電力

電力系統の保護と安定|中性点接地方式・地絡の見つけ方・%Zの合成・過渡安定度と再閉路【電験三種】

配電方式と配電計算では、ふだんの運転で線路に流れる電流と、電圧の下がり方を計算しました。この記事は、その線路で事故が起きたときの話です。電線どうしが触れる短絡や、電線が大地とつながる地絡が起きると、どれだけの電流が流れ、どの電圧が上がるのか。それをどうやって見つけ、どこで切るのか。切ったあと、発電機は同期を保てるのか。この3つを、中性点の接地のしかた、%インピーダンス、相差角の揺れという3つの道具で順に追います。受電設備のリレーの整定と時間の協調は変電所の保護装置で計算しているので、ここでは系統の側から見ます。

この記事で押さえること

  • 中性点の接地のしかたで、1線地絡のときの電流と、健全な相の電圧が決まる。地絡電流を大きくすれば電圧は上がりにくく、小さくすれば電圧が上がりやすい。
  • 日本では、187 kV 以上は直接接地、22〜154 kV は抵抗接地が広く使われ、6.6 kV の配電系統は非接地。地中ケーブルの多い都市部では、補償リアクトルを足す。
  • 非接地系統の地絡電流は、ほぼ系統全体の対地静電容量を通る充電電流。完全地絡なら 3ωCE で、健全な2相の対地電圧は線間電圧まで上がる。
  • 配電用変電所は、母線の零相電圧で「どこかで地絡した」ことを知り、回線ごとの零相電流の向きで事故の回線を選ぶ。
  • 短絡電流は、事故点から電源側を見た%インピーダンスの合計で決まる。足す前に基準容量をそろえる。二相短絡は三相短絡の √3/2 倍。
  • 事故が続くあいだ発電機は加速し、相差角が開く。開きは時間の2乗で大きくなり、限度を越えると脱調する。だから事故は速く切る。
  • 大きな電源が急に止まり、周波数が大きく下がったときは、周波数低下リレーで負荷の一部を切り離して、発電と消費のつり合いを取り戻す。

記号と前提。V は線間電圧、E は相電圧(E=V/√3)です。C は電線1条と大地のあいだの静電容量(対地静電容量)で、母線につながる線路ぜんぶの値を合計したもの、ω は角周波数(2πf)です。%インピーダンスは %Z と書き、どの容量を基準にした値かを必ず添えます。三相の線路と機器は平衡しているものとします。相差角 δ は、発電機の内部の電圧と、受電側の電圧の位相差です。計算例と確認問題の電圧・静電容量・容量・時間は、計算の流れを追うための仮の値で、実在の系統の値ではありません。

事故の種類と電流の大きさ

電気学会の用語解説によると、系統事故の原因の大半は、雷・氷雪・風雨といった自然現象です。樹木や鳥獣の接触、人の故意や過失もあります。起きる事故を、電流の通り道で分けると次のようになります。

事故 電流の通り道と、
大きさを決めるもの
三相短絡 3本の電線がつながる。
3相がそろって崩れるので、
1相分の回路で計算できる。
電源から事故点までの
インピーダンスで決まる。
二相短絡
(線間短絡)
2本の電線がつながる。
電流は2相分の
インピーダンスを往復する。
三相短絡の √3/2 倍
(約0.87倍)。
1線地絡 1本が大地とつながる。
電流は大地を通り、
中性点の接地点か、
ほかの相の対地静電容量
を通って戻る。
大きさは、中性点の
接地のしかたで桁が変わる。
2線地絡 2本が、それぞれ
大地とつながる。
短絡と地絡の両方の性質。

日本電気技術者協会の解説講座は、架空送電線では1線地絡が事故の大きな割合を占め、その多くは雷によるアークや、ほかの物の接触のような一時的なものだと説明しています。いったん電流を切れば絶縁が戻ることが多いので、自動で入れ直す再閉路が使えます(後の節)。

遮断器が切れるかどうかは、三相短絡の電流で確かめます。電気学会の用語解説では、短絡容量は三相短絡のときの交流分の電流から √3×V×Is で求めます。短絡した瞬間の電流には直流分が重なり、最初の山が交流分だけの値より大きくなることがあります。そのしくみは過渡現象の RL 回路と同じです。

中性点をどう接地するか

送電線や配電線の電源になる変圧器を Y 結線にすると、3つの巻線が集まる中性点ができます(Y 結線の中性点は三相交流回路)。この点を大地とどうつなぐかが、中性点接地方式です。日本電気技術者協会の解説講座は、接地する目的として、1線地絡のときに健全な相の電圧が上がるのを抑えて絶縁を軽くすること、保護リレーを速く確実に動かすこと、通信線への誘導を減らすことを挙げています。ただし、これらは1つの方式で同時には満たせません。

