真発熱量)で、ボイラーの効率計算には通常、低発熱量を使います。(5)も誤りで、液体燃料・固体燃料の発熱量は1 kg当たりのkJで表します。1 m³(標準状態)当たりで表すのは気体燃料です。
問22 正解:(5)排ガス温度を下げるほど、低温腐食は起こりにくくなる
低温腐食は、排ガスの温度が硫酸の露点より下がった場所で硫酸が結露して起こります。したがって排ガス温度を下げるほど、露点以下になる範囲が広がって腐食は起こりやすくなります。熱回収を進めて排ガス温度を下げることと、低温腐食を避けることは相反するので、実際には露点を見ながら下限の温度を決めます。(1)は正しく、C重油は常温では粘度が高く霧にならないため、加熱して適正な粘度にしてから噴霧します。(2)も正しく、加熱しすぎると油の一部が気化してバーナ内で泡になり、噴霧が乱れて燃焼が脈打つ(いきづき燃焼)ことがあります。(3)は低温腐食の仕組みそのもので正しい記述です。(4)も正しく、耐食材料の使用のほか、低温部の温度を露点以上に保つ、硫黄分の少ない燃料を使うといった対策があります。
問23 正解:(4)86 %
ボイラー効率は「蒸気が持ち出した熱量 ÷ 燃料が持ち込んだ熱量」で求めます。蒸気が持ち出した熱量は 2,000 kg/h×(2,750-105) kJ/kg=2,000×2,645=5,290,000 kJ/h。燃料が持ち込んだ熱量は 150 kg/h×41,000 kJ/kg=6,150,000 kJ/h。したがって効率は 5,290,000÷6,150,000=0.860、すなわち約86 %となり(4)が正解です。分子は必ず「発生蒸気の比エンタルピ-給水の比エンタルピ」で、発生蒸気の比エンタルピをそのまま掛けると100 %を超えてしまいます。分母に高発熱量を使うか低発熱量を使うかで数値が数ポイント変わるため、問題文でどちらが与えられているかを確かめてください。ここでは低発熱量が与えられているので、そのまま用います。なお(5)の90 %は、給水の比エンタルピを引き忘れて 2,000×2,750÷6,150,000=0.894 と計算したときに出る値です。(1)(2)(3)は、比エンタルピの差や燃料消費量の桁を取り違えたときに出やすい値で、実際のボイラー効率は一般に80〜90 %程度に収まります。
問24 正解:(2)都市ガス13Aの主成分はメタンで、空気より軽い
都市ガス13Aの主成分はメタン(CH₄)で、分子量16と空気の約29より小さいため空気より軽く、漏れると天井付近にたまります。(1)はLPGの比重が逆です。LPGはプロパンやブタンが主成分で空気より重く、漏れると床面に滞留します。同じガス漏れでも検知器を付ける高さが逆になるので、実務でも重要な違いです。(3)も逆で、気体燃料は単位体積当たりの発熱量が液体燃料よりはるかに小さく、貯蔵や輸送には圧縮や液化が要ります。(4)も誤りで、気体燃料は空気とよく混ざるため少ない過剰空気(小さい空気比)で完全燃焼でき、これが気体燃料の大きな利点です。(5)は状態が逆で、LPGは常温・常圧では気体、加圧すると容易に液化するため、液体として運び、気体にして燃やします。
問25 正解:(4)石炭の燃焼では、液体燃料や気体燃料よりも空気比を小さくできる
固体である石炭は、空気と混ざりにくく燃え切るまでに時間がかかるため、完全燃焼させるには余分な空気が要ります。空気比の目安は微粉炭燃焼で1.2〜1.4程度、重油で1.05〜1.3程度、気体燃料で1.05〜1.2程度と、固体燃料ほど大きくなります。したがって「空気比を小さくできる」は誤りです。(1)は工業分析の手順として正しい記述です。(2)も正しく、揮発分が多いほど早く着火して長い炎になり、火炎の届く燃焼室の大きさに影響します。(3)も正しく、微粉炭にすると表面積が増えて燃焼が速くなるため、大容量の発電用ボイラーで使われます。(5)も正しく、灰分は燃えない成分なので、多いほど1 kg当たりの発熱量が下がり、灰の排出処理も増えます。
