二級ボイラー技士 関係法令

【二級ボイラー技士・法令】ボイラーの附属品の管理規定(安全弁・圧力計・水面計の法定基準)

なぜ附属品に法的な基準があるの?

ボイラーの附属品(安全弁・圧力計・水面計など)は、ボイラーの安全運転に直結する重要な装置です。これらが正しく機能しなければ、圧力の異常上昇や水位の低下を見逃し(作業主任者の職務でも安全弁・水面計の管理が定められています)、重大な事故につながります。

そのため、ボイラー及び圧力容器安全規則(ボイラー則)では、附属品の設置義務・性能基準・管理方法を細かく定めています。実務での附属品の点検・調整方法は附属品の取扱い(安全弁の調整・水面計の機能試験・吹出し操作)で解説しています。

本質的な理由
ボイラーの事故は「圧力の上がりすぎ」と「水位の下がりすぎ」の2つが最も危険です。安全弁は圧力を、水面計は水位を監視する「命綱」のような存在。だからこそ法律で厳しく管理されているのです。

安全弁の法定基準

附属品と附属装置①安全弁・逃がし弁・圧力計・水面測定装置・温度計で安全弁の仕組みを学びました。ここでは法令で定められたルールを確認しましょう。

安全弁の設置義務

  • 蒸気ボイラーには安全弁を2個以上備えなければならない
  • ただし、伝熱面積50m²以下の蒸気ボイラーは安全弁1個でよい

試験のポイント
「蒸気ボイラーの安全弁は原則2個以上」「50m²以下なら1個でOK」は超頻出。数字をセットで覚えましょう。

安全弁の吹出し圧力

安全弁は、ボイラーの圧力が最高使用圧力以下で作動するように調整しなければなりません。

  • 安全弁が2個ある場合:1個は最高使用圧力以下で作動、他の1個は最高使用圧力の3%増以下で作動

過熱器の安全弁

  • 過熱器には過熱器の出口付近に安全弁を備えること
  • 過熱器の安全弁は、ボイラー本体の安全弁より先に作動するように調整する

なぜ過熱器の安全弁が先?
過熱器の安全弁を先に開かせることで、蒸気の流れを確保し、過熱器内部の空焼き(蒸気が流れなくなることで過熱器の管が過熱して損傷すること)を防ぎます。

圧力計の法定基準

圧力計の設置義務

  • 蒸気ボイラーには蒸気が出口付近に圧力計を取り付けること

圧力計の目盛り

項目 基準
目盛盤の最大指度 最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下
最高使用圧力の表示 見やすい位置に赤い印をつける

現場イメージ
ボイラー室の圧力計を見ると、文字盤に赤い線(マーク)が引いてあります。これが最高使用圧力の位置です。運転中に針がこの赤い線に近づいたら「圧力が上がりすぎ」のサイン。運転者はすぐに対応しなければなりません。

試験のポイント
「圧力計の目盛盤の最大指度は最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下」は頻出。
たとえば最高使用圧力が1MPaなら、圧力計は1.5MPa〜3MPaの範囲の最大目盛のものを使います。

水面測定装置の法定基準

水面計の設置義務

  • 蒸気ボイラーには原則2個以上の水面計を見やすい位置に取り付けること
  • ガラス水面計のうち1個は、他の形式の水面測定装置をもって代えることができる

水面計の管理

  • ガラス水面計は、そのガラス管の最下部が安全低水面を指し示す位置に取り付けること

安全低水面とは?

ボイラーの水位がこれ以下になると過熱や空焼きの危険がある水位のこと。
水面計のガラス管の最下部がこの「安全低水面」を示すようにする → つまり、水位が見えなくなったら「危険水位」ということがひと目でわかる仕組みです。

試験のポイント
「水面計は2個以上」「ガラス管の最下部が安全低水面を指し示す」は頻出です。

温水ボイラーの附属品規定

温水ボイラーには蒸気ボイラーとは異なる附属品が必要です。

  • 温度計を取り付けること
  • 逃がし弁安全弁の代わり)を備えること
  • 開放型温水ボイラーの場合は逃がし管で代替可能

附属品に関する法定基準 まとめ表

附属品 設置数 主な基準
安全弁 原則2個以上
(50m²以下は1個)
最高使用圧力以下で作動
圧力計 1個以上 最大指度は最高使用圧力の1.5〜3倍
水面計 原則2個以上 最下部が安全低水面を指示

理解度チェック

ここまでの内容を確認してみましょう!

【問1】蒸気ボイラーの圧力計の目盛盤の最大指度として、法令上正しいものはどれか。

(1)最高使用圧力と同じ (2)最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下 (3)最高使用圧力の2倍ちょうど (4)最高使用圧力の5倍以下 (5)特に規定はない

解答を見る

正解:(2)最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下
ボイラー則では、圧力計の目盛盤の最大指度は最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下と定められています。

【問2】伝熱面積が30m²の蒸気ボイラーに備えなければならない安全弁の数として、正しいものはどれか。

(1)1個以上 (2)2個以上 (3)3個以上 (4)4個以上 (5)特に規定はない

解答を見る

正解:(1)1個以上
伝熱面積50m²以下の蒸気ボイラーは安全弁1個以上でよいとされています。30m²は50m²以下なので1個以上が正解です。50m²を超える場合は2個以上必要です。

【問3】蒸気ボイラーの水面計について、法令上正しいものはどれか。

(1)1個備えればよい (2)ガラス管の中央が安全低水面を指し示す位置に取り付ける (3)2個以上備え、ガラス管の最下部が安全低水面を指し示す位置に取り付ける (4)水面計は小型ボイラーにのみ必要 (5)デジタル式のみ使用可能

解答を見る

正解:(3)2個以上備え、ガラス管の最下部が安全低水面を指し示す位置に取り付ける
蒸気ボイラーには原則2個以上の水面計を備え、ガラス水面計のガラス管の最下部が安全低水面を指し示す位置に取り付けなければなりません。

まとめ

この記事のポイント

  • 安全弁:原則2個以上(50m²以下は1個)、最高使用圧力以下で作動
  • 過熱器の安全弁はボイラー本体の安全弁より先に作動させる
  • 圧力計:目盛盤の最大指度は最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下、赤い印で表示
  • 水面計:原則2個以上、ガラス管の最下部が安全低水面を指示
  • 温水ボイラーは逃がし弁+温度計(安全弁の代わり)

次回はボイラー室の基準・据付基準・燃焼室の基準を解説します。ボイラーを安全に設置するための法定ルールを学びましょう!

試験頻出ポイント

  • 安全弁:蒸気ボイラーは原則2個以上(伝熱面積50m²以下は1個でOK)
  • 圧力計の目盛盤の最大指度=最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下
  • 圧力計に最高使用圧力の位置を赤い印で表示
  • 水面計=原則2個以上、ガラス管の最下部が安全低水面を指示
  • 過熱器の安全弁はボイラー本体の安全弁より先に作動させる

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