全40問の解答・解説
二級ボイラー技士 模擬試験 第1回の正答と解説です。先に40問を解き、解答用紙へ記録してから開くことをおすすめします。
2026年9月5日に全40問の正答をボイラー及び圧力容器安全規則・ボイラー構造規格と突き合わせ、正答が一つに定まらなかった問16(吹出し弁を開く順序)と、変更届の期限を「定めなし」としていた問39の解説を改訂しました。本模試は当サイト独自の学習問題で、公式試験問題でも公式の合否判定でもありません。
採点方法
各問1点です。科目ごとに4点以上あるかを確かめ、そのうえで全体24点以上かを確認します。本試験は各科目40%以上かつ全体60%以上の二重基準なので、合計点だけを見ても合否は判断できません。
| 科目 | 問題番号 | 得点欄 | 科目の基準 |
|---|---|---|---|
| 第1科目:ボイラーの構造に関する知識 | 問1〜問10(10問) | / 10 | 4点以上 |
| 第2科目:ボイラーの取扱いに関する知識 | 問11〜問20(10問) | / 10 | 4点以上 |
| 第3科目:燃料及び燃焼に関する知識 | 問21〜問30(10問) | / 10 | 4点以上 |
| 第4科目:関係法令 | 問31〜問40(10問) | / 10 | 4点以上 |
| 合計 | 40問 | / 40 | 24点以上 |
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第1科目:ボイラーの構造に関する知識
問1 正解:(4)飽和蒸気をさらに加熱した蒸気を過熱蒸気という
同じ圧力のまま飽和蒸気にさらに熱を加えると、飽和温度を超えた過熱蒸気になります。(1)は逆で、湿り蒸気は飽和蒸気が熱を奪われて水滴を含んだ状態です。(2)は同一圧力なら過熱蒸気のほうが高温です。(3)(5)は入れ替わっており、温度が変わる熱が顕熱、温度が変わらず状態だけを変える熱が潜熱です。
問2 正解:(5)伝熱面積を大きくとれるため高圧大容量に適している
炉筒煙管ボイラーは胴の中に炉筒と煙管を収めた丸ボイラーで、胴の径が圧力で制限されるため高圧大容量には向きません。高圧大容量に適するのは水管ボイラーです。(1)〜(4)は炉筒煙管ボイラーの正しい特徴で、保有水量が多いぶん負荷変動には強い一方、起動に時間がかかります。
問3 正解:(5)管系だけで構成され、蒸気ドラムや水ドラムを要しない
貫流ボイラーは長い管の一端に給水を押し込み、管内で予熱・蒸発・過熱を済ませて他端から蒸気を取り出す形式で、ドラムを持ちません。(1)は自然循環式水管ボイラーの説明です。(2)は逆で、保有水量が少ないため負荷変動の影響を受けやすくなります。(3)も誤りで、水がそのまま蒸発するぶん不純物が濃縮しやすく、良質な給水と厳密な水処理が欠かせません。(4)も逆で、保有水量が少ないぶん起動は早くなります。
問4 正解:(5)高圧の蒸気ボイラーとして広く使用されている
鋳鉄はもろく熱応力や衝撃に弱いため、鋳鉄製ボイラーは暖房用の温水ボイラーや低圧の蒸気ボイラーに限って使われます。(5)のような高圧蒸気用途には適しません。(1)〜(4)は正しく、特にハートフォード式連結法は返り管の途中に安全低水面より下の高さで接続点を設け、返り管が抜けても缶内の水位が下がりすぎないようにする方法です。
問5 正解:(2)半だ円体形鏡板は皿形鏡板より強度が高い
鏡板の強度は曲面が深いものほど高く、半だ円体形>皿形>平形の順です。(1)は逆で、平鏡板が最も弱く、内圧で変形しやすいためステーで補強します。(3)はマンホールなどの開口部があれば応力が集中するので誤りです。(4)は強度の高い鏡板ではステーが不要な場合があるため誤り、(5)は皿形にも曲面があるため誤りです。
問6 正解:(3)100℃の飽和水を100℃の飽和蒸気にする場合の蒸発量に換算したものである
