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容器の刻印・塗色・再検査の判定問題5問【第1回】

この5問で身につくこと

  • 刻印のTPとFPを取り違えずに読める
  • 再検査の「20年で2年」がどの容器の話か言える
  • 塗色と「燃」「毒」の明示をセットで判断できる
  • G=V/Cで液化ガスの充塡質量を計算できる

容器の分野は記号と年数が混ざるため、覚え違いが起きやすいところです。実際、旧版のこの記事にも次の2つの誤りがありました。読み直す価値があるので、先に訂正しておきます。

旧版の訂正

訂正1:刻印の耐圧試験圧力を「FP」としていましたが、容器保安規則第8条第1項では耐圧試験における圧力がTP、最高充塡圧力がFPです。Mは圧力の値ではなく単位のメガパスカルを示す記号です。

訂正2:一般継目なし容器の再検査期間に「20年未満」という条件を付けていましたが、同規則第24条第1項第3号では経過年数に関係なく5年です。20年以上で2年になるのは溶接容器・超低温容器・ろう付け容器の話です。

制度の全体像は「容器保安規則|検査・刻印・再検査・塗色」で確認できます。

刻印の主な記号

記号 意味 単位
V 内容積 リットル
W 附属品を含まない容器の質量 キログラム
TP 耐圧試験における圧力 メガパスカル(Mを併記)
FP 最高充塡圧力(圧縮ガス用容器・超低温容器など) メガパスカル(Mを併記)

このほか、検査実施者の符号、容器製造業者の符号、充塡すべき高圧ガスの種類、容器の記号および番号、容器検査に合格した年月などが刻印されます。FPが刻印されるのは圧縮ガスを充塡する容器や超低温容器などなので、液化フルオロカーボン用の一般的な容器にはTPはあってもFPはありません。

容器再検査の期間

容器の種類 経過年数20年未満 経過年数20年以上
溶接容器・超低温容器・ろう付け容器 5年 2年
一般継目なし容器 5年 5年
一般複合容器
医療用酸素用を除く
3年 3年

なお、耐圧試験圧力3.0MPa以下かつ内容積25L以下の溶接容器等(シアン化水素・アンモニア・塩素用を除く)には、20年未満は6年という別の定めがあります。

塗色と外面の明示

高圧ガスの種類 塗色
酸素ガス 黒色
水素ガス 赤色
液化炭酸ガス 緑色
液化アンモニア 白色
液化塩素 黄色
アセチレンガス かっ色
その他(フルオロカーボン冷媒など) ねずみ色

塗色は容器の外面の見やすい箇所に、容器の表面積の2分の1以上について行います。あわせて外面には、充塡することができる高圧ガスの名称と、可燃性ガスなら「燃」、毒性ガスなら「毒」、そして容器の所有者の氏名・住所・電話番号を明示します。

現行法令・公式資料の確認先

法令・公式情報確認日:2026年7月29日。問題文と数値例は独自作成し、公表試験の設問本文や外部図表は転載していません。

容器保安規則 ミニテスト

第1回 第2回 第3回

第1問:同じ22年でも容器の種類で変わる

【問1】製造後22年が経過した溶接容器と、同じく製造後22年が経過した一般継目なし容器があります。容器再検査の期間として、最も適切なものはどれですか。

(1) どちらも2年
(2) どちらも5年
(3) 溶接容器は2年、一般継目なし容器は5年
(4) 溶接容器は5年、一般継目なし容器は2年
(5) 20年を超えた容器は再検査を受けられない

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正解:(3)
容器保安規則第24条第1項第1号は、溶接容器・超低温容器・ろう付け容器について経過年数20年未満は5年、20年以上は2年としています。一方、第3号の一般継目なし容器は経過年数を問わず5年です。「20年で2年に短くなる」を継目なし容器に当てはめるのが典型的な誤りです。第4号の一般複合容器は3年です。

第2問:刻印の記号を読み分ける

【問2】容器の刻印に示される記号の意味として、最も適切なものはどれですか。

(1) TPは最高充塡圧力、FPは耐圧試験における圧力を表す
(2) TPは耐圧試験における圧力、FPは最高充塡圧力を表し、Mは単位のメガパスカルを表す
(3) Vは容器の質量、Wは内容積を表す
(4) Mは最高充塡圧力の値を表す
(5) 刻印には容器の販売価格も含まれる