方式 地絡電流と電圧、使われる系統
直接接地 中性点を導体で直接つなぐ。
地絡電流は
数万 A になることもある。
健全な相の電圧上昇は
30%以下(有効接地)。
187 kV 以上の系統は
すべてこの方式。
抵抗接地 100〜900 Ω 程度の
抵抗を通す。
中性点の電流を
100〜500 A 程度に抑える。
22〜154 kV で
最も広く使われる。
消弧
リアクトル
接地
リアクトルを、系統の
対地静電容量と
並列に共振させる。
地絡電流をほとんど流さず、
アークが自然に消える。
架空線が主体の系統に使う。
補償
リアクトル
接地
接地抵抗と並列に
リアクトルを置き、
ケーブルの大きな
充電電流を打ち消す。
大都市の66〜154 kV の
地中送電系統。
非接地 中性点を接地しない。
地絡電流は、ほぼ
対地充電電流だけ。
健全な相の電圧は
線間電圧まで上がる。
日本の6.6 kV 配電系統は
すべてこの方式。

電圧が高い系統ほど、しっかり接地する理由。健全な相の電圧が上がる割合が同じでも、187 kV と6.6 kV では、上がる電圧の大きさがまるで違います。超高圧で電圧上昇を小さく抑えられれば、がいしや変圧器の絶縁を減らせて、その効果は系統全体に及びます。同じ講座によると、変圧器は線路側の端子から中性点に向かって絶縁を段階的に減らす「段絶縁」にでき、技術基準で電路に求める耐電圧も、直接接地の超高圧系統では最高使用電圧の0.64倍、非接地の配電系統では1.5倍と、接地方式で大きく違います。そのかわり地絡電流が大きく、近くの通信線に大きな誘導電圧が出ます。そこで、鋭敏なリレーで数サイクルのうちに事故を切り、誘導の続く時間を短くしています。

22〜154 kV が抵抗接地の理由。直接接地ほど地絡電流を大きくせず、通信線への誘導を抑えるためです。そのぶん地絡を見つける力は落ちるので、零相電圧と地絡電流を組み合わせて判定するリレーが多く使われます。健全な相の電圧は大きく上がるので、絶縁は減らせません。

6.6 kV が非接地の理由。電圧が上がる割合は5つの方式で最も大きくなります。それでも、系統の電圧が低いので上がる大きさは小さいこと、この電圧の機器は機械的な強度の都合で絶縁に余裕があることが多いこと、そして配電線は家や店が密集した街なかを通るので、通信線への誘導を防ぐことと保安の確保を優先すること。講座の説明はこの3点です。中性点を引き出さなくてよいので、変電所の変圧器を Δ 結線にでき、故障したときに V 結線で運転を続けられる利点もあります。

消弧リアクトルと補償リアクトルの違い。どちらもリアクトルで充電電流を打ち消しますが、目的が違います。消弧リアクトルは、雷などによる一時的な地絡のアークを消して、遮断せずに送電を続けるためのものです。そのぶん保護リレーは5つの方式の中で最も動きにくく、アークが数秒たっても消えなければ、並列の抵抗を入れて抵抗接地として切ります。補償リアクトルは、地中ケーブルの充電電流が大きすぎて、誘導が増えたり、保護リレーの動作が悪くなったりするのを防ぐためのものです。地絡は抵抗接地のまま見つけて切ります。

非接地系統の1線地絡

非接地系統でも、3本の電線はそれぞれ大地とのあいだに静電容量をもっています。ふだんは3相の充電電流がつり合っていて、足すと0です。1本(a 相とします)が大地とつながると、a 相の対地電圧は0になり、そのぶん中性点の電位がずれます。中性点の対地電圧を零相電圧といい、ふだんは0で、地絡したときに現れます。

相 地絡の前 完全地絡
のあと
a 相
地絡した相
3,810 V 0 V
b 相 3,810 V 6,600 V
c 相 3,810 V 6,600 V
中性点
零相電圧
0 V 3,810 V

電圧は対地電圧(大地から見た電圧)で、6.6 kV 系統の値です。地絡のあと、b 相の対地電圧は、もとの b 相の電圧から a 相の電圧を引いたものになります。これは b 相と a 相のあいだの線間電圧なので、大きさは √3E、つまり6,600 V です(位相の違う電圧の差は交流回路の基礎)。c 相も同じです。