換算蒸発量は、実際の蒸発で与えた熱量を「100℃の飽和水を100℃の飽和蒸気にする」基準(蒸発潜熱2,257 kJ/kg)に換算した値で、圧力や給水温度の違うボイラーの能力を同じ物差しで比べるために使います。式は 換算蒸発量=実際蒸発量×(発生蒸気の比エンタルピー−給水の比エンタルピー)÷2,257 です。(1)(2)は実際蒸発量や最大蒸発量との混同、(4)は給水温度が低いほど必要熱量が増えて値が変わるので誤り、(5)は熱量を介して効率と結び付くので誤りです。
問7 正解:(2)安全弁の吹出し圧力は最高使用圧力以下に調整する
安全弁はばねの力に打ち勝った蒸気圧で自動的に開く弁で、ボイラー構造規格第63条により最高使用圧力以下で作動するよう調整します。安全弁が2個以上ある場合は、1個を最高使用圧力以下に調整すれば、他方を最高使用圧力の3%増以下に調整できます。(1)(3)は自動で開く構造に反し、(4)は圧力を2倍まで上げてしまうため誤りです。(5)はボイラー及び圧力容器安全規則第62条で蒸気ボイラーは原則2個以上(伝熱面積50 m²以下は1個以上)とされているため誤りです。
問8 正解:(1)インゼクタはボイラー自身の蒸気を利用して給水する
インゼクタ(蒸気噴射式給水装置)はボイラーの蒸気をノズルから噴射し、その速度エネルギーで給水を吸い込んで押し込む装置で、電動ポンプが使えないときの予備給水装置になります。(2)(4)は逆で、案内羽根を持つディフューザポンプ(渦巻きポンプの一種で多段式)が高圧用、案内羽根のない渦巻きポンプが低圧用です。(3)の給水内管は冷たい給水を分散させて熱応力を防ぐために使います。(5)の逆止め弁は水の逆流を防ぐ弁で、給水を止めるのは給水弁です。
問9 正解:(2)排ガスの余熱を利用して給水を予熱する装置である
エコノマイザ(節炭器)は煙道に置き、まだ温度の高い排ガスで給水を温めてボイラー効率を上げる装置です。(1)は空気予熱器、(3)は過熱器、(4)は循環ポンプ、(5)は集じん装置の説明です。なお、ボイラー及び圧力容器安全規則第2条の伝熱面積の算定では、エコノマイザと過熱器の面積は算入しません。
問10 正解:(4)制御量が設定値に達すると操作を切り、下がると入れる制御方式である
オンオフ制御(二位置制御)は設定値を境に操作量を「入」「切」の2つだけで切り替える最も単純な方式で、小容量ボイラーの燃焼制御などに使われます。(1)は比例(P)動作、(2)はシーケンス制御、(3)は積分(I)動作の説明です。(5)は異常時に燃料を遮断するインタロックで、通常運転の制御方式とは別のものです。
第2科目:ボイラーの取扱いに関する知識
問11 正解:(4)煙道ダンパを閉じたまま点火する
点火前はダンパを開いてファンを回し、炉内と煙道に残った可燃性ガスを追い出すプレパージが必須です。ダンパを閉じたまま点火すると未燃ガスに引火して炉内爆発を起こします。(1)(2)(3)(5)はいずれも点火前の正しい確認項目で、圧力計の指針がゼロを指していない場合は残圧か計器の不良を疑います。
問12 正解:(2)点火前にファンを運転して炉内を換気する(プレパージ)
点火前のプレパージで炉内の未燃ガスを排出してから、点火用トーチ(またはパイロットバーナ)に着火し、続いて燃料弁を開きます。(1)は最初から燃料を全開にすると未燃油がたまって危険、(3)(4)はプレパージを省いたり順序を逆にしたりするため誤りです。(5)は空気が多すぎると火炎が吹き消され、かえって着火に失敗します。点火時の空気量は全開ではなく、着火しやすい量に絞ります。
問13 正解:(3)暖管操作は蒸気管内のドレンを排出し、管を徐々に温める操作である
暖管は主蒸気弁をわずかに開いて少量の蒸気を通し、管内のドレンを抜きながら配管をゆっくり温める操作です。(1)のように一気に送ると、たまったドレンが蒸気に押されて配管を打つウォータハンマや、急な温度差による熱応力で配管や弁を傷めます。(2)は蒸気を通さなければ暖まらないので誤り、(4)はドレンを抜くためにトラップやドレン弁を開けておくので誤り、(5)は事故につながるので省略できません。
