ミニテスト 建築物環境衛生管理技術者

事業登録ミニテスト第1回|営業所・6年・30万円罰金と10万円過料

建築物衛生法の事業登録は、会社へ与える営業許可ではありません。基準を満たす営業所が、8つの業種ごとに都道府県知事の登録を受ける任意制度です。未登録でも業務自体は行えますが、登録業・類似の表示はできません。

この第1回は、登録証を実務で確認する順序に沿った5択5問です。営業所と業種、業務範囲、登録基準、行政対応、罰金と過料の対象を分けて判断してください。

法令・資料確認日:2026年8月8日。建築物衛生法第12条の2~5・第12条の10・第16条・第18条、同法施行規則第25~31条、厚生労働省の登録制度解説を確認しました。制度の詳しい説明は「建築物衛生法の事業登録8業種」に分け、このページは判断問題と誤答分析に特化しています。

解く前の3分整理|4つの確認軸

確認軸 正しい整理 ひっかけ
性格 任意登録 営業許可
単位 営業所・業種 会社一括
登録者 都道府県知事 厚生労働大臣
期間 6年 無期限

同じ会社名でも、契約する営業所と登録証の営業所が違えば、自動的に登録営業所とは扱えません。さらに「清掃業の登録」が「排水管清掃業の登録」を兼ねるわけでもありません。

第1問|本社の登録は支店へ引き継がれるか

東京本社が登録建築物清掃業の登録を受けている。未登録の大阪支店が排水管清掃を受注しようとしている。制度の説明として、最も適当なものはどれか。

  1. 本社の登録は全支店・全8業種へ自動的に及ぶ。
  2. 大阪支店は排水管清掃を行えるが、登録を受けていない営業所・業種について登録業の表示はできない。
  3. 未登録営業所は、建築物内の衛生管理業務を一切営業できない。
  4. 同じ会社なら、営業所が別でも登録番号を自由に共用できる。
  5. 登録は厚生労働大臣が会社単位で与える営業許可である。
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正解:2

事業登録は営業所ごと・業種ごとです。本社の清掃業登録は、大阪支店や排水管清掃業へ自動的に広がりません。一方、この登録制度は営業許可ではないため、未登録で業務を行うこと自体を禁止していません。

禁止されるのは、未登録の営業所が登録業の表示や類似表示をすることです。委託時は会社名だけでなく、営業所名、業種、登録番号、有効期間を契約主体と照合します。

第2問|空気環境測定業は6項目

登録建築物空気環境測定業の登録基準で扱う測定器6項目の組合せとして、正しいものはどれか。

  1. 浮遊粉じん、CO、CO₂、温度、相対湿度、気流
  2. 浮遊粉じん、CO、CO₂、温度、相対湿度、ホルムアルデヒド
  3. CO、CO₂、照度、騒音、振動、気流
  4. 温度、湿度、残留塩素、pH、大腸菌、濁度
  5. 浮遊粉じん、CO、CO₂、気流、PFOS、PFOA
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正解:1

施行規則第26条が参照する測定器は、浮遊粉じん、CO、CO₂、温度、相対湿度、気流の6項目です。ホルムアルデヒドを加えた建築物環境衛生管理基準の空気7項目と、そのまま同一視しません。

2は気流をホルムアルデヒドへ置き換えています。3は作業環境・環境測定の別項目、4・5は水質項目との混同です。契約時も、登録名だけでなく実際に委託する測定項目を仕様書で確認します。

第3問|総合管理業は8業種全部ではない

登録建築物環境衛生総合管理業について、「登録名だけでは業務範囲に含まれると判断できないもの」はどれか。

  1. 建築物の清掃
  2. 空調設備等の運転・日常点検・補修
  3. 空気環境の測定
  4. 給排水設備の運転・日常点検・補修
  5. ねずみ・昆虫等の防除
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正解:5