このとき地絡点から大地へ流れる電流は、b 相と c 相の対地静電容量を通る電流の和です。2つの電圧は、大きさが √3E で、60°ずれています。和の大きさは 2×√3E×cos 30°=3E の電圧に ωC を掛けたものになります。

非接地系統の完全地絡

地絡電流:Ig=3ωCE=√3ωCV

健全な相の対地電圧:√3E=V

C:電線1条あたりの対地静電容量
(母線につながる線路の合計)
地絡点の抵抗は0とした値

同じ式は変電所の保護装置で、受電設備の構内のケーブルについて使いました。系統の側では、変電所の母線につながる配電線ぜんぶの静電容量が効きます。また、実際の6.6 kV 系統は完全な非接地ではありません。日本電気技術者協会の講座の説明では、母線の接地形計器用変圧器(EVT。GVT とも呼ぶ)の三次側に、中性点換算で約10 kΩ になる抵抗がつないであります。完全地絡なら、この抵抗を通る有効分の電流が約400 mA 流れます(3,810÷10,000≒0.38 A)。

計算例1|完全地絡と不完全地絡

設定。6.6 kV・50 Hz の非接地系統。配電用変電所の母線から4回線が出ていて、電線1条あたりの対地静電容量は、回線 A が0.5 µF、B が0.8 µF、C が1.2 µF、D が0.7 µF、合わせて3.2 µF である。EVT の抵抗は中性点換算で10 kΩ。(a) 完全地絡のときの地絡電流と、健全な相の電圧を求める。(b) 地絡点に1,000 Ω の抵抗が残る不完全地絡(木の枝が触れているような地絡)のときの、地絡電流と零相電圧を求める。

① 相電圧:6,600/√3≒3,810.5 V

② 3ωC のリアクタンス:
1/(3×314.16×3.2×10−6)≒331.6 Ω

③ (a) 充電電流:3,810.5/331.6≒11.49 A
EVT の抵抗の分:3,810.5/10,000≒0.38 A
向きが90°違うので、合わせても
√(11.492+0.382)≒11.50 A

④ (a) 健全な相の対地電圧:6,600 V
零相電圧:3,810 V

⑤ (b) 10 kΩ は331.6 Ω より十分大きいので無視する。地絡点から見たインピーダンスは
√(1,0002+331.62)≒1,053.5 Ω

⑥ (b) 地絡電流:3,810.5/1,053.5≒3.62 A
零相電圧:3.62×331.6≒1,200 V
(完全地絡の3割ほど)

⑦ 10 kΩ も入れて複素数で計算すると、約3.58 A と約1,187 V。差は1%ほど

(b) のとき、健全な2相の対地電圧は約3,181 V と約4,984 V で、どちらも6,600 V に届きません。地絡した相も0 V にはならず、3.58×1,000≒3,580 V 残ります。

読み取り。完全地絡でも11.5 A ほどで、負荷電流と区別がつかない大きさです。日本電気技術者協会の解説講座も、6 kV 配電系統の地絡は電流が小さく、線間電圧もほとんど変わらないので、短絡のように過電流リレーやヒューズでは見つけられない、としています。しかも地絡点に抵抗が残ると、零相電圧も地絡電流も小さくなります。配電線を延ばしたり地中ケーブルを増やしたりすると C が増え、地絡電流は大きくなります(ケーブルの静電容量は地中送電線路)。この高圧側の1線地絡電流は、低圧側の B 種接地工事の抵抗値を決めるのにも使います(電気設備技術基準・接地工事)。

高圧配電線の地絡の見つけ方

電流の大きさで見つけられないので、6.6 kV 系統では零相の電圧と電流を使います。日本電気技術者協会の解説講座にそって、配電用変電所での手順を並べます。

段 使う機器と、わかること
地絡が
起きたか
母線の EVT で、3相の
対地電圧を足し合わせる
(二次側の開放 Δ)。
零相電圧が出れば、母線に
つながるどこかで地絡。
どの回線かは分からない
ので、地絡過電圧リレー
(OVGR)は警報や
後備保護に使う。
どの
回線か
回線ごとの零相変流器
(ZCT)で、3相の電流の
和(零相電流)を取り出す。
地絡方向リレーが、
零相電圧を基準にして、
零相電流の向きを見る。
切る その回線の引出口の遮断器。
配電線では、1分程度
おいて入れ直す
低速度再閉路を行う。