問14 正解:(5)水位は常用水位付近に維持する
水位は常用水位付近に保つのが原則です。(1)のように高すぎると、ボイラー水が蒸気に混じって運び出されるキャリオーバを起こします。(2)のように低すぎると、伝熱面が水から露出して過熱・膨出・破裂につながります。(3)も誤りで、水面計は運転中こまめに監視し、機能試験は原則として毎日行います。(4)の安全低水面は「これ以下で運転してはならない」限界水位で、下回ったまま運転を続けることはできません。
問15 正解:(5)安全弁の調整はボイラーの圧力がゼロの状態で行う
安全弁の吹出し圧力は、実際にボイラーの圧力を上げて弁が開く圧力を確かめながら調整します。圧力ゼロでは作動を確認できないため(5)が誤りです。(1)(2)はボイラー構造規格第63条のとおりで、2個ある場合は1個を最高使用圧力以下、もう1個を最高使用圧力の3%増以下にできます。(3)は過熱器を蒸気切れによる焼損から守るため本体より先に吹かせる決まり、(4)は調整値を勝手に変えられないようにする措置で、いずれも正しい記述です。
問16 正解:(4)吹出しはボイラー水中の不純物を排出するために行う
吹出し(ブロー)は、ボイラー水に濃縮した不純物やスラッジを排出して水質を保つ操作です。(1)は高圧・高負荷時ほど危険で水位変動も大きいため誤りで、間欠吹出しは運転前・停止後・低負荷時に行います。(2)は誤りで、水面付近から少量ずつ連続的に排出する連続吹出しがあります。(3)も誤りで、直列に2個ある場合はボイラーに近い急開弁を先に開き、遠い漸開弁で流量を調節し、閉じるときは漸開弁を先に閉じます。(5)は水位を見る人と弁を操作する人の連携が必要なので誤りです。
問17 正解:(1)ボイラー内を満水にし、防錆剤を加えて保存する方法である
満水保存法は、脱酸素剤やアルカリ剤などの防錆処理をした水でボイラー内を満たし、空気(酸素)との接触を断って腐食を防ぐ方法です。休止が短期の場合や、すぐ再使用する場合に向きます。(3)(4)(5)は乾燥保存法系の説明で、長期休止や凍結のおそれがあるときに使います。(2)の窒素封入は乾燥保存の一手法で、満水保存法ではありません。
問18 正解:(2)軟化装置はイオン交換樹脂によって硬度成分を除去する
軟化装置はナトリウム型のイオン交換樹脂に給水を通し、スケールの原因になるカルシウム・マグネシウムをナトリウムに置き換えて除去します。(1)の溶存酸素は脱気器や脱酸素剤の役目です。(3)はシリカだけを選んで除くわけではないので誤り、(4)は温度を変える装置ではないので誤りです。(5)も誤りで、樹脂の再生に使うのは塩酸ではなく食塩水(塩化ナトリウム水溶液)です。
問19 正解:(1)酸素腐食は給水中の溶存酸素によって起こる
給水に溶け込んだ酸素は鋼材を点状に侵す酸素腐食(孔食)を起こすため、脱気器や脱酸素剤で除きます。(2)(4)は逆で、鋼は酸性側で急激に腐食し、ボイラー水はアルカリ性側(低圧ボイラーの管理目安としてpH11程度)に保ちます。(3)も逆で、苛性脆化はアルカリが過度に濃縮した部分で起こります。(5)はスケール下で局部腐食が進むことがあるうえ、伝熱を妨げて過熱の原因にもなるので誤りです。
問20 正解:(2)プライミングは水滴が蒸気とともに運び出される現象である
キャリオーバはボイラー水や不純物が蒸気に混じって送り出される現象の総称で、急激な沸騰で水滴が飛び出すプライミング(水気立ち)と、不純物により水面に泡が持続的にできるフォーミングがその代表です。(1)は水位低下そのものの説明、(3)はフォーミングではなくドレンの滞留の説明です。(4)は逆で、水分を含んだ蒸気は過熱器出口の温度を下げ、伝熱面にスケールを残します。(5)も逆で、高水位はキャリオーバを促すため常用水位に保ちます。