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正解:(2)
容器保安規則第8条第1項では、第6号が内容積(V、リットル)、第7号が附属品を含まない容器の質量(W、キログラム)、第11号が耐圧試験における圧力(TP、メガパスカル)およびM、第12号が最高充塡圧力(FP、メガパスカル)およびMです。TはTest、FはFillingと結び付けると取り違えません。販売価格は刻印事項ではありません。

第3問:液化アンモニア容器の外面

【問3】液化アンモニアを充塡する容器の外面について、容器保安規則上、最も適切なものはどれですか。

(1) ねずみ色に塗色し、「毒」だけを明示する
(2) 白色に塗色して容器の表面積の2分の1以上について行い、ガスの名称と「燃」「毒」の両方を明示する
(3) 黄色に塗色し、「燃」だけを明示する
(4) 塗色は容器の表面積の4分の1以上で足りる
(5) 塗色さえしていれば、充塡することができる高圧ガスの名称の明示は不要である

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正解:(2)
第10条第1項第1号の表で液化アンモニアは白色、塗色は容器の表面積の2分の1以上です。第2号で、充塡することができる高圧ガスの名称と、可燃性ガスは「燃」・毒性ガスは「毒」を明示します。冷凍保安規則第2条ではアンモニアが可燃性ガスにも毒性ガスにも挙げられているため、両方を明示します。液化塩素が黄色、フルオロカーボン冷媒は「その他の種類の高圧ガス」でねずみ色です。

第4問:液化ガスの充塡質量を計算する

【問4】内容積47Lの容器に、液化フルオロカーボン134aを充塡します。容器保安規則第22条の定数Cを0.94とすると、充塡できる質量の上限に最も近いものはどれですか。

(1) 約44kg
(2) 約47kg
(3) 約50kg
(4) 約94kg
(5) 質量の上限は定められていない

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正解:(3)
第22条の算式は G=V/C(G:液化ガスの質量kg、V:容器の内容積L、C:ガスごとの定数)。47÷0.94=50.0kg です。この質量を超える充塡は法第48条第4項第1号で認められません。定数Cはガスごとに異なり、液化アンモニアは1.86、液化フルオロカーボン22は0.98、同404Aは1.15です。Cが小さいほど、同じ内容積でも充塡できる質量は大きくなります。

第5問:充塡してよい容器の条件

【問5】高圧ガスを容器に充塡する場合の条件として、最も適切なものはどれですか。

(1) 刻印等がなくても、所定の塗色がされていれば充塡できる
(2) 刻印等または自主検査刻印等があり、所定の表示があり、バルブを装置しており、所定の期間を経過したものは容器再検査に合格していること
(3) 刻印に示された種類と異なるガスでも、圧力が低ければ充塡できる
(4) 液化ガスは容器が満たされるまで充塡してよい
(5) 再検査の期間を過ぎても、外観に損傷がなければそのまま充塡できる

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正解:(2)
法第48条第1項は、刻印等または自主検査刻印等、法第46条第1項の表示、バルブの装置、加工の適合、そして所定の期間を経過した容器や損傷を受けた容器では容器再検査に合格していることを求めています。さらに第4項第1号で、充塡するガスは刻印等に示された種類であり、圧縮ガスは示された圧力以下、液化ガスは第22条の方法で計算した質量以下でなければなりません。

採点結果と誤答別の復習先

正解数 理解度 次の行動
5問 記号・年数・計算を区別できる 第2回へ進む
3〜4問 記号か年数で取り違えがある 誤答だけ解き直す
0〜2問 3つの表の整理が先 刻印・再検査・塗色の表へ戻る
  • 問1を誤答:20年で2年になるのは溶接容器等だけ
  • 問2を誤答:TPは耐圧試験、FPは最高充塡圧力
  • 問3を誤答:アンモニアは「燃」と「毒」の両方
  • 問4を誤答:G=V/C。Cで割ることを確認する

次の練習と学習ルート

まとめ

刻印はTPが耐圧試験における圧力、FPが最高充塡圧力、Mは単位のメガパスカルです。再検査の期間は、溶接容器等が20年未満5年・20年以上2年、一般継目なし容器は経過年数に関係なく5年、一般複合容器は3年と、容器の種類ごとに分けて覚えます。

塗色は表面積の2分の1以上、液化アンモニアは白色で「燃」と「毒」の両方を明示します。液化ガスの充塡質量はG=V/Cで計算し、この上限を超える充塡は認められません。実際の容器を扱うときは、刻印の年月と再検査の期限を現物で確認してください。

最終更新日:2026年7月29日

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