向きを見る理由は、地絡電流の通り道にあります。地絡点から大地へ抜けた電流は、母線につながるすべての回線の対地静電容量を通って戻ってきます。そのため、健全な回線の ZCT にも、その回線自身の静電容量を通る電流が流れます。母線から線路へ向かう向きを正として測ると、健全な回線の零相電流と、事故の回線の零相電流は、逆の向き(逆位相)になります。

計算例2|事故の回線を見分ける

設定。計算例1の系統で、回線 B に完全地絡が起きた。各回線の ZCT に現れる零相電流の大きさと向きを求める。

① 静電容量1 µF あたりの電流:
3ωE=3×314.16×3,810.5×10−6≒3.591 A/µF

② 健全な回線は、自分の容量の分:
A:0.5×3.591≒1.80 A
C:1.2×3.591≒4.31 A
D:0.7×3.591≒2.51 A

③ 事故の回線 B は、ほかの3回線の分と EVT の抵抗の分が、逆の向きでまとめて通る:
(3.2−0.8)×3.591≒8.62 A
抵抗の分0.38 A を合わせて約8.63 A

④ 回線 B 自身の静電容量を通る2.87 A は、ZCT より線路側で大地へ出て、地絡点から戻ってくる。差し引きで ZCT には現れない

回線 零相電流 向き
A
0.5 µF
1.80 A 健全の向き
B
0.8 µF
8.63 A 逆(事故)
C
1.2 µF
4.31 A 健全の向き
D
0.7 µF
2.51 A 健全の向き

読み取り。完全地絡なら、事故の回線の電流がいちばん大きくなります。ほかの回線の合計は、どの1回線よりも大きいからです。それでも大きさだけで選ばないのは、どの ZCT の電流も零相電圧に比例して小さくなるからです。回線 B の地絡点に1,000 Ω の抵抗が残ると、零相電圧は計算例1の⑦の1,187 V、完全地絡の約31%になり、回線 B の電流は 8.63×0.31≒2.7 A に下がります。ほかの回線で完全地絡が起きたときに回線 C の ZCT に流れる4.31 A より小さいので、決まった大きさで判定すると、感度を上げれば健全な回線まで切り、下げれば抵抗の残る地絡を見逃します。向きなら、電流の大きさに関係なく区別できます。

需要家と低圧の側。受電設備の構内の地絡は、受電点の地絡リレー(GR)か地絡方向リレー(DGR)で、構内で切ります(整定と選び方は変電所の保護装置)。技術基準の省令は第18条で、高圧の電気設備は、その損壊が一般送配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないように施設することを求めています。構内の事故を構内で切り、配電線まで止めないためです。また受電設備では EVT を置かず、コンデンサで分圧して零相電圧を取り出す装置(ZPD)を使う、と同協会の講座は説明しています。受電設備ごとに EVT を置くと、系統の中性点が何か所も接地された状態になり、保護の方式にも影響して、地絡点を探すのも難しくなるからです。低圧の回路では、ZCT を内蔵した漏電遮断器が漏れた電流を見つけて切ります(設置が必要な場所は電気設備技術基準・電気使用場所)。

%Zを足して短絡電流を出す

短絡電流の基本の式は、変電所の設備の計算例3で使いました。母線から電源側を見た%インピーダンスが1つの値で与えられていれば、Is=In×100/%Z で求まります。実際の系統では、事故点から電源側に、上位の系統、変圧器、配電線と、基準のばらばらな要素が直列に並んでいます。日本電気技術者協会の解説講座のとおり、%Z は基準容量に比例するので、1つの基準容量にそろえてから足します。

%インピーダンスの換算

基準容量を変える

%Z新=%Z元×P新/P元

Ω から直す

%Z=Z×P/V2×100

短絡容量から出す

%Z=P/Ps×100

P:基準容量[V·A]、V:その点の線間電圧
Ps:その点の三相短絡容量[V·A]

変圧器の%Z は、高圧側から見ても低圧側から見ても同じ値です。Ω の値のように、巻数比で換算し直す必要はありません。

計算例3|基準をそろえて足す

設定。66 kV の母線の三相短絡容量が1,250 MV·A。そこから、66/6.6 kV・20 MV·A・%インピーダンス9.0%(自己容量基準)の変圧器で6.6 kV の母線へ下ろし、配電線(こう長4.0 km、1条あたり抵抗0.27 Ω/km、リアクタンス0.38 Ω/km)が出ている。基準容量を10 MV·A にそろえて、(a) 6.6 kV 母線の三相短絡電流と二相短絡電流、(b) 配電線の末端の三相短絡電流を求める。上位の系統と変圧器は、リアクタンスだけとみなす。