問26 正解:(1)燃焼室熱負荷とは、燃焼室の単位容積・単位時間当たりに発生する熱量のことである
燃焼室熱負荷は、燃焼室1 m³当たり1時間にどれだけの熱を発生させているかを表す指標(kW/m³ あるいは kJ/(m³·h))で、燃焼室の広さが燃焼量に見合っているかを判断するために使います。(2)は逆で、燃料が燃え切るまでの時間と火炎の長さに見合った容積が必要です。狭すぎると燃え切る前に燃焼ガスが出てしまい、未燃分が増えます。(3)は燃焼の3要素の取り違えで、正しくは燃料・空気(酸素)・点火源(温度)です。水は燃焼に必要な要素ではありません。(4)は大小が逆で、燃焼室熱負荷が大きすぎるほど滞留時間が足りず未燃分が増えます。(5)も逆で、着火性が悪く燃え切るのに時間がかかる燃料ほど、大きな燃焼室が必要になります。
問27 正解:(1)多翼形ファンは、前向きの羽根を多数持ち、小形・軽量だが効率は低い
多翼形ファンは、幅の狭い前向きの羽根を多数並べた形式で、小形・軽量で安価な反面、効率が低く高圧には向きません。ボイラーでは比較的小さな通風系に使われます。(2)は逆で、後向き形(ターボ形)は羽根を後ろ向きに傾けて高い効率と高い静圧を得られるため、高温・高圧・大容量の通風に適します。(3)も逆で、ラジアル形は放射状の平板な羽根を持ち、摩耗や腐食に強く、すすや灰を含むガスを扱う場所に向きます。羽根の交換や補修も容易です。(4)と(5)は押込ファンと誘引ファンの条件が入れ替わっています。押込ファンは常温の燃焼用空気を送り込むので耐熱性は要りません。誘引ファンは高温で体積が膨らんだ燃焼ガスを吸い出すため、耐熱・耐摩耗が求められ、同じ質量流量でも大形になります。
問28 正解:(5)誘引通風は、押込通風に比べて所要動力が小さくて済む
誘引通風は、高温になって体積が膨らんだ燃焼ガスを吸い出すため、同じ量の空気を送る押込通風に比べてファンが大形になり、所要動力も大きくなります。(1)は正しく、自然通風力は煙突内外のガスの密度差と煙突の高さの積で決まるので、煙突が高いほど、また排ガス温度が高い(=ガスが軽い)ほど大きくなります。(2)も正しく、押込通風は炉内が正圧になるため、隙間があると燃焼ガスが吹き出す危険があります。(3)も正しく、平衡通風は両方のファンで炉内をわずかな負圧に保ち、押込通風の漏れと誘引通風の動力の欠点をどちらも抑えます。(4)も正しく、ダンパには通風量の調節と、煙道の遮断という2つの役割があります。
問29 正解:(4)1.24
式に当てはめると m=21÷(21-4)=21÷17≒1.24 となり、(4)が最も近い値です。空気比は「実際に送った空気量 ÷ 理論空気量」で、1.24 は理論空気量より24 %多い空気を送っている状態を表します。排ガス中に酸素が残っているということは、燃焼に使われなかった空気があるということで、酸素濃度が高いほど空気比も大きくなります。逆に酸素が0 %なら m=21÷21=1、つまり理論空気量ちょうどです。空気比が大きすぎると、余分な空気を温めて煙突から捨てることになり排ガス損失が増えます。小さすぎると不完全燃焼で一酸化炭素やすすが出ます。排ガス分析は、この兼ね合いを数字で確かめる手段です。なお(3)の1.19は、分母と分子を取り違えて (21+4)÷21 と計算したときに出る値です。(1)の1.05は酸素が1 %のとき、(2)の1.13は酸素が2.4 %程度のとき、(5)の1.35は酸素が5.5 %程度のときの空気比にあたります。油だきボイラーでは、空気比1.1〜1.3、酸素濃度で2〜4 %程度を目安に調整します。
