ミニテスト 建築物環境衛生管理技術者

リサイクル法ミニテスト第1回|92m²・103.2t・5.35tを判定

リサイクル法の判定は、品目名だけでは終わりません。工事の種類と規模、前年度の量、集計する事業者、家庭用か業務用かまで決めて、初めて適用関係が見えます。

この第1回は、分割契約した解体92m²、食品廃棄物103.2t、ホテル用品5.35t、3拠点の廃プラスチック265t、天井カセット形エアコンを扱う独自5択5問です。

法令確認日:2026年8月17日。e-Gov法令APIの建設リサイクル法施行令、食品リサイクル法施行令、プラスチック資源循環促進法施行令、家電リサイクル法施行令を条文で照合しました。自治体が建設工事の規模基準を条例で厳しくしている場合があるため、着工前は工事場所の最新案内も確認してください。

解く前の4問|対象物より先に主語を決める

確認 今回の例 見落とし
何の行為か 解体/提供/排出 同じ物でも法律が変わる
誰の量か 発注者/法人全体 店舗・ビル単独で切らない
いつの量か 当年度の前年度 当月値で判定しない
何用の機器か 家庭用/業務用 名称だけで4品目にしない

5t、100t、250tは似ていますが、対象も制度上の意味も違います。数字だけを横並びで覚えず、「誰が・何を・いつ・どれだけ」の4点を一緒に記録してください。

第1問|48m²と44m²に分けた解体工事

同じビルの連続する解体工事を、同一の受注者が48m²と44m²の2契約に分けて請け負った。分割に正当な理由はない。特定建設資材を含む場合の判断として最も適切なのはどれか。

  1. 各契約が80m²未満なので対象外
  2. 48+44=92m²として対象を判定し、発注者は原則として着手7日前までに届出する
  3. 受注者が届出すれば、発注者は確認不要
  4. 92m²でも請負代金1億円未満なら対象外
  5. 鉄筋コンクリートは特定建設資材に含まれない
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正解:2(合計92m²で判定)

同一の者が2以上の契約に分けて請け負うときは、正当な理由がある場合を除き、1契約とみなします。48+44=92m²で、建築物の解体80m²以上の基準を超えます。

届出の主語は発注者または自主施工者、期限は原則として着手7日前までです。1億円は修繕・模様替など「新築・増築以外の建築工事」に使う基準で、解体面積の代わりではありません。コンクリート及び鉄から成る建設資材も、4つの特定建設資材の一つです。

第2問|4店舗の食品廃棄物を前年度で合算する

同一法人が運営する4店舗の前年度の食品廃棄物等は、月平均2.2t、1.7t、2.6t、2.1tだった。定期報告の100t要件について最も適切なものはどれか。

  1. 最大店舗の2.6tだけで判定するため対象外
  2. 各店舗が月100t未満なので対象外
  3. 4店舗合計は年103.2tで、食品関連事業者として定期報告の要件を確認する
  4. 建物所有者が4店舗分を食品関連事業者として報告する
  5. 当年度末まで量を待ち、前年度値は使わない
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正解:3(8.6t/月×12=103.2t/年)

月平均は2.2+1.7+2.6+2.1=8.6t。年換算は8.6×12=103.2tです。施行令の要件は、当年度の前年度に生じた食品廃棄物等が100t以上です。

判定の主語は食品関連事業者で、同一法人の1店舗だけを切り出しません。ビル側は計量場所や分別保管を支えますが、単に建物を所有するだけで飲食テナントの報告主体になるわけではありません。

第3問|ホテル用品4.20tと別施設1.15t

同一事業者のホテルAは180室、前年度平均稼働率78%、1室泊当たり指定5用品のプラスチック使用量82gだった。別施設Bの提供量は1.15t。多量提供事業者の5t要件の判断はどれか。

  1. Aだけで4.20tなので、事業者全体も必ず対象外
  2. AとBの合計は5.35tで、前年度5t以上の要件を満たす
  3. 客室用品は有料なら無条件に12品目へ含まれる
  4. 5t未満なら提供方法の見直し自体が不要
  5. 判定はホテルの建物ごとに行う
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正解:2(4.202+1.15=5.352t)