① 基準電流:10×106/(√3×6,600)≒874.8 A

② 上位の系統:10/1,250×100=0.8%

③ 変圧器:9.0×10/20=4.5%

④ (a) 母線まで:0.8+4.5=5.3%
三相短絡電流:874.8×100/5.3≒16,505 A
短絡容量:10×100/5.3≒188.7 MV·A

⑤ (a) 二相短絡電流:
16.5×√3/2≒14.3 kA

⑥ (b) 基準のインピーダンス:
6,6002/(10×106)=4.356 Ω
抵抗 0.27×4.0=1.08 Ω
→ 1.08/4.356×100≒24.8%
リアクタンス 0.38×4.0=1.52 Ω
→ 1.52/4.356×100≒34.9%

⑦ (b) 末端まで:リアクタンスは 5.3+34.9=40.2%、抵抗は24.8%
大きさ:√(24.82+40.22)≒47.2%

⑧ (b) 三相短絡電流:
874.8×100/47.2≒1,853 A

検算:Ω で計算すると、上位の系統は 6,6002/(1,250×106)≒0.0348 Ω、変圧器は 0.09×6,6002/(20×106)≒0.1960 Ω。母線の三相短絡電流は 3,810.5/(0.0348+0.1960)≒16.5 kA で、④と合います。

読み取り。上位の系統の0.8% を無視すると4.5% だけになり、約19.4 kA と大きめに出ます。遮断器を選ぶ側から見れば安全側です。配電線を4 km 進むと、短絡電流は約9分の1になります。配電線は抵抗がリアクタンスと同じくらいあるので(配電方式と配電計算の計算例1)、抵抗を落とすと40.2% で約2.18 kA と、2割近く大きく出ます。母線の値は遮断器が切れるかどうか、末端の値は過電流リレーが末端の短絡でも動くかどうかを確かめるときに使います。

二相短絡が √3/2 倍になるわけ。三相短絡では、相電圧 E が1相分のインピーダンス Z にかかるので、電流は E/Z です。b 相と c 相の2本がつながる二相短絡では、線間電圧 √3E が2相分の 2Z にかかるので、√3E/(2Z) です。比は √3/2 になります。発電機のように、相の順番が逆向きの電流に対するインピーダンスが違う機器が近くにあると、この比からずれます。その計算には対称座標法を使います。

短絡電流は、大きすぎても小さすぎても困る。系統をつなぎ合わせるほど電源側の%Z は小さくなり、短絡電流が遮断器の能力を超えるおそれが出ます。抑えるには、事故点と電源のあいだの%Z を大きくします。%インピーダンスの大きい変圧器、直列に入れる限流リアクトル、系統を分けた運用などです。ただし、同じ%Z は平常時の電圧降下も大きくし、送れる電力の上限 VsVr/X も下げます。逆向きの心配もあります。電気学会の用語解説は、火力発電所の休止や廃止で短絡容量が小さくなった「弱い系統」では、インバータでつながる電源や設備への影響が心配されると説明しています。短絡容量は、遮断器の大きさの目安であると同時に、系統の強さの目安でもあります。

保護リレーの役割分担

電気学会の用語解説は、保護リレーを3つに分けています。事故の設備を切り離す設備事故除去リレー、切り離した設備を入れ直す再閉路装置、系統全体の乱れが広がるのを防ぐ事故波及防止リレーです。1つめには、区間内の事故を最速で切る主保護と、主保護で守れないときに別の方式で切る後備保護があります。事故点にいちばん近い遮断器だけが動くように、リレーの動作の大きさと時間をそろえることを保護協調といいます。リレーが何を測るか、整定と時間の計算は変電所の保護装置にあるので、ここでは守る設備ごとの分担を並べます。

守るもの おもな保護と、判定のしかた
送電線 両端の電流を通信で比べる
電流差動リレー。
500 kV などの超高圧では、
電流をデジタル化して
マイクロ波の回線で送り
合う方式が標準。
距離リレーは、自分の端の
電圧と電流の比から、
事故点までの距離を見る。
通信がなくても判定できる。
変圧器 比率差動リレー。
一次と二次の電流の差は、
内部の事故でだけ現れる。
通過電流が大きいほど
動きにくくして、CT の
特性差やタップ切換による
差での誤動作を防ぐ。
励磁突入電流は、第2調波
を多く含むことを使って
動作を止める。
母線 母線に出入りする
全回線の電流の和を見る
差動方式。
高圧
配電線
短絡は過電流リレー、
地絡は地絡方向リレー
(前の節)。
発電機と
特別高圧
変圧器
省令第44条が、著しい
損壊や供給支障のおそれ
がある異常のとき、自動で
電路から切り離す装置を
求めている。
系統全体 周波数の異常、系統の
動揺、異常電圧を抑える
事故波及防止リレー
(周波数の節)。

