この記事で分かること
- 冷凍保安責任者を選任する事業者と、規則上の除外
- 第一種・第二種・第三種免状で担当できる冷凍能力
- 選任に必要な免状と1年以上の実務経験
- 選解任届、職務、代理者の要件
結論:「第一種製造者だけ」ではなく、対象・除外・資格を順に確認する
冷凍保安責任者の選任は、「第一種製造者だけ」と覚えると不正確です。高圧ガス保安法第27条の4は、一定の第一種製造者と第二種製造者を対象にし、冷凍保安規則第36条で施設・冷媒・冷凍能力などに応じた除外を定めています。
選任が必要な場合は、冷凍能力に対応する免状だけでなく、所定規模の製造施設を使用した1年以上の経験も必要です。代理者にも原則として同じ免状・経験要件がかかります。
公式情報の確認先
この記事は、高圧ガス保安法第27条の4・第32条・第33条と、冷凍保安規則第36条〜第39条を中心に整理しています。法令や試験問題は改正されるため、受験前には現行条文を確認してください。
法令確認日:2026年7月26日
選任判断は4ステップ
STEP 1
第一種・第二種製造者のどちらか確認
STEP 2
第36条の除外施設・冷媒・能力を確認
STEP 3
能力に合う免状と経験を確認
STEP 4
責任者・代理者を選任し届け出る
誰に選任義務があるか
高圧ガス保安法第27条の4では、冷凍のため高圧ガスを製造する一定の第一種製造者と第二種製造者に、事業所ごとの選任を求めています。ただし、冷凍保安規則第36条第2項・第3項の施設や事業者などは除かれます。
| 区分 | 選任判断 |
|---|---|
| 第一種製造者 | 原則として対象。一定要件を満たすユニット型施設、フルオロカーボン114の施設、認定指定設備の扱いなどの除外を確認する |
| 第二種製造者 | 法の対象に含まれるが、第36条第3項に冷媒・能力・ユニット型施設などによる除外がある。区分名だけで一律判断しない |
試験ポイント:「第二種製造者は必ず選任する」「第二種製造者は全員選任不要」のどちらも危険です。法の対象に第二種が含まれ、規則で選任不要となる者が定められている、という二段構造で覚えます。
免状と実務経験の要件
冷凍保安規則第36条第1項では、製造施設の冷凍能力ごとに、選任できる免状と経験を定めています。
| 製造施設の冷凍能力 | 選任できる免状 | 必要な経験 |
|---|---|---|
| 300トン以上 | 第一種 | 100トン以上の施設を使用した製造経験が1年以上 |
| 100トン以上300トン未満 | 第一種または第二種 | 20トン以上の施設を使用した製造経験が1年以上 |
| 100トン未満 | 第一種・第二種・第三種 | 3トン以上の施設を使用した製造経験が1年以上 |
100トン「未満」なので、冷凍能力がちょうど100トンの施設に第三種免状の人は選任できません。また、第一種免状でも、施設区分に応じた経験がなければ選任要件を満たしません。
選任・解任の届出
冷凍保安責任者を選任または解任したときは、遅滞なく事業所所在地を管轄する都道府県知事へ届け出ます。冷凍保安規則第37条では、選任時の届書に製造保安責任者免状の写しを添付し、解任時は写しを省略できるとしています。
冷凍保安責任者の職務
高圧ガス保安法第32条第6項では、冷凍保安責任者の職務を高圧ガスの製造に係る保安に関する業務の管理としています。また、誠実に職務を行う義務があり、製造に従事する者は法令や危害予防規程の実施を確保するための指示に従わなければなりません。
現場では、設備の運転・点検記録、異常時の措置、作業手順、保安教育などが保安管理につながります。ただし、個々の具体的な役割分担は施設や危害予防規程によって確認します。
代理者は「あらかじめ」選任する
代理者は、責任者が旅行、疾病その他の事故で職務を行えない場合に代行する人です。必要になってから探すのではなく、あらかじめ選任します。
- 責任者と同じく、施設区分に対応する免状と所定の実務経験が必要
- 職務を代行している間は、法令上、冷凍保安責任者とみなされる
- 選任・解任は遅滞なく都道府県知事へ届け出る
- 選任届には代理者の免状の写しを添付する
試験で狙われやすいひっかけ
- 選任義務は第一種製造者だけ:不正確。法第27条の4は一定の第二種製造者も対象にし、規則で除外を定めています。
- 免状があれば経験は不要:誤り。製造施設の区分に応じた1年以上の経験が必要です。
- 第三種は100トンまで:誤り。100トン未満なので、100トンちょうどは含みません。
- 代理者は不在発生後に選任する:誤り。あらかじめ選任します。
- 代理者は免状だけでよい:誤り。原則として所定の経験も必要です。
理解度チェック
【問1】冷凍能力100トンの製造施設で、冷凍保安責任者に選任できる最低限の免状はどれですか。
(1) 第三種
(2) 第二種
(3) 免状不要
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正解:(2)
第三種の職務範囲は100トン未満です。100トンは第二種以上で、さらに所定の経験が必要です。
【問2】第一種冷凍機械責任者免状があれば、実務経験なしで300トン以上の施設の責任者になれますか。
(1) なれる
(2) なれない
解答を見る
正解:(2)
300トン以上では、100トン以上の施設を使用した製造経験が1年以上必要です。
【問3】代理者について正しいものはどれですか。
(1) 責任者が不在になってから選ぶ
(2) あらかじめ選任し、対応する免状と経験を確認する
(3) 選解任の届出は不要
解答を見る
正解:(2)
代理者もあらかじめ選任し、選解任を遅滞なく届け出ます。
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まとめ
冷凍保安責任者は、第一種・第二種の区分だけで決めず、冷凍保安規則第36条の除外を確認して選任要否を判断します。選任が必要なら、300トン以上、100トン以上300トン未満、100トン未満の3区分で免状と経験を確認します。
選任・解任は遅滞なく届け出ます。代理者もあらかじめ選任し、責任者と同様に免状と経験を確認することが重要です。
最終更新日:2026年7月26日
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