第3科目:燃料及び燃焼に関する知識
問21 正解:(4)C重油は粘度が高いため、加熱して使用する
重油はA→B→Cの順に粘度が高くなり、C重油はそのままでは霧化しないため、加熱器で50〜100℃程度に温めて粘度を下げてからバーナへ送ります。(1)は逆でA重油が最も低粘度です。(2)は質量当たりで比べると重油のほうが大きく、(3)は重油の引火点が一般に60℃以上で常温では引火しないため誤りです。(5)も誤りで、硫黄分は燃焼してSOxとなり、大気汚染と低温腐食の原因になります。
問22 正解:(1)高発熱量と低発熱量の差は、水蒸気の蒸発潜熱分である
高発熱量(総発熱量)は燃焼で生じた水蒸気が凝縮したときの潜熱まで含んだ値、低発熱量(真発熱量)はその潜熱を差し引いた値で、差は水蒸気の蒸発潜熱分です。(2)は必ず低発熱量のほうが小さいので誤りです。(3)は排ガスがまだ高温で水蒸気が凝縮しない実機の条件に合わせ、一般に低発熱量を用いるため誤りです。(4)は単純な反比例ではなく、(5)は水分の蒸発に熱を奪われるぶん有効な発熱量が下がるため誤りです。
問23 正解:(3)都市ガス(13A)はメタンを主成分とし、空気より軽い
都市ガス13Aは天然ガス由来でメタンが主成分、比重は空気より小さいため漏れると天井付近にたまります。(1)(2)は主成分が入れ替わっており、LPG(液化石油ガス)はプロパン・ブタンが主成分です。(5)はLPGが空気より重く床面に滞留するため誤りで、検知器の設置高さもこの違いで変わります。(4)も誤りで、気体燃料は空気と混ざりやすく、すすはほとんど出ません。
問24 正解:(1)理論空気量とは燃料を完全燃焼させるのに必要な最小限の空気量である
理論空気量は燃料の元素組成から計算される、完全燃焼にちょうど必要な空気量です。(2)は実際には混合が完全でないため理論量より多い空気(過剰空気)を要するので誤りです。(3)は炭素・水素・硫黄の割合で変わるため誤り、(4)は空気が増えすぎると排ガスに持ち去られる熱が増えて効率が落ちるため誤りです。(5)の空気比1は過不足のない状態で、過剰供給は空気比が1を超えた状態です。
問25 正解:(5)空気比を1未満にすると完全燃焼し、効率が最もよくなる
空気比が1未満は空気不足を意味し、一酸化炭素やすすが発生する不完全燃焼になります。効率が最もよくなるのは、完全燃焼を保てる範囲でできるだけ空気比を小さくしたときです。(1)は定義どおり、(2)は混合が不完全なため実機では1より大きくとる、(3)は余分な空気が排ガスとして熱を持ち去る、(4)は排ガス中のO₂やCO₂の濃度から計算できる、といずれも正しい記述です。
問26 正解:(3)燃料油に高圧力をかけてノズルから噴射し、微粒化する
圧力噴霧式は油ポンプで1〜3 MPa程度に加圧した燃料をノズルから旋回させて噴出し、その圧力エネルギーで微粒化します。構造が簡単な反面、油量を絞ると噴霧が悪くなるため、負荷変動の大きい用途には戻り油式などを使います。(1)は蒸気噴霧式、(2)は回転式(ロータリバーナ)、(4)は空気噴霧式の説明です。(5)は重油にも広く使われるため誤りです。
問27 正解:(4)拡散燃焼方式はガスと空気を別々に噴出し、拡散混合しながら燃焼する
拡散燃焼方式はガスと空気をそれぞれ噴出し、火炎の根元で混ざりながら燃える方式で、逆火の心配が少なく火炎の調節幅が広いため、ボイラー用ガスバーナの主流です。(1)(2)は説明が入れ替わっています。(3)は混合気に火炎が伝わる予混合方式こそ逆火の危険があるため誤り、(5)は拡散燃焼方式が多く使われるため誤りです。
問28 正解:(5)平衡通風は押込みファンと誘引ファンを併用する方式である
平衡通風は炉の前の押込みファンと煙道側の誘引ファンを組み合わせ、炉内圧力をほぼ大気圧に保つ方式で、大容量ボイラーに向きます。(1)(2)は説明が入れ替わっており、押込みは炉の前、誘引は煙道の後方です。(3)は炉内が正圧になる押込み通風ほど気密が重要なので誤り、(4)は自然通風が煙突の浮力だけに頼るため大容量には不向きなので誤りです。