問30 正解:(5)逆火は炉内の圧力が下がりすぎたときに起こるので、誘引通風を強めれば防止できる
逆火は、炉内でいったん生じた火炎や燃焼ガスが、たき口など燃料と空気の入口側へ吹き返す現象です。原因は炉内の圧力が高まることや未燃ガスの滞留であって、圧力が下がりすぎることではありません。誘引通風を強めればよいという対処も誤りで、通風のバランスを保ち、点火前の換気と点火手順を守ることが基本の対策です。(1)は正しく、通風が不足すると燃焼ガスが押し出されず、たき口側へ吹き返します。(2)も正しく、燃料が先に入ると炉内に可燃ガスがたまり、着火の瞬間に一気に燃えて吹き返します。(3)も正しく、失火したバーナから出た燃料が別のバーナの火炎で着火すると、同じことが起こります。(4)も正しく、未燃ガスがたまった状態での点火は、逆火から炉内爆発へ発展するおそれのある最も危険な操作です。
第4科目:関係法令
問31 正解:(3)貫流ボイラーでは、燃焼室入口から過熱器入口までの水管の、燃焼ガス等に触れる面の面積を算入する
伝熱面積は「片面が燃焼ガスに触れ、その裏面が水または蒸気に触れる面」の面積です。貫流ボイラーはドラムを持たず管だけで構成されるため、燃焼室入口から過熱器入口までの水管について、燃焼ガス等に触れる面の面積を算入すると定められています。(1)は面の取り方が逆で、立てボイラー(横管式)は横管の外面が燃焼ガスに触れるので外面の面積を算入します。(2)も逆で、煙管は管の内側を燃焼ガスが通るため、算入するのは煙管の内面です。(4)と(5)はどちらも算入しません。エコノマイザ・過熱器・空気予熱器はボイラー本体の伝熱面ではなく附属設備として扱われ、伝熱面積には含めないと定められています。伝熱面積はボイラー取扱作業主任者の資格区分や届出の要否を決める基準になるため、算入するかどうかの線引きが問われます。
問32 正解:(4)1か月以内ごとに1回、定期自主検査を行い、その結果を記録すること
定期自主検査は「事業者」に課された義務で、ボイラー取扱作業主任者の職務として定められているものではありません(ボイラー及び圧力容器安全規則第32条)。実際には作業主任者が中心になって実施することが多いものの、法令上の義務を負うのは事業者だという区別が問われます。(1)(2)(3)(5)はいずれも同規則第25条に定められた作業主任者の職務です。このほかにも、最高使用圧力を超えて圧力を上昇させないこと、1日1回以上水面測定装置の機能を点検すること、給水装置の機能の保持に努めること、低水位燃料遮断装置や火炎検出装置などの自動制御装置を点検・調整すること、異常を認めたときは直ちに必要な措置を講じること、ばい煙の測定濃度と取扱い中の異常の有無を記録することが挙げられています。
問33 正解:(3)伝熱面積が25 m²の貫流ボイラー
技能講習の修了者を作業主任者に選任できるのは、労働安全衛生法施行令第20条第5号に定める小規模ボイラーだけです。その範囲は、胴の内径750 mm以下かつ長さ1,300 mm以下の蒸気ボイラー、伝熱面積3 m²以下の蒸気ボイラー、伝熱面積14 m²以下の温水ボイラー、伝熱面積30 m²以下の貫流ボイラー(気水分離器を有するものは、その内径が400 mm以下かつ内容積が0.4 m³以下のものに限る)です。(3)の貫流ボイラーは30 m²以下に収まるので選任できます。(1)は蒸気ボイラーの上限3 m²を大きく超え、(2)は温水ボイラーの上限14 m²を超えています。(4)は長さは1,300 mm以下ですが内径が750 mmを超えており、寸法は2つとも満たす必要があります。(5)は水管ボイラーで、小規模ボイラーの区分に該当しません。これらはいずれも二級以上のボイラー技士免許を持つ者から選任します。
