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安全弁・圧力計・水面計を設備条件から判定する問題5問【第1回】

この5問で身につくこと

  • 蒸気・温水・水温から圧力逃がし装置を選ぶ
  • 安全弁の個数、取付け、作動圧力を判定する
  • 最高使用圧力から圧力計の最大指示値を求める
  • ガラス水面計の原則と置換え条件を区別する

結論:安全弁は圧力を逃がし、圧力計は圧力を示し、水面計は水位を示します。ただし、試験で問われるのは名前だけではありません。蒸気か温水か、水温、最高使用圧力、伝熱面積、ボイラー形式を読み分けて、必要な装置と数値を決めます。

各装置の構造と条文の全体像は「安全弁・逃がし弁・圧力計・水面計・温度計」で確認できます。

三つの装置は「逃がす・測る・見る」で分ける

装置 役割 判断の基準
安全弁等 過圧を逃がす 媒体・水温
圧力計 圧力を示す 最高使用圧力
水面計 水位を示す 形式・胴内径

安全弁が開くまで圧力計で異常を監視できても、圧力計には圧力を下げる働きがありません。同様に、水面計で低水位を確認できても、水を自動で補給する装置ではありません。役割を分けると、紛らわしい選択肢を外せます。

蒸気ボイラーの安全弁は原則2個以上

ボイラー構造規格第62条では、蒸気ボイラーに内部圧力を最高使用圧力以下へ保持できる安全弁を2個以上備えるのが原則です。伝熱面積50m²以下なら1個にできます。

旧稿からの訂正

安全弁を1個にできる条件へ「ゲージ圧力0.1MPa以下」を加えていた説明を削除しました。現行第62条の例外は伝熱面積50m²以下です。

安全弁は本体の検査しやすい位置へ直接取り付け、弁軸を鉛直にします。運用時は1個を最高使用圧力以下で作動するように調整します。2個以上ある場合、他の安全弁は最高使用圧力の3%増以下に調整できます。

温水ボイラーは120℃を境に装置が変わる

水温120℃以下
逃がし弁
条件を満たす逃がし管でも可
水温120℃超
安全弁

「温水なら逃がし弁」と一括りにはできません。120℃以下では逃がし弁が原則ですが、検査しやすい位置に所定の逃がし管があれば例外があります。120℃を超える温水ボイラーには安全弁が必要です。温水が高温高圧のまま外へ出て急減圧すると、再蒸発して蒸気になる危険もあるため、排出先まで安全に設計します。

圧力計は最高使用圧力の1.5〜3倍を表示する

圧力計の最大指示値

最高使用圧力 × 1.5以上 〜 最高使用圧力 × 3以下

最高使用圧力0.9MPaなら、最大指示値の許容範囲は1.35〜2.7MPaです。最大2.0MPaの圧力計はこの範囲に入ります。通常の運転圧力ではなく、最高使用圧力を基準に計算します。

蒸気が圧力計へ直接入らない構造、コックや弁の開閉が分かる構造、連絡管が詰まりにくい構造も必要です。2026年4月適用の現行規格では電子式圧力計も想定され、停電時にも有効に機能することが明記されました。使用中は凍結や内部温度80℃以上を防ぎ、目盛上の最高使用圧力位置を見やすく表示します。

水面計は原則数と置換え条件を別々に覚える

形式・条件 ガラス水面計
一般の蒸気ボイラー 2個以上
多管式貫流 1個以上
多管式以外の貫流 第69条の対象外

一般の蒸気ボイラーでも、胴の内径が750mm以下、または遠隔指示水面測定装置を2個備える場合は、必要な2個のうち1個をガラス式でない水面測定装置へ置き換えられます。遠隔指示装置が1個だけでは、この置換え条件を満たしません。

ガラス管の最下部は安全低水面を示す位置にします。これは常用水位と同じ意味ではありません。常用水位は、現在水位と比較できるようガラス水面計またはその近くへ別に表示します。

公式資料の確認先

現行規格確認日:2026年7月30日。令和8年4月掲載の公表問題は2026年1月以降施行の法令に未対応との注意書きがあるため、出題形式の確認に限り、法令事項は現行の厚生労働省資料と照合しています。問題文・数値・事例・表は独自作成です。

安全弁・圧力計・水面計 ミニテスト

第1回 第2回 第3回

第1問:安全弁の個数と取付けを判定する

【問1】伝熱面積64m²の蒸気ボイラーへ安全弁を取り付けます。現行の構造規格に適合するものはどれですか。

(1) 安全弁1個を、本体から離れた共通管の止め弁下流へ水平に取り付ける
(2) 安全弁1個を、本体へ直接かつ弁軸が鉛直になるよう取り付ける
(3) 安全弁2個以上を、本体の検査しやすい位置へ直接かつ弁軸が鉛直になるよう取り付ける
(4) 圧力計が2個あれば、安全弁は不要である
(5) ゲージ圧力が0.1MPa以下なら、伝熱面積に関係なく安全弁を省略できる