総合管理業は、第1~7号の登録業種すべてを束ねた名称ではありません。清掃、空調設備等の運転・日常点検等、空気環境測定、給排水設備の運転・日常点検等、給水栓での残留塩素等の検査を、必要な程度で併せて行う事業です。

ねずみ・昆虫等防除、空調用ダクト清掃、水質検査機関による全項目検査まで自動的に含むわけではありません。総合という言葉から範囲を広げず、法令上の登録区分と契約内容を照合します。

第4問|登録基準と有効期間

事業登録の基準と期間に関する記述として、最も適当なものはどれか。

  1. 過去3年の売上だけを審査し、登録は無期限である。
  2. 会社の資本金だけが基準で、有効期間は1年である。
  3. 機械器具等の物的基準、監督者等の人的基準、作業・設備の維持管理方法を確認し、登録の有効期間は6年である。
  4. 登録後は基準に適合しなくなっても、6年満了まで取り消せない。
  5. 一つの業種で登録すれば、他の7業種の基準は免除される。
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正解:3

登録基準は、業種に応じた機械器具・検査室・保管庫などの物的基準、監督者・実施者・従事者などの人的基準、作業と設備の維持管理方法の基準で構成されます。有効期間は6年です。

売上・資本金だけで決める制度ではありません。また、登録営業所が基準に適合しなくなった場合、都道府県知事は期間満了を待たず登録を取り消すことができます。

第5問|登録取消し・罰金・過料の対象

建築物衛生法の事業登録に関係する行政対応・制裁の組合せとして、正しいものはどれか。

  1. 登録基準に不適合となった営業所―厚生労働大臣が建物全部を永久使用停止
  2. 登録業者が報告をせず、立入検査を拒否―10万円以下の過料だけ
  3. 未登録営業所による登録業の類似表示―30万円以下の罰金
  4. 基準不適合の登録営業所―知事が登録取消し可/報告拒否等―30万円以下の罰金/未登録表示―10万円以下の過料
  5. 登録期間が満了した営業所―自動的に無期限更新
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正解:4

登録営業所が登録基準に適合しなくなれば、都道府県知事は登録を取り消せます。登録業者が必要な報告をせず、虚偽報告をし、立入検査を拒む・妨げるなどの違反は、法第16条の30万円以下の罰金です。

未登録営業所が登録業の表示や類似表示をした場合は、法第18条の10万円以下の過料です。登録営業所への取消し、特定建築物への改善命令、刑事罰の罰金、秩序罰の過料を一つにまとめないでください。

採点|登録証を実務で照合できるか

正解数 判定 次の行動
5問 制度区分は安定 全誤答の対象を説明する
4問 範囲を1つ再確認 営業所・業種を照合する
2〜3問 登録と許可が混在 4軸表から解き直す
0〜1問 本記事から復習 法12条の2以降を読む

正解番号だけでなく、「どの営業所の、どの業種か」「登録名がカバーする実作業は何か」「誰がどの処分をするか」「罰金か過料か」を説明できる状態を目指してください。

間違えた分野の戻り先

追加演習

同じテーマを別の角度から解く場合は「事業登録制度と罰則 ミニテスト第2回」「事業登録制度と罰則 ミニテスト第3回」へ進めます。本ページで登録単位と制裁対象を固めてから進んでください。

公式の確認先

まとめ|営業所・業種・対象を分けて読む

事業登録は営業許可ではなく、営業所・業種ごとに都道府県知事が行う任意登録です。有効期間は6年で、物的・人的・作業方法の基準を満たす必要があります。総合管理業も8業種全部の包括登録ではありません。

基準不適合の登録営業所は登録取消し、報告拒否や立入検査拒否等は30万円以下の罰金、未登録表示は10万円以下の過料です。委託先は会社名だけでなく、登録営業所、業種、有効期間、実作業の範囲まで照合してください。

法令・資料確認日/最終更新日:2026年8月8日

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