平均照度が目標に届いても、暗い机や画面の映り込みは残ります。光束法の設計値、昼光を分けた実測、照度分布、調光回路の固定負荷、法令の作業面下限を同じ平面図と点灯条件で結びます。
この第1回は、維持平均照度392lx、電気照明分460lx、均斉度0.67、調光後462W、一般事務机285lxの是正を扱う独自5択5問です。
資料確認日:2026年8月9日。厚生労働省「事務所衛生基準規則」と情報機器作業ガイドライン、CIEの照明用語、NITEの校正資料、環境省の蛍光ランプ資料を照合しました。物理量・光束法・LED更新の全体は「照度計算と照明診断」で解説し、このページは別の室条件・実測値による演習に特化しています。
解く前の3分整理|平均・分布・見え方・電力を分ける
| 評価対象 | 今回の式 | 注意点 |
|---|---|---|
| 維持平均照度 | NFUM÷A | 初期照度と区別 |
| 電気照明分 | 点灯時-消灯時 | 同じ昼光条件 |
| 均斉度 | 最小÷平均 | 適用基準を確認 |
| 調光電力 | 可変負荷+固定負荷 | 指令率と電力率 |
| 作業面 | 各測定点のlx | 平均だけで判定しない |
光束法は全般照明の平均を概算する方法で、器具の位置ごとの照度を直接保証しません。実測では、作業面、測定格子、点灯・調光状態、点灯後の安定時間、時刻、天候、ブラインド、什器、照度計IDを記録します。受光部へ測定者の影を落とさず、校正状態と斜入射光への応答も確認してください。
第1問|18台の維持平均照度は約392lx
床面積96m2の室に、器具光束4,800lmの照明器具が18台ある。照明率U=0.58、保守率M=0.75とし、光束法E=N×F×U×M÷Aで求める維持平均照度に最も近いものはどれか。
- 204lx
- 284lx
- 392lx
- 522lx
- 900lx
第2問|点灯720lx・消灯260lxなら電気照明分は460lx
窓のある机上で、照明点灯時720lx、直後に照明だけを消灯して260lxを測定した。短時間で昼光条件は変わらず、照度を加算できると仮定する。電気照明の寄与と、昼光がなくなったときのプロジェクト目標500lxに対する判断はどれか。
- 260lx、昼光がなくても目標達成
- 460lx、昼光がなくなると40lx不足
- 500lx、昼光がなくても目標と一致
- 720lx、昼光がなくても目標達成
- 980lx、昼光がなくても目標達成
第3問|8点平均475lx・最小/平均0.67
同じ面積を代表する8点の机上面照度が610、590、520、500、460、420、380、320lxだった。算術平均と、均斉度を「最小照度÷平均照度」と定義した値の組合せはどれか。
- 平均320lx、均斉度0.53
- 平均475lx、均斉度0.53
- 平均475lx、均斉度0.67
- 平均500lx、均斉度0.64
- 平均610lx、均斉度0.78
第4問|固定30W込みの調光後電力は462W・削減38.4%
36Wの器具20台と、制御・待機の固定負荷30Wからなる回路がある。器具電力だけが調光率に比例すると仮定し、100%から60%へ調光した。調光後の回路電力と、全点灯時からの削減率はどれか。
- 432W、40.0%
- 450W、40.0%
- 462W、36.0%
- 462W、38.4%
- 480W、36.0%
第5問|平均510lxでも机上285lx・点検7か月・映り込みを残さない
一般的な事務作業を行う室で、測定格子の平均は510lxだったが、常用する1机の作業面は285lxだった。照明設備の前回点検から7か月で、利用者はディスプレイへの器具の映り込みも訴えている。最も適切な対応はどれか。
- 平均が300lx以上なので、何もしない
- 机上285lxだけを切り捨て、平均を再計算する
- 全器具を最大出力にし、映り込みは無視する
- 作業面300lx以上を確保し、点検を実施し、配置・遮光・画面角度等で映り込みも是正する
- 点検周期は1年なので、あと5か月待つ
採点|平均値から一歩進んで診断できたか
| 正解数 | 判定 | 復習の焦点 |
|---|---|---|
| 5問 | 照明診断は安定 | 配光計算へ展開 |
| 4問 | 1境界を再確認 | 昼光か固定負荷 |
| 2~3問 | 平均値中心の判断 | 分布・条件・電力 |
| 0~1問 | 親記事から復習 | 光束法・作業面 |
LEDは「発熱しない」のではなく、赤外放射が少なくても器具・電源内部に損失熱があります。寿命、演色、ちらつきも光源方式だけで固定せず、製品仕様と使用条件で確認します。一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入は種類ごとに段階的に規制されますが、既存品の継続使用や在庫売買まで一律に禁止する制度ではありません。
間違えた分野の戻り先
- 光束法・配光・LED更新:照度計算と照明診断
- 光環境・情報機器作業:光環境・電磁波・放射線の基礎
- 照度計の校正・測定条件:環境測定器の選び方
- 調光の電力量検証:BEMSと省エネ検証
追加演習
演色、事務所照度、蛍光灯、必要器具数、非常用照明は「照明と照度計算ミニテスト第2回」、発光効率、保守率、色温度、照明計画は「照明と照度計算ミニテスト第3回」で確認できます。
公式資料の確認先
- 厚生労働省「事務所衛生基準規則」
- 厚生労働省「情報機器作業ガイドラインの一部改正」
- CIE「illuminance(照度)」
- NITE「JCSSの概要」
- 環境省「一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入禁止」
まとめ|392lxの平均から暗い机と回路電力まで見る
18台・4,800lm、照明率0.58、保守率0.75、96m2なら維持平均照度は約392lxです。点灯720lx・消灯260lxの差から電気照明分は460lx。8点の平均475lx、最小320lxなら均斉度は約0.67です。
36W×20台と固定30Wの回路を60%調光すると462W、全点灯750Wから38.4%削減です。平均510lxでも一般事務机285lxは不足し、点検7か月は6か月以内の周期を超えます。平均、最小位置、昼光、グレア、調光、回路電力を同じ条件で残し、対策後に再現できる照明診断にしてください。
資料確認日/最終更新日:2026年8月9日
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