変圧器の比率差動リレーの「比率」は、名前から励磁突入電流の対策と思われがちですが、別のものです。同協会の変圧器保護の講座では、比率(通過電流による抑制)は、CT の特性の違いや負荷時タップ切換による変圧比の変化で生じる誤差電流への対策とされています。変圧器を入れた瞬間の励磁突入電流には、差電流に含まれる第2調波の割合が設定(最近は15%程度が多い)を超えたら、励磁突入電流とみなして出力を止める方式を使います。容量の小さい変圧器では、より簡単な過電流リレーで守ります。

事故のあとの再閉路

同協会の再閉路の講座が挙げる理由から見ていきます。架空送電線は長い区間にわたって高い鉄塔で張られているので、雷や塩害を受けやすく、事故の件数は変電設備や地中送電線よりずっと多くなります。一方で絶縁はがいしと空気だけなので、事故のほとんどはフラッシオーバで、いったん電流を切れば絶縁は戻ります。そこで、遮断器で切ったあと自動で入れ直す再閉路が使われ、成功率は95%以上に達しています。地中送電線や変電所の機器の事故は絶縁物そのものの破壊で、自然には戻らないので、再閉路はしません。

区分 中身
高速度
再閉路
切ってから入れ直すまで
が1秒以内。超高圧の
幹線で使う。
リレー1サイクル、遮断器
3〜4サイクルで切り、
電圧のない時間は
15サイクル程度。
アークの通り道のイオンが
消えるのを待つので、
いくらでも短くはできない。
低速度
再閉路
電圧のない時間が1分程度。
配電線で、配電用変電所の
引出口の遮断器が行う。
事故の箇所が完全に切り
離されるまでを見込む。
三相
再閉路
事故の種類や相に関係なく、
事故の回線の3相を切って
入れ直す。
単相
再閉路
1線地絡に限り、
事故の相だけを切る。
残りの2相は送電を続ける。
多相
再閉路
平行2回線のうち、
異なる2相以上が
健全なら、事故の相だけを
切って入れ直す。
2回線の同時事故でも、
両端の連系を保てる。

単相と多相の再閉路は、相ごとに独立して動く遮断器が要ります。雷で平行2回線の同じ相が同時に地絡することが比較的多いので、そのとき三相再閉路だと両回線とも切れて、変電所のあいだのつながりが絶たれてしまいます。

安定度と事故除去の速さ

発電機が送る電力と相差角の関係 P=(VsVr/X) sin δ と、定態安定度・過渡安定度の意味は送電の電気的計算で扱いました。2回線のうち1回線が止まると X が増えて上限が下がり、相差角が開くことも、そこの計算例5で確かめています。この節では、その「止まる瞬間」に何が起きるかを見ます。

安定度 何に対して同期を保てるか
定態
安定度
負荷をゆっくり
増やしていく変化。
限界が定態安定極限電力。
過渡
安定度
事故や線路の切り離しの
ような、大きく急な変化。
相差角が揺れたあとも、
同期運転を続けられるか。
動態
安定度
発電機の電圧調整装置
(AVR)や調速機の働き
まで含めて見たとき、
小さな揺れが減衰するか。
制御のしかたによっては
揺れが育ち、脱調に至る
ことがある。

電気学会の用語解説は、発電機の回転子にかかるタービンからの機械的入力 Pm と、送り出す電気的出力 Pe の差で、相差角が揺れることを動揺方程式で表しています。慣性定数の定義は資料によって違うので、ここでは同じ部門の用語解説(同期機の慣性定数)にある M・dω/dt=T(ω は単位法の回転速度)を、相差角の式に直して使います。

相差角の加速度

d2δ/dt2=(ω0/M)×(Pm−Pe)

δ:相差角[rad]
ω0:2π×50 などの角周波数
M:慣性定数[s]
Pm・Pe:発電機の容量を1とした値

事故で Pe が下がっても、Pm はすぐには変わらないので、回転子は加速して δ が開きます。事故を切り離して Pe が戻ると、今度は Pe が Pm を上回って減速します。開いた δ が減速で取り返せる範囲に収まれば、揺れながら落ち着きます。収まらなければ脱調です。