問34 正解:(1)ボイラーを製造しようとする者は、あらかじめ都道府県労働局長の製造許可を受けなければならない
ボイラーの製造は許可制で、製造しようとする者はあらかじめ、製造しようとする工場の所在地を管轄する都道府県労働局長の許可を受けます。(2)は検査を行う者が違い、構造検査は都道府県労働局長または登録製造時等検査機関が行います。所轄労働基準監督署長が行うのは、設置後の落成検査や変更検査などです。(3)は受ける場面が違い、使用検査は輸入したボイラー、構造検査を受けた後に1年以上設置されなかったボイラー、使用を廃止したものを再び設置・使用しようとする場合などに、設置前に受ける検査です。(4)は順序が逆で、落成検査に合格して初めてボイラー検査証が交付されます。(5)も誤りで、溶接によるボイラーは溶接検査に合格した後でなければ構造検査を受けられません。「溶接検査 → 構造検査 →(設置届 →)落成検査 → 検査証交付」という流れで押さえてください。
問35 正解:(2)変更検査に合格したときは、ボイラー検査証に裏書が行われる
変更検査に合格すると、その内容がボイラー検査証に裏書されます。検査証は、そのボイラーが今どういう状態で使用を認められているかを示す書類なので、変更のたびに履歴が書き加えられていきます。(1)は誤りで、燃焼装置と据付基礎はどちらも対象に含まれます。対象部分は、胴・ドーム・炉筒・火室・鏡板・天井板・管板・管寄せ・ステーといった圧力を受ける部分、過熱器や節炭器などの附属設備、燃焼装置、据付基礎の4つのまとまりで捉えると整理しやすくなります。(3)は期限が違い、変更届は労働安全衛生法第88条第1項の計画の届出にあたるため、工事が終わってからではなく、変更工事の開始の日の30日前までに提出します。(4)は検査を行う者が違い、変更検査を行うのは所轄労働基準監督署長です。都道府県労働局長が行うのは、製造許可や構造検査などの製造段階の手続です。(5)は誤りで、給水装置は変更届の対象部分として挙げられていません。
問36 正解:(5)ボイラー室の入口に、ボイラーの製造者名と製造年月日を掲示すること
製造者名や製造年月日の掲示は法令に定められていません。これらはボイラー検査証やボイラー本体の銘板に記載されている事項です。(1)(2)(3)はいずれもボイラー及び圧力容器安全規則第29条(ボイラー室の管理等)に定められています。同条にはこのほか、必要がある場合のほかは引火しやすいものを持ち込ませないこと、移動式ボイラーでは検査証またはその写しを作業主任者に所持させること、燃焼室や煙道のれんが積みの目地割れなどによる地金の過熱を防止することも挙げられています。(4)は同規則第21条に定められた燃料の距離で、火災を防ぐための規定です。ただし、燃料と炉との間に適当な障壁を設けるなど防火の措置を講じたときは、この限りではありません。
問37 正解:(2)ボイラーの最上部から天井、配管その他の構造物までの距離は、原則として1.2 m以上とする
ボイラーの最上部から天井・配管その他ボイラーの上部にある構造物までの距離は、原則として1.2 m以上と定められています(ボイラー及び圧力容器安全規則第18条)。安全弁の吹出しや附属品の点検・取扱いに支障がないときは、この限りではありません。(1)はこの1.2 mを側部の値と取り違えたものです。(3)は立てボイラーだから緩和されるという規定がないので誤りです。(4)は側部の距離を大きく見積もりすぎています。本体を被覆していないボイラーや立てボイラーでは、外壁から側部にある可燃性の構造物までを0.45 m以上とし、胴の内径500 mm以下かつ長さ1,000 mm以下のボイラーでは0.3 m以上とされています(同規則第19条)。(5)は逆で、金属製の煙突や煙道の外側から0.15 m以内にある可燃性の物は、金属以外の不燃性の材料で被覆しなければなりません(同規則第20条)。
