ミニテスト 建築物環境衛生管理技術者

建築物内廃棄物ミニテスト第1回|日量332kg・容器85個を計算

廃棄物保管場所の計算は、「延べ面積×一律の日数」では決まりません。用途ごとの有効面積、排出基準、区分割合、実際の収集間隔、容器容量、予備率を順に入れます。

この第1回は、事務所と飲食店の複合ビルを一つのケースとして追います。日量332kgから容器85個、角型容器の占有8.18m²を求め、実測値との9.0%差とテナント用途変更まで診断する独自5択5問です。

制度・資料確認日:2026年8月17日。千代田区の現行作成要領にある用途別排出基準、収集間隔、60L容器、予備率40%、端数処理を使用しています。保管場所の基準は自治体ごとに異なるため、実務では所在地の条例・要綱と収集契約を優先してください。

解く前の設計図|6つの数字を混ぜない

数字 今回の条件 役割
有効面積 事務所6,200m²
飲食420m²
用途別に発生量を出す
排出基準 0.04/0.20kg 1m²・1日当たり
区分割合 一廃75%
産廃25%
算定資料がない場合の値
収集間隔 2日/5日 契約上ためる日数
容器容量 15kg(60L) 重量を個数へ直す
予備率 40%(×1.4) 必要個数へ余裕を加える

排出基準は設計用の値です。同じ用途でも実際の排出量は変わるため、完成後は計量実績と比べます。設計値と実測値のどちらか一方だけで管理を終えないことがポイントです。

第1問|事務所と飲食店の日量を合算する

有効面積6,200m²の事務所と420m²の飲食店がある。排出基準をそれぞれ0.04kg/(m²・日)、0.20kg/(m²・日)とすると、建物全体の設計日量はどれか。

  1. 248kg/日
  2. 264.8kg/日
  3. 332kg/日
  4. 380kg/日
  5. 1,324kg/日
解答を見る

正解:3(332kg/日)

事務所は6,200×0.04=248kg、飲食店は420×0.20=84kg。合計は248+84=332kg/日です。

1は事務所だけ、2は全6,620m²へ事務所の基準を一律に掛けた値です。4は第5問の用途変更後、5は面積と基準の単位を整理できていません。面積を合計してから掛けず、用途別に計算して最後に足します。

第2問|収集間隔と予備率から容器数を出す

日量332kgを、一廃75%・産廃25%とする。一廃は2日ごと、産廃は5日ごとに収集し、容器は1個15kg。千代田区の算定方法で予備率40%を加えると、必要個数はどれか。

  1. 61個
  2. 75個
  3. 84個
  4. 85個
  5. 86個
解答を見る

正解:4(85個)

一廃は332×0.75×2÷15=33.2個。産廃は332×0.25×5÷15=27.666…個で、Aを小数第2位で四捨五入して27.7個です。合計60.9個に1.4を掛けると85.26個。必要個数Bは小数点以下を切り捨てるため85個です。

1の61個は最低必要個数を切り上げただけで、予備率がありません。3は85.26を早い段階で丸めた値、5は最後を切り上げた値です。端数処理は計算途中で自己流に変えず、要領の指示どおりに行います。

第3問|角型60L容器85個の占有面積

外寸35cm×55cmの角型60L容器を85個、2段の棚に置く。要領の面積式で求める容器保管必要面積はどれか。

  1. 4.09m²
  2. 8.18m²
  3. 11.55m²
  4. 16.36m²
  5. 32.73m²
解答を見る

正解:2(8.18m²)

0.35×0.55×85÷2=8.18125なので、約8.18m²です。4は段数を重ねて二度割った値、16.36は2段を考慮していません。11.55と32.73は寸法または単位の取り違えです。

これは容器の投影面積だけです。洗浄排水設備、容器を引き出す空間、選別・運搬作業の面積、粗大ごみ保管場所は別に確保します。「8.18m²の部屋で足りる」という答えではありません。

