この5問で身につくこと
- 耐震設計の対象を5m・5,000Lの数値で切り分ける
- アンモニアが防爆構造の対象外である理由を説明できる
- 流出防止措置の1万Lラインを受液器の容量で判断する
- 耐圧・気密試験の基準が「許容圧力」であると確認できる
冷凍設備の技術上の基準は、条文ごとに「どのガスに」「どの規模から」が細かく決まっています。数値と対象ガスをセットで押さえないと、覚えた基準を目の前の設備に当てはめられません。全体像は「冷凍設備の技術上の基準|設備・運転・点検を整理」で確認できます。
用語と最新改正についての訂正
旧版のこの記事では耐圧試験の基準を「設計圧力の1.5倍」と書いていましたが、冷凍保安規則第7条第1項第6号の基準は許容圧力です。正しくは、気密試験が許容圧力以上、耐圧試験が許容圧力の1.5倍以上(液体を使うことが困難なときは気体で1.25倍以上)です。
また、製造の方法について「1日に1回以上点検」と書いていましたが、令和7年4月17日公布・4月18日施行の改正で、時点や回数を限定していた規定が見直され、現行の冷凍保安規則第9条第2号に「一日に一回以上」の文言はありません。点検義務そのものは残っています。
数値で決まる基準を一覧で押さえる
| 基準 | 対象 | 数値 |
|---|---|---|
| 耐震設計 | 縦置円筒形の凝縮器 | 胴部の長さ5m以上 |
| 耐震設計 | 受液器 | 内容積5,000L以上 |
| 流出防止措置 | 毒性ガスの受液器 | 内容積1万L以上 |
| 耐圧試験 | 配管以外の冷媒設備 | 許容圧力の1.5倍以上(気体は1.25倍以上) |
| 気密試験 | 冷媒設備 | 許容圧力以上 |
ガスの性質で決まる措置を一覧で押さえる
| 措置 | 対象ガス |
|---|---|
| 防爆性能を有する電気設備 | 可燃性ガス(アンモニアを除く) |
| ガス漏えい検知警報設備 | 可燃性ガス・毒性ガス・特定不活性ガス |
| 除害措置 | 毒性ガス |
| 消火設備 | 可燃性ガス |
| 丸形ガラス管液面計の使用禁止 | 可燃性ガス・毒性ガスの受液器 |
アンモニアは冷凍保安規則第2条で可燃性ガスにも毒性ガスにも挙げられています。それでも防爆構造だけは対象から外れているのは、アンモニアの燃焼範囲が狭く着火しにくい性質を踏まえた扱いです。検知警報設備・除害措置・消火設備は必要なので、「防爆が不要=何もしなくてよい」ではありません。
現行法令・公式資料の確認先
法令・公式情報確認日:2026年7月29日。問題文と数値例は独自作成し、公表試験の設問本文や外部図表は転載していません。
第1問:耐震設計の対象を切り分ける
【問1】ある定置式製造設備に、胴部の長さが4.2mの縦置円筒形凝縮器と、内容積6,000Lの受液器があります。冷凍保安規則が定める耐震設計構造物への該当として、最も適切なものはどれですか。
(1) 凝縮器と受液器の両方が該当する
(2) 凝縮器だけが該当する
(3) 受液器だけが該当する
(4) どちらも該当しない
(5) 冷媒の種類によって決まり、寸法は関係しない
第2問:アンモニア冷凍機の電気設備
【問2】アンモニアを冷媒とする冷凍設備の電気設備について、冷凍保安規則上、最も適切なものはどれですか。
(1) アンモニアは可燃性ガスなので、必ず防爆性能を有する構造としなければならない
(2) 防爆性能を有する構造の義務は課されていないが、ガス漏えい検知警報設備は必要である
(3) 可燃性ガスではないので、検知警報設備も除害措置も不要である
(4) 毒性ガスなので除害措置だけを講じればよく、検知警報設備は不要である
(5) 電気設備に関する定めは冷凍保安規則にはない
第3問:流出防止措置が要る受液器の容量
【問3】アンモニアを冷媒とする冷凍設備の受液器の内容積が12,000Lです。冷凍保安規則上必要な措置として、最も適切なものはどれですか。
(1) 内容積にかかわらず流出防止措置は求められていない
(2) 毒性ガスの受液器で内容積1万L以上なので、液状のガスが漏えいした場合の流出防止措置が必要である
(3) 内容積5,000L以上なので流出防止措置が必要である
(4) 流出防止措置は可燃性ガスの受液器だけに必要である
(5) 流出防止措置は凝縮器の周囲に設けるものである
第4問:受液器の液面計に使える種類
【問4】アンモニアを冷媒とする冷凍設備の受液器に液面計を設けます。最も適切なものはどれですか。
(1) 丸形ガラス管液面計を使用する
(2) 丸形ガラス管液面計以外を使用し、ガラス管液面計を使う場合は破損防止の措置と、受液器との接続配管に漏えい防止の措置を講じる
(3) 受液器への液面計の設置自体が禁止されている
(4) 液面計の種類に制限はなく、破損防止措置だけを講じればよい
(5) 不活性ガスの場合と同じ扱いでよい
第5問:改正後の製造の方法を読む
【問5】令和7年4月18日施行の改正を反映した現行の冷凍保安規則第9条(製造の方法に係る技術上の基準)について、最も適切なものはどれですか。
(1) 製造施設の異常の有無の点検は、条文上「1日に1回以上」と回数が明記されている
(2) 高圧ガスの種類と製造設備の態様に応じて異常の有無を点検し、異常があるときは補修その他の危険を防止する措置を講じて製造する
(3) 改正により点検の義務そのものが廃止された
(4) 安全弁に付帯して設けた止め弁は常に全閉にしておく
(5) 冷媒設備の修理等は、作業計画も作業の責任者も定めずに行える
採点結果と誤答別の復習先
| 正解数 | 理解度 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 5問 | 数値と対象ガスを結び付けられる | 第2回へ進む |
| 3〜4問 | 数値の取り違えがある | 誤答だけ解き直す |
| 0〜2問 | 条文の整理が先 | 2つの一覧表へ戻る |
- 問1・3を誤答:5m/5,000L/1万Lの三つを役割ごとに区別する
- 問2を誤答:防爆だけがアンモニア除外、他は対象
- 問4を誤答:丸形ガラス管液面計は使えない
- 問5を誤答:点検義務は残り、回数の限定が外れた
次の練習と学習ルート
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まとめ
技術上の基準は「数値」と「対象ガス」の2軸で覚えます。耐震設計は縦置円筒形凝縮器5m以上と受液器5,000L以上、流出防止措置は毒性ガスの受液器1万L以上。試験圧力の基準は設計圧力ではなく許容圧力で、耐圧は1.5倍以上(気体は1.25倍以上)、気密は許容圧力以上です。
ガスの性質で決まる措置では、アンモニアが防爆構造の対象から外れる一方、検知警報設備・除害措置・消火設備の対象になる点が最大の引っかけどころです。製造の方法の規定は令和7年に見直されているので、学習でも実務でも最新の条文で確認してください。
最終更新日:2026年7月29日
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