計算例4|除去が遅れると脱調

設定。発電機(内部の電圧1.0)が、2回線の送電線で無限大母線(電圧1.0)につながっている。リアクタンスは発電機の容量を基準にした単位法で、発電機と変圧器が合わせて0.2、送電線が1回線あたり0.6。発電機の出力は0.8、M=8 s、50 Hz。送電線の1回線の発電所側の端で三相短絡が起き、そのあいだ発電機の電気的出力は0になるとする。事故の回線を両端で切り離すと、残りは1回線になる。

① 事故の前:X=0.2+0.6/2=0.5
上限 1.0×1.0/0.5=2.0
sin δ0=0.8/2.0=0.4 で、δ0≒23.6°

② 事故のあと(1回線):X=0.2+0.6=0.8
上限 1.0/0.8=1.25
落ち着く点:sin δ=0.8/1.25=0.64 で約39.8°
越えたら戻れない点:180°−39.8°=140.2°

③ 事故のあいだの加速度:
(314.16/8)×(0.8−0)≒31.4 rad/s2

④ 開く角度は ½×31.4×t2[rad]
0.10 s なら 0.157 rad≒9.0°
0.20 s なら 0.628 rad≒36.0°
時間が2倍で、開きは4倍

⑤ 切り離したあとの揺れを数値計算で追うと、次の表のとおり

除去の
時刻
除去時の
相差角
その後の
最大
0.07 s 28.0° 65.5°で戻る
0.10 s 32.6° 73.3°で戻る
0.15 s 43.8° 93.3°で戻る
0.19 s 56.1° 125.4°で戻る
0.20 s 59.6° 140.2°を
越えて脱調

戻れる限界は、除去のときの相差角で約57.7°、時刻で約0.195 s です(加速した分と減速できる分の面積を比べる等面積法で計算)。角度は関数電卓で出した値です。

読み取り。事故を0.07 s で切れば相差角は65.5°までしか開きませんが、0.20 s では脱調します。差は0.13 s、50 Hz で6.5サイクルです。保護継電器の歩みをまとめた日本電気技術者協会の講座には、事故を除去するまでの時間が、初期の数秒から、現在は0.07秒程度まで縮まったとあります。1回線で落ち着く点(39.8°)は、2回線のとき(23.6°)より大きく開きます。ゆっくり移れば送れる電力でも、切り離す瞬間の揺れを乗り切れなければ送れません。送電の電気的計算ミニテスト第1回の第4問で触れた「1回線が外れた直後」は、この話です。なお表は、発電機の内部の電圧を一定とし、揺れを弱める働き(制動)を入れていない、単純にしたモデルの結果です。

向上策 式のどこに効くか
高速度
遮断
加速する時間 t を
短くする。
開きは t2 に比例するので、
効き目が大きい。
高速度
再閉路
一時的な事故なら、
切った回線を1秒以内に
戻し、上限を2回線の
値に戻す。
単相・多相
再閉路
切るのは事故の相だけ。
入れ直すのを待つあいだも、
残りの相で電力を送れる。
制動抵抗 事故のあいだ発電機に
抵抗をつないで電力を
消費させ、Pm−Pe を
小さくする。
速応励磁 発電機の内部の電圧を
すばやく上げて、
上限を引き上げる。
PSS 励磁の応答を速くすると、
2波目以降の揺れが
減衰しにくくなる。
AVR に信号を足して
揺れを抑える
(動態安定度の対策)。

高速度遮断、高速度再閉路、制動抵抗、速応励磁の4つは、電気学会の用語解説が過渡安定度の向上策として挙げているものです。単相・多相再閉路は、日本電気技術者協会の講座にある再閉路の方式の違いです。PSS(電力系統安定化装置)は、同じ部門の用語解説が、超速応励磁で第1波を抑えると第2波以降の減衰が悪くなる「弱制動」への対策として説明しています。

電圧の側から見た安定:フェランチ効果と分路リアクトル。事故ではありませんが、系統の電圧を保つことも安定した運転の一部です。深夜のように負荷が軽いとき、地中ケーブルや長い送電線の静電容量による進み電流で、受電端の電圧のほうが送電端より高くなる現象がフェランチ効果です。分路リアクトルで遅れの無効電力を消費させて打ち消します。電圧の上がり方の計算は送電の電気的計算の計算例4で、分路リアクトルとコンデンサの使い分けは変電所の設備で扱っています。

周波数が大きく下がったら

周波数は、発電と消費のつり合いで決まります(交流回路の基礎)。電気学会の用語解説によると、需要の数分から20分くらいの周期の変動は負荷周波数制御(LFC)が、それより短い変動は発電機のガバナフリー運転と負荷の性質が吸収しています。問題は、大きな発電所が事故で急に止まったときです。電力広域的運営推進機関の用語解説は、次の順で説明しています。