問38 正解:(3)蒸気ボイラーの常用水位は、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較できるように表示する
常用水位を水面計またはその近くに表示しておけば、運転中に現在の水位と見比べて、高いか低いかがひと目で分かります。これはボイラー及び圧力容器安全規則第28条(附属品の管理)に定められた事項です。(1)は誤りで、安全弁は最高使用圧力「以下」で作動するように調整します。1.1倍で作動させると、最高使用圧力を超えたまま運転が続くことになります。(2)も誤りで、圧力計の目盛盤の最大指度は最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下とされています。最高使用圧力と同じにすると、圧力が上がったときに指針が振り切れて読めません。(4)も順序が逆で、過熱器の安全弁のほうが先に吹き出すように調整します。先に吹かせることで、過熱器の中を蒸気が流れ続け、焼損を防げます。(5)も逆で、燃焼ガスに触れる給水管・吹出管・水面測定装置の連絡管は、耐熱材料で防護しなければなりません。
問39 正解:(1)性能検査は、登録性能検査機関が行う
性能検査は、厚生労働大臣または都道府県労働局長の登録を受けた登録性能検査機関が行います。落成検査や変更検査を行う所轄労働基準監督署長とは実施主体が異なる点が問われます。(2)は誤りで、性能検査の結果、状態が良好であると認められたものについては、1年を超え2年以内の期間を定めて有効期間を延長できる場合があり、逆に状態によっては1年未満の期間が定められることもあります。原則の有効期間は1年です。(3)は準備の内容が逆で、内部や燃焼室を実際に見られるようにマンホールや点検口を開放し、掃除と足場の用意をしておきます。密閉していては検査になりません。(4)も誤りで、検査証を滅失または損傷したときは再交付を受けなければなりません。(5)も誤りで、性能検査に合格すると検査証の有効期間が更新されます。これを受けずに有効期間が切れると、そのボイラーは使用できなくなります。
問40 正解:(1)休止期間がボイラー検査証の有効期間を超えるときは、その旨を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない
長く止めるボイラーに毎年の性能検査を求めるのは実態に合わないため、休止期間が検査証の有効期間を超えるときは、その旨を所轄労働基準監督署長に報告しておくことで、休止中の性能検査を要しない扱いになります。(2)は検査の種類が違い、休止したボイラーを再び使用しようとするときに受けるのは使用再開検査です。変更検査は、胴や燃焼装置などを変更したときの検査です。(3)は誤りで、使用を廃止したときは検査証を遅滞なく返還します。保存するものではありません。(4)も誤りで、使用再開検査に合格すると検査証に裏書が行われます。(5)も誤りで、休止の報告は休止中の検査を猶予するための手続きにすぎず、再び使う際には使用再開検査を受けなければなりません。
採点後の復習方法
誤答は知識不足だけが原因ではありません。「正しいもの/誤っているもの」の読み違い、数値や単位の取り違え、手続の主体(誰が・どこへ・いつまでに)の混同、時間切れの4つに分けて数えてみてください。科目別の得点と原因の両方を残すと、次に読み直す記事がはっきりします。
給水・吹出し・蒸気トラップ・送気系統 | ボイラーの容量・効率・伝熱面積の計算 | 運転中の留意事項|圧力・水位の監視と燃焼の調整 | 通風装置|自然・押込み・誘引・平衡通風 | ボイラー取扱作業主任者|選任基準・職務・資格区分
正答の確認に使った公式情報
問題・正答・法令の最終照合日:2026年9月5日