ボイラーの検査は2種類ある
ボイラーの設置届出・落成検査・使用届の記事で、ボイラーの使い始めには「落成検査」が必要と学びました。では、使い始めた後はどうでしょうか?
ボイラーは使用中も定期的に検査を受ける必要があります。検査は大きく2種類あります。
| 検査の種類 | 誰が行う? | 頻度 |
|---|---|---|
| 性能検査 | 登録性能検査機関 | 原則1年に1回 |
| 定期自主検査 | 事業者自身 | 1か月に1回 |
身近なイメージ
自動車に例えると、性能検査は車検(プロが年1回チェック)、定期自主検査は日常点検(自分で月1回チェック)に相当します。どちらも安全運転のために欠かせません。
性能検査 ─ ボイラーの「車検」
性能検査は、ボイラー検査証の有効期間を更新するための検査です。ボイラー検査証の有効期間は原則1年なので、毎年受けなければなりません。
性能検査の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 検査機関 | 登録性能検査機関(例:日本ボイラ協会など) |
| 頻度 | ボイラー検査証の有効期間満了前(原則1年ごと) |
| 検査内容 | ボイラー本体・附属装置・附属品の状態確認 |
| 合格の効果 | ボイラー検査証の有効期間が更新される |
性能検査を受けるための準備
性能検査を受ける際、事業者は以下の準備を行います。
- ボイラーを冷却・掃除して、検査しやすい状態にする
- 圧力計・水面計・安全弁などの附属品を整備しておく
- ボイラー検査証と整備記録を準備する
検査当日はボイラー取扱作業主任者が立会い、検査員に状況を説明するのが一般的です。
現場イメージ
性能検査の日は、ボイラーを停止して冷ましてから検査員を迎えます。検査員はボイラーの内部に入って腐食や劣化がないか目視検査し、附属品の動作も確認します。車検と同じで、不合格だと検査証が更新されず、ボイラーを使えなくなります。
試験のポイント
「性能検査は登録性能検査機関が行う」「有効期間の更新が目的」は頻出。
「所轄労働基準監督署長」が行うのは落成検査・使用再開検査であり、性能検査ではありません。混同に注意!
定期自主検査 ─ 事業者が自分で行う月1回の点検
定期自主検査は、事業者が自ら行う定期的な点検です。ボイラーの日常的な安全を確保するための仕組みです。
定期自主検査の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施者 | 事業者自身(外部の検査機関ではない) |
| 頻度 | 1か月以内ごとに1回 |
| 記録の保存 | 3年間保存する義務 |
定期自主検査の検査項目
主な検査項目
- ボイラー本体の損傷の有無
- 燃焼装置(バーナ等)の異常の有無
- 自動制御装置の機能
- 附属装置・附属品(安全弁・圧力計・水面計など)の機能
- ボイラー室の整理整頓・設備の状態
試験のポイント
「定期自主検査は1か月に1回」「記録は3年間保存」は頻出!
「1年に1回」は性能検査、「1か月に1回」は定期自主検査。混同しないようにしましょう。
性能検査と定期自主検査の比較まとめ
小型ボイラーの検査
小型ボイラーにも定期自主検査は義務づけられています(1か月に1回、記録3年保存)。ただし、性能検査は不要です。
| 検査 | ボイラー | 小型ボイラー |
|---|---|---|
| 性能検査 | 必要(1年ごと) | 不要 |
| 定期自主検査 | 必要(1か月ごと) | 必要(1か月ごと) |
理解度チェック
ここまでの内容を確認してみましょう!
【問1】ボイラーの性能検査を行う機関として、正しいものはどれか。
(1)所轄労働基準監督署長 (2)所轄都道府県労働局長 (3)登録性能検査機関 (4)厚生労働大臣 (5)事業者自身
【問2】ボイラーの定期自主検査に関する記述として、正しいものはどれか。
(1)1年以内ごとに1回行う (2)記録は1年間保存する (3)登録性能検査機関が行う (4)1か月以内ごとに1回行い、記録を3年間保存する (5)簡易ボイラーにも義務がある
【問3】ボイラーの性能検査の目的として、正しいものはどれか。
(1)ボイラーの製造許可を得る (2)ボイラー検査証の有効期間を更新する (3)ボイラーの設置を届け出る (4)新しいボイラー検査証を初めて取得する (5)ボイラーの廃止届を提出する
まとめ
この記事のポイント
- 性能検査:登録性能検査機関が実施。1年ごと。ボイラー検査証の更新が目的
- 定期自主検査:事業者自身が実施。1か月ごと。記録は3年間保存
- 性能検査の準備:ボイラーを冷却・清掃し、附属品を整備
- 小型ボイラーは定期自主検査のみ(性能検査は不要)
- 落成検査=監督署長、性能検査=登録機関 ─ 実施者の違いに注意
次回は「附属品の管理規定(安全弁・圧力計・水面計の法定基準)」を解説します。附属品に関する法令上のルールを学びましょう!
試験頻出ポイント
- 性能検査=登録性能検査機関が実施(監督署長ではない)
- 性能検査の頻度:ボイラー検査証の有効期間=原則1年
- 定期自主検査=事業者自身が1か月に1回実施
- 定期自主検査の記録保存=3年間
- 小型ボイラーは定期自主検査のみ義務(性能検査は不要)
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