ミニテスト

冷媒設備の圧力試験・圧力計・安全装置の判定問題5問【第2回】

この5問で身につくこと

  • 耐圧・気密試験を許容圧力から計算できる
  • 配管がどちらの試験対象になるか判断できる
  • 圧力計と安全装置の役割を区別できる
  • 安全弁・破裂板の放出管が不要になる場合を言える

結論から言います。現行の冷凍保安規則第7条では、試験圧力の基準は「設計圧力」ではなく許容圧力です。配管以外の部分の耐圧試験と、組み上がった冷媒設備の気密試験を分けて考えます。

第2回では、「冷凍設備の技術上の基準 数値判定問題5問【第1回】」の耐震・ガス性質の問題と重ならないよう、圧力を監視し、超過を防ぎ、試験で確認する流れに絞りました。

旧版の訂正

訂正1:気密試験を「設計圧力以上」としていました。現行の第7条第1項第6号は、許容圧力以上です。耐圧試験も、配管以外の部分について許容圧力の1.5倍以上(安全な液体)または1.25倍以上(液体が困難な場合の気体)です。

訂正2:フルオロカーボンには溶栓を使用しない理由を「温室効果ガスだから」と断定していましたが、現行の第7条にそのような規定はありません。この説明と設問を削除しました。

訂正3:安全装置を高圧遮断装置だけで説明していました。条文が求めるのは、圧力が許容圧力を超えたときに直ちに許容圧力以下へ戻せる安全装置です。特定の一方式だけに狭めずに理解します。

耐圧試験と気密試験を計算で分ける

試験 対象 試験圧力
耐圧・液体 配管以外 許容圧力×1.5以上
耐圧・気体 配管以外 許容圧力×1.25以上
気密 冷媒設備 許容圧力以上

許容圧力が2.4MPaなら、液体による耐圧試験は3.6MPa以上、液体が困難な場合の気体による耐圧試験は3.0MPa以上、気密試験は2.4MPa以上です。倍率だけでなく、試験の目的と媒体までセットで確認します。

監視と保護は役割が違う

圧力計
現在の圧力を読み、異常の兆候を把握する。冷媒設備に設ける。
安全装置
許容圧力を超えたとき、直ちに許容圧力以下へ戻す。

機械室で圧力計の指針を読むことは「状態を知る」操作です。異常時に装置を止める、または圧力を逃がす機能は「危険状態を解消する」役割です。監視と保護の両方がそろって、圧力超過を早期発見し事故へ進むのを防ぎます。

放出管は放出先まで安全にする

大気へ冷媒ガスを放出する安全弁または破裂板には、原則として放出管を設け、開口部をガスの性質に応じた適切な位置へ導きます。安全装置が作動しても、毒性・可燃性などのある冷媒を人の近くへ放出すれば別の危険が生じるためです。

ただし、大気へ冷媒を放出しない安全装置、不活性ガスの冷媒設備に設けたもの、一定の吸収式アンモニア冷凍機に設けたものは、第7条第1項第9号の放出管対象から除かれます。

現行法令・公式資料の確認先

法令確認日:2026年7月30日。e-Gov法令APIの2026年6月12日施行版で照合しました。問題文・計算例は独自作成です。

冷凍設備の技術上の基準 ミニテスト

第1回 第2回 第3回

第1問:許容圧力から試験圧力を計算する

【問1】許容圧力2.4MPaの冷媒設備について、配管以外の部分を安全な液体で行う耐圧試験と、冷媒設備の気密試験に必要な最低圧力の組合せはどれですか。

(1) 耐圧2.4MPa・気密1.2MPa
(2) 耐圧3.0MPa・気密2.4MPa
(3) 耐圧3.6MPa・気密2.4MPa
(4) 耐圧3.6MPa・気密3.6MPa
(5) 耐圧4.8MPa・気密3.6MPa

解答を見る

正解:(3)
液体による耐圧試験は許容圧力の1.5倍以上なので、2.4×1.5=3.6MPa以上です。気密試験は許容圧力以上なので2.4MPa以上です。旧稿のように設計圧力を基準にせず、現行条文どおり許容圧力から計算します。

第2問:配管が受ける試験を見分ける

【問2】冷凍保安規則第7条第1項第6号の耐圧試験・気密試験の対象として、最も適切なものはどれですか。

(1) 耐圧試験も気密試験も配管以外だけが対象
(2) 耐圧試験は配管以外、気密試験は冷媒設備が対象
(3) 耐圧試験は配管だけ、気密試験は圧縮機だけが対象
(4) 配管はどちらの試験にも含まれない
(5) 気密試験だけを行えば耐圧試験は常に不要