問29 正解:(3)放射伝熱は電磁波によって熱が移動する現象である
放射(ふく射)伝熱は高温の物体が出す赤外線などの電磁波で熱が伝わる現象で、火炉では火炎からの放射伝熱が支配的です。(1)(2)は説明が入れ替わっており、固体内部を伝わるのが伝導、流体の移動を伴うのが対流です。(4)は火炉の放射、煙管部の対流、管壁の伝導がすべて関わるので誤りです。(5)はスケールの熱伝導率が鋼の数十分の一しかなく、伝熱を妨げて材料の過熱を招くため誤りです。
問30 正解:(3)サーマルNOxは燃焼温度が高いほど発生しやすい
サーマルNOxは燃焼用空気中の窒素が高温で酸化されて生じるため、火炎温度が高いほど、また高温域の滞留時間が長いほど増えます。(1)は硫黄分が酸化するとSOxになるので誤りです。(2)は空気比を下げて酸素濃度を抑えると減るので誤り、(4)も逆で、二段燃焼や排ガス再循環で燃焼温度を下げるのが低減策です。(5)は説明が逆で、フューエルNOxは燃料中の窒素分に由来します。
第4科目:関係法令
問31 正解:(3)エコノマイザの面積
伝熱面積は、片面が燃焼ガスなどに触れ、もう片面が水や熱媒に触れる部分の面積で、ボイラー及び圧力容器安全規則第2条で算定方法が定められています。エコノマイザ(節炭器)と過熱器は本体とは別の附属設備として扱い、伝熱面積には算入しません。(1)(2)(4)(5)はいずれも本体の伝熱面で算入対象です。なお貫流ボイラーでは、算定した伝熱面積の10分の1を伝熱面積とします。
問32 正解:(1)ボイラーを設置する場合は設置工事開始の30日前までに届け出なければならない
ボイラーの設置届は労働安全衛生法第88条第1項の計画届にあたり、ボイラー及び圧力容器安全規則第10条により工事開始日の30日前までに、所轄労働基準監督署長へ提出します。(2)は届出先が労働基準監督署長なので誤り、(4)は事前届なので誤りです。(3)は誤りで、これは許可を受ける制度ではなく、期限までに届け出る届出制です。添付するのはボイラー明細書と設置場所の周囲状況を示す図面です。(5)の小型ボイラーは設置報告書の提出であり、この設置届の対象ではありません。
問33 正解:(4)落成検査に合格するとボイラー検査証が交付される
落成検査は据付けが終わったボイラーについて所轄労働基準監督署長が行い、合格するとボイラー検査証が交付されます(ボイラー及び圧力容器安全規則第14条・第15条)。検査証がなければ使用できません。(1)は検査を行うのが労働基準監督署長なので誤りです。(2)は落成検査の対象がボイラー室の状況・配管の配置・据付状況・自動制御装置であり、水圧試験は製造時の構造検査などで行うため誤りです。(3)は設置届の後に受けるので誤り、(5)の使用検査は輸入品や長期休止品などを使用しようとするときの検査で、落成検査とは別のものです。
問34 正解:(1)特級ボイラー技士はすべてのボイラーの取扱作業主任者になれる
取扱作業主任者は、取り扱うボイラーの伝熱面積の合計で必要な資格が決まります(ボイラー及び圧力容器安全規則第24条)。500 m²以上は特級、25 m²以上500 m²未満は特級または一級、25 m²未満は特級・一級・二級のいずれかで、特級はすべての区分を担当できます。(2)は二級が25 m²未満に限られるため誤り、(3)は法定の選任義務があるため誤りです。(4)は安全弁の機能保持が職務に含まれるため誤り、(5)は事業場単位ではなく作業(ボイラー室ごとの取扱い作業)単位で選任するため誤りです。
問35 正解:(1)性能検査に合格するとボイラー検査証の有効期間が更新される