Aの延べ利用は180×0.78×365=51,246室泊。提供量は51,246×82g=4,202,172g=約4.20tです。Bの1.15tを同一事業者で合算すると約5.35tとなり、前年度5t以上の要件を満たします。

この5tは、特定プラスチック使用製品多量提供事業者として勧告等の対象となる線です。5t未満なら何もしなくてよいという免除線ではありません。また、対象は商品の販売や役務に付随して無償提供する指定製品と対象業種の組合せで判定します。

第4問|3拠点の廃プラスチック265t

小規模企業者等に当たらない同一企業が、前年度に3拠点からプラスチック使用製品産業廃棄物等を78t、91t、96t排出した。多量排出事業者の判断として最も適切なのはどれか。

  1. 各拠点が250t未満なので対象外
  2. 最大拠点96tだけを使う
  3. 3拠点合計265tで、前年度250t以上の要件を満たす
  4. 全産業廃棄物が265tなら、廃プラスチックが0tでも要件を満たす
  5. 250tを超えると廃棄物処理法の排出事業者責任が処理業者へ移る
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正解:3(78+91+96=265t)

合計は265tで、施行令第16条の前年度250t以上に達します。建物や支店ごとではなく、排出事業者としての量を集計します。

対象量は「プラスチック使用製品産業廃棄物等」であり、全種類の産業廃棄物合計とは限りません。多量排出事業者になっても、許可確認、委託契約、マニフェスト、処理状況確認などの排出事業者責任は残ります。

第5問|天井カセット形エアコン40台の更新

オフィスビルで冷媒入り天井カセット形業務用エアコン40台を撤去する。最も適切な処理判断はどれか。

  1. 「エアコン」なので全台を家電リサイクル券で処理する
  2. 小型家電の回収ボックスへ入れる
  3. 冷媒が入ったまま金属くずとして売却する
  4. 家電リサイクル法の対象外を確認し、フロン排出抑制法に沿う冷媒回収と機器本体の適正処理を手配する
  5. 40台以下なら冷媒回収は不要
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正解:4(業務用機器と冷媒を別々に管理)

家電リサイクル法施行令が対象とするエアコンは、ウィンド形または室内ユニットが壁掛け形・床置き形のセパレート形に限られます。天井カセット形はこの範囲外です。

冷媒入りの業務用空調は、フロン排出抑制法の第一種特定製品として、登録を受けた充塡回収業者による回収と行程の記録を確認します。機器本体は産業廃棄物として適正な委託先・処理方法を確認します。台数の少なさは冷媒回収を省く理由になりません。

採点|数字の前に主語を書けたか

正解数 判定 復習する主語
5問 適用判断が安定 発注者・事業者・排出者
4問 1閾値を再確認 前年度と合算範囲
2〜3問 品目名だけで判断 行為・主体・機器用途
0〜1問 親記事から復習 6法の役割分担

実務の判定票|法名ではなく証拠を残す

  1. 工事:工事種別、解体面積、契約の関係、特定建設資材、発注者、着手日
  2. 食品:法人・加盟店の範囲、店舗別月量、前年度年量、計量方法
  3. 提供:指定製品、対象業種、無償提供、プラスチック重量、前年度合計
  4. 排出:対象廃プラスチック、全拠点量、除外要件、再資源化方法
  5. 機器:家庭用・業務用、冷媒、回収業者、行程管理、機器本体の委託先

法律名を台帳へ書くだけでは、翌年度に再判定できません。面積、重量、集計範囲、年度、契約書、機器型式という判定根拠を一緒に保存します。

間違えた分野の戻り先

公式資料

まとめ|92、103.2、5.35、265を主語付きで覚える

同じ受注者へ正当な理由なく分けた解体48m²と44m²は合計92m²で判定します。同一法人4店舗の食品廃棄物は年103.2t、ホテル用品は2施設合計5.35t、廃プラスチックは3拠点合計265tです。いずれも1契約・1店舗・1ビルだけを見て終わりません。

天井カセット形エアコンは、名称に「エアコン」とあっても家電リサイクル法の対象外です。業務用機器の冷媒回収と本体処理へ分けます。数字を覚えるときは、発注者、食品関連事業者、提供事業者、排出事業者、機器管理者という主語を必ず添えてください。

法令確認日/最終更新日:2026年8月17日

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