第4問|実測5日平均と設計値の差を読む

稼働後5日間の計量値が346、318、379、402、365kgだった。平均日量と、設計日量332kgに対する差率の組合せで正しいものはどれか。

  1. 362kg/日・9.0%少ない
  2. 362kg/日・9.0%多い
  3. 368kg/日・10.8%多い
  4. 1,810kg/日・9.0%多い
  5. 402kg/日・21.1%多い
解答を見る

正解:2(362kg/日・9.0%多い)

5日合計は1,810kg、平均は1,810÷5=362kg/日です。設計値との差は30kg、差率は30÷332×100=9.04…%なので9.0%多いと読みます。

4は5日合計を日量にしています。5は最大日の402kgを平均と混同しています。5日だけで設備を直ちに増設するのではなく、曜日、入居率、イベント、収集時刻、品目別重量を継続記録し、偏りの原因を切り分けます。

第5問|飲食テナント拡張後に何を見直すか

事務所300m²を飲食店へ用途変更し、事務所5,900m²・飲食720m²になった。新しい設計日量と、管理者の対応として最も適切なものはどれか。

  1. 332kg/日。床面積合計が同じなので何もしない
  2. 344kg/日。分別表示だけを交換する
  3. 380kg/日。収集契約、容器数、保管場所、臭気・害虫対策を再点検する
  4. 392kg/日。全廃棄物を産業廃棄物へ変更する
  5. 1,324kg/日。直ちに全容器を廃止する
解答を見る

正解:3(380kg/日と再点検)

事務所は5,900×0.04=236kg、飲食店は720×0.20=144kg、合計380kg/日です。変更前332kgより48kg、率にして14.5%増です。

千代田区の要領は、利用形態の変更などで保管場所等が基準に適合しなくなったとき、所有者が速やかに適合措置を講じるとしています。床面積の合計が同じでも、用途別排出基準は5倍違います。収集間隔と容器数を再計算し、厨芥の臭気、汚水、冷蔵の要否、ねずみ・昆虫の侵入も確認します。

採点|計算結果を設備判断へつなげられたか

正解数 判定 次に確認
5問 計算と運用判断が安定 自施設の実測台帳
4問 端数か面積を再確認 第2・3問の式
2〜3問 条件を混ぜている 6つの数字の役割
0〜1問 親記事から復習 用途別計算の順番

現場で残す1枚|設計値と実測値を並べる

  1. 建物条件:用途別有効面積、テナント変更日
  2. 設計条件:排出基準、区分割合、収集間隔、容器容量、予備率
  3. 実績:日付、品目別重量、最大容器数、収集時刻
  4. 差異:設計比、曜日差、臨時排出、混入率
  5. 是正:収集回数、容器配置、表示、洗浄・防除、再確認日

設計値は保管場所を造るための入口、実測値は運用を直すための入口です。両方を同じ表に置くと、「ごみが増えた」のか「収集間隔が空いた」のかを分けて考えられます。

間違えた分野の戻り先

公式資料

まとめ|332kgを85個へ直し、実測362kgで検証する

事務所6,200m²と飲食店420m²は、用途別に計算して日量332kgです。一廃2日、産廃5日、15kg容器、予備率40%なら85個。35cm×55cmの角型容器を2段に置く投影面積は8.18m²ですが、洗浄・排水・作業空間は別に要ります。

稼働後は実測5日平均362kgが設計値を9.0%上回ることを確認しました。さらに事務所300m²を飲食へ変えると日量380kgへ14.5%増えます。用途、収集契約、保管設備、臭気・害虫対策を一体で見直すところまでが廃棄物管理です。

制度・資料確認日/最終更新日:2026年8月17日

※当サイトの画像にはAI生成のものが含まれており、実際の機器・器具とは外観が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。

内容の誤りやお気づきの点がございましたら、お問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。正確な情報をお届けできるよう、随時修正してまいります。

-ミニテスト, 建築物環境衛生管理技術者