解答を見る

正解:(2)
条文は「冷媒設備」に気密試験を求める一方、耐圧試験は「配管以外の部分」について定めています。耐圧性能を確認した機器と配管を組み合わせた状態で、接続部を含む設備全体の漏れを気密試験で確認する、と流れで理解すると区別できます。

第3問:油圧系統の圧力計の例外

【問3】圧縮機の油圧系統について、圧力計の扱いとして最も適切なものはどれですか。

(1) すべての油圧系統は冷媒設備ではないため対象外
(2) 強制潤滑方式で、潤滑油圧力に対する保護装置がある圧縮機の油圧系統は、圧力計を設ける対象から除かれる
(3) 自然潤滑方式だけが圧力計の対象外
(4) 保護装置があっても必ず二つの圧力計が必要
(5) 圧力計は受液器にだけ設ける

解答を見る

正解:(2)
第7条第1項第7号は冷媒設備に圧力計を求め、圧縮機の油圧系統も含めます。ただし、強制潤滑方式で潤滑油圧力に対する保護装置を有する圧縮機の油圧系統は除外されます。旧稿の「圧縮機の吐出し側にだけ設ける」という説明では、この条文上の範囲と例外を表せません。

第4問:安全装置に求められる機能

【問4】冷媒設備に設ける安全装置について、冷凍保安規則上、最も適切なものはどれですか。

(1) 設計圧力を超えた後、翌日までに圧力を戻せればよい
(2) 許容圧力を超えた場合、直ちに許容圧力以下へ戻せるものを設ける
(3) 圧力計があれば安全装置は不要
(4) 安全装置は温度だけを監視する
(5) すべての安全装置は必ず冷媒を大気へ全量放出する

解答を見る

正解:(2)
第8号が求めるのは、設備内の冷媒ガス圧力が許容圧力を超えた場合に、直ちに許容圧力以下へ戻せる安全装置です。圧力計は状態の把握、安全装置は危険状態の解消を担います。大気放出を伴わない方式もあるため、(5)も誤りです。

第5問:放出管の要否を判断する

【問5】第7条第1項第8号の安全装置のうち、安全弁または破裂板に放出管を設ける規定について、最も適切なものはどれですか。

(1) 不活性ガスを冷媒とする設備の安全弁も、例外なく対象になる
(2) 大気へ冷媒を放出しない安全装置にも放出管が必要
(3) 対象の安全弁・破裂板には放出管を設け、開口部をガスの性質に応じた適切な位置にする
(4) 放出管の開口部は必ず機械室内にする
(5) 安全弁ではなく圧力計に放出管を付ける

解答を見る

正解:(3)
第9号は、対象となる安全弁・破裂板に放出管を設け、放出する冷媒ガスの性質に応じて開口部を安全な位置に置くよう求めています。大気へ放出しない安全装置、不活性ガスを冷媒とする設備のもの、一定の吸収式アンモニア冷凍機のものは除外されます。作動後の放出先まで考える安全対策です。

採点結果と誤答別の復習先

正解数 理解度 次の行動
5問 試験・監視・保護を区別 第3回へ進む
3〜4問 対象か例外に弱点 誤答だけ解き直す
0〜2問 許容圧力の整理が先 比較表へ戻る
  • 問1を誤答:1.5倍・1.25倍・1.0倍を媒体別に整理
  • 問2を誤答:耐圧は配管以外、気密は冷媒設備
  • 問3を誤答:油圧保護装置がある強制潤滑方式は例外
  • 問4を誤答:安全装置は直ちに許容圧力以下へ戻す
  • 問5を誤答:放出管はガスの性質に応じた位置へ導く

次の練習と学習ルート

まとめ

耐圧試験と気密試験は、現行条文どおり許容圧力から求めます。液体による耐圧は1.5倍以上、液体が困難な場合の気体による耐圧は1.25倍以上、気密は1.0倍以上です。耐圧は配管以外、気密は冷媒設備を対象にします。

圧力計で状態を監視し、安全装置で許容圧力以下へ戻します。大気放出を伴う安全弁・破裂板では、放出管の開口部まで安全な位置へ導くことが重要です。

最終更新日:2026年7月30日

※当サイトの画像にはAI生成のものが含まれており、実際の機器・器具とは外観が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。

内容の誤りやお気づきの点がございましたら、お問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。正確な情報をお届けできるよう、随時修正してまいります。

-ミニテスト