  1. 連系線の自動周波数制御装置(AFC)が働き、となりのエリアから電力を流し込む。
  2. それでも足りず、周波数が決めた値(整定値)以下に決めた時間とどまると、周波数低下リレー(UFR)が動き、一定量の負荷を切り離す(その需要家は停電する)。
  3. 周波数が下がって発電機の回転が落ちると、過励磁(界磁の過熱)が起きやすくなる。発電機は保護装置で系統から切り離される(解列)。

周波数が下がったまま発電機が次々に切り離されると、供給力がさらに減って、周波数はもっと下がります。UFR で負荷を先に切るのは、そうなる前につり合いを取り戻すためです。

計算例5|周波数の下がる速さ

設定。同期発電機の容量の合計が10,000 MV·A、平均の慣性定数 M=8 s、50 Hz の系統で、600 MW の発電所が急に止まった。調速機や負荷の性質が効き始める前の、周波数の下がる速さを求める。慣性定数が半分(4 s)の場合とも比べる。

① 足りない電力を単位法に:600/10,000=0.06

② 回転速度の変化:
dω/dt=−0.06/8=−0.0075(毎秒)

③ 周波数に直す:−0.0075×50≒−0.375 Hz/s

④ M=4 s なら:−0.06/4×50=−0.75 Hz/s

読み取り。慣性が半分なら、同じ電源が止まっても、周波数は2倍の速さで下がります。電気学会の用語解説は、太陽光発電のように慣性をもたない電源が増え、つながっている同期機が減ると、系統の慣性が減って周波数の安定性に影響することを心配しています。UFR が働く前にどこまで下がるかも、この速さで変わります。実際の周波数は、調速機の応答や、周波数が下がると消費電力も少し減る負荷の性質で、下がり方がゆるやかになります。

まぎらわしい点を表で確認

項目 よくある取り違え
健全な相が
√3倍になる
非接地系統で、地絡点の
抵抗が0の完全地絡のとき。
抵抗が残れば
6,600 V まで上がらない。
地絡電流
3ωCE
C は1条あたり、
E は相電圧。
線間電圧を使うなら
√3ωCV。
零相電圧で
わかること
地絡が起きたことだけ。
どの回線かは、
零相電流の向きで選ぶ。
%Z の
足し算
基準容量をそろえてから
足す。変圧器の%Z は
高圧側と低圧側で共通。
比率差動の
「比率」
CT の誤差やタップに
よる差で、誤って
動かないための抑制。
励磁突入電流は、
第2調波で止める。
消弧
リアクトル
並列共振で
地絡電流を小さくする。
保護リレーは
最も動きにくい。
再閉路を
使う線路
架空線で使う。
地中線と機器の事故
では行わない。

理解度チェック

どれも当サイトで作った問題で、過去の出題をそのまま使ってはいません。外れの選択肢の数値や記述がどこから出てくるかも、解答に書きました。

確認1|基準容量の換算

6.6 kV の母線に、33/6.6 kV・12 MV·A・%インピーダンス7.2%(自己容量基準)の変圧器から電気が送られている。変圧器の33 kV 側の三相短絡容量は500 MV·A である。6.6 kV 母線で三相短絡が起きたときの短絡電流[kA]に最も近いものはどれか。上位の系統と変圧器は、リアクタンスだけとみなす。

  1. (1)8.2
  2. (2)9.5
  3. (3)10.9
  4. (4)14.6
  5. (5)18.9

確認2|事故回線のZCTの電流

6.6 kV・60 Hz の非接地系統で、母線から3回線が出ている。電線1条あたりの対地静電容量は、回線1が0.8 µF、回線2が0.5 µF、回線3が0.25 µF である。回線2で完全地絡が起きたとき、回線2の零相変流器(ZCT)に現れる零相電流[A]に最も近いものはどれか。EVT の抵抗を通る電流は無視する。

  1. (1)1.51
  2. (2)2.15
  3. (3)3.45
  4. (4)4.53
  5. (5)6.68

確認3|5つの記述の正誤

次の(1)から(5)のうち、電力系統の保護と安定について正しく述べたものを1つ選べ。

  1. (1)直接接地方式は、1線地絡のときの健全な相の電圧上昇が5つの方式の中で最も大きいので、線路や機器の絶縁を厚くする必要がある。
  2. (2)消弧リアクトル接地方式は、リアクトルを系統の対地静電容量と直列に共振させて地絡電流を大きくし、保護リレーを確実に動かす方式である。
  3. (3)地中送電線の事故は一時的なものが多いので、架空送電線よりも積極的に自動再