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正解:(3)
伝熱面積が50m²を超えるため、安全弁は2個以上必要です。本体の容易に検査できる位置へ直接取り付け、弁軸を鉛直にします。圧力計は圧力を示すだけで、過圧を逃がす安全弁の代わりにはなりません。

第2問:温水の温度から装置を選ぶ

【問2】水温115℃の温水ボイラーAと、水温130℃の温水ボイラーBがあります。圧力逃がし装置の組合せとして最も適切なものはどれですか。

(1) Aは逃がし弁、Bは安全弁
(2) Aは安全弁、Bは逃がし弁
(3) A・Bともガラス水面計だけ
(4) A・Bとも圧力計だけ
(5) A・Bとも装置は不要

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正解:(1)
120℃以下の温水ボイラーは逃がし弁が原則で、所定の逃がし管を備える例外もあります。120℃を超える温水ボイラーには安全弁が必要です。「温水=すべて逃がし弁」ではなく、120℃を境に判断します。

第3問:圧力計の最大指示値を計算する

【問3】最高使用圧力0.9MPaの蒸気ボイラーに圧力計を取り付けます。最大指示値だけを比較した場合、規格の範囲に入るものはどれですか。

(1) 0.9MPa
(2) 1.2MPa
(3) 2.0MPa
(4) 3.0MPa
(5) 4.5MPa

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正解:(3)
下限は0.9×1.5=1.35MPa、上限は0.9×3=2.7MPaです。2.0MPaだけが範囲内です。実際の採用では、蒸気の直接流入防止、コック、連絡管、停電時の機能なども確認します。

第4問:遠隔指示装置による置換えを判定する

【問4】多管式貫流ではない一般の蒸気ボイラーで、胴の内径は900mmです。遠隔指示水面測定装置を1個取り付けました。ガラス水面計の扱いとして適切なものはどれですか。

(1) 遠隔指示装置1個があれば、ガラス水面計は0個でよい
(2) 遠隔指示装置1個があれば、ガラス水面計は1個でよい
(3) 置換え条件を満たさないため、ガラス水面計は2個以上必要
(4) 胴の内径が750mmを超えると、水面測定装置はすべて不要
(5) 圧力計を2個付ければ、ガラス水面計を省略できる

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正解:(3)
一般の蒸気ボイラーはガラス水面計2個以上が原則です。胴内径900mmは750mm以下の例外に該当せず、遠隔指示装置も1個だけなので「遠隔指示装置2個」の条件を満たしません。

第5問:安全低水面と常用水位を区別する

【問5】ガラス水面計の取付位置と水位表示に関する説明として、最も適切なものはどれですか。

(1) ガラス管の最上部を安全低水面に合わせる
(2) ガラス管の最下部を安全低水面に合わせ、常用水位は現在水位と比較できる位置に表示する
(3) 安全低水面と常用水位は必ず同じ高さである
(4) 常用水位は圧力計の目盛に表示する
(5) 水面計は高水位だけを確認する装置である

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正解:(2)
ガラス管の最下部は、安全低水面を指示する位置にします。常用水位は運転時の基準であり、安全低水面とは別の概念です。現在水位と比較できるよう、ガラス水面計またはその近くへ見やすく表示します。

採点結果と誤答別の復習先

正解数 次の行動
5問 第2回へ進み、安全弁の作動特性を練習
3〜4問 数値条件と例外条件を再確認
0〜2問 三装置の役割から整理し直す
  • 問1・2を誤答:安全弁の50m²と温水の120℃を分けて覚える
  • 問3を誤答:最高使用圧力へ1.5と3を掛けて範囲を出す
  • 問4・5を誤答:原則数・置換え条件・水位表示を別々に確認する

次の練習と学習ルート

まとめ

蒸気ボイラーの安全弁は原則2個以上で、伝熱面積50m²以下なら1個にできます。温水ボイラーは120℃以下なら逃がし弁または所定の逃がし管、120℃を超えるなら安全弁です。

圧力計の最大指示値は最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下です。一般の蒸気ボイラーはガラス水面計2個以上が原則で、胴内径750mm以下または遠隔指示装置2個という条件を満たす場合に、1個を非ガラス式へ置き換えられます。

最終更新日:2026年7月30日

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