性能検査はボイラー検査証の有効期間を更新するために受ける検査です(ボイラー及び圧力容器安全規則第37条・第38条)。検査証の有効期間は原則1年(性能検査の結果によって1年未満に短縮されたり、2年を超えない範囲で延長されたりします)なので、その期間に合わせて受けることになり、(2)は誤りです。(3)は登録性能検査機関も行うため誤りです。(4)は開放点検が中心で水圧試験は必要に応じて行うため誤り、(5)は事業者が1か月以内ごとに自ら行う定期自主検査とは別の検査なので誤りです。
問36 正解:(5)定期自主検査の結果は都道府県労働局長に報告しなければならない
定期自主検査は事業者が自ら行う点検で、記録を作成して3年間保存する義務はありますが、行政機関へ報告する義務はありません(ボイラー及び圧力容器安全規則第32条)。したがって(5)が誤りです。(1)は1か月以内ごとに1回、(2)は3年間保存、(3)(4)はボイラー本体・燃焼装置・自動制御装置・附属装置および附属品の機能を検査する対象に含まれ、いずれも正しい記述です。
問37 正解:(2)蒸気ボイラーには安全弁を2個以上取り付けるのが原則である
ボイラー及び圧力容器安全規則第62条により、蒸気ボイラーには安全弁を2個以上取り付けるのが原則で、伝熱面積50 m²以下の蒸気ボイラーでは1個以上とすることができます。(1)はこの例外を無視しているため誤りです。(3)は吹出し圧力を最高使用圧力以下に調整するので誤り、(4)は定期自主検査(1か月以内ごと)でも機能を確認するので誤りです。(5)の逃がし弁は温水ボイラーの過圧防止に用いるもので、蒸気ボイラーの安全弁の代わりにはなりません。
問38 正解:(4)ボイラーの最上部から天井までの距離は1.2m以上
ボイラー及び圧力容器安全規則第20条により、ボイラーの最上部から天井・配管など上方の構造物までは1.2 m以上(附属品の検査や取扱いに支障がないときを除く)、外壁から壁など側方の構造物までは0.45 m以上(胴の内径500 mm以下かつ長さ1,000 mm以下のボイラーは0.3 m以上)を確保します。(1)(2)は数値が入れ替わっているため誤りです。(3)は第19条で出入口を2以上設けることとされているため誤り、(5)は第21条で液体・気体燃料は2 m以上、固体燃料は1.2 m以上離す(耐火隔壁を設けた場合を除く)とされているため誤りです。
問39 正解:(3)変更届は変更工事の開始日の30日前までに所轄労働基準監督署長に提出する
ボイラーの変更届も労働安全衛生法第88条第1項の計画届にあたり、ボイラー及び圧力容器安全規則第41条により工事開始日の30日前までに所轄労働基準監督署長へ提出します。したがって(1)(2)のような事後の届出では足りません。(4)は添付書類がボイラー検査証と変更内容を示す書面・図面であり、免許証ではないため誤りです。(5)も誤りで、届出が必要なのは胴、炉筒、火室、鏡板、管板、管寄せ、ステー、附属設備、燃焼装置、据付基礎といった主要部分の変更で、附属品の単なる取替えは含まれません。
問40 正解:(2)事故報告は遅滞なく所轄労働基準監督署長に行う
ボイラーの破裂や煙道ガスの爆発などが起きたときは、労働安全衛生規則第96条により、事業者は遅滞なく所轄労働基準監督署長へ報告しなければなりません。(1)の30日以内という期限ではなく(3)の免除もありません。(4)は報告先が登録性能検査機関ではないため誤りです。(5)も誤りで、労働災害が発生した現場は原因調査などに支障が出ないよう、指示があるまで現状を保存します。
採点後の復習方法
誤答は知識不足だけが原因ではありません。「正しいもの/誤っているもの」の読み違い、数値や単位の取り違え、手続の主体(誰が・どこへ・いつまでに)の混同、時間切れの4つに分けて数えてみてください。科目別の得点と原因の両方を残すと、次に読み直す記事がはっきりします。
丸ボイラー4形式の構造と特徴 | ボイラー点火前の準備と手順 | 重油の種類と性質 | ボイラーの定義|簡易・小型・小規模の判定
正答の確認に使った公式情報
問題・正答・法令の最終照合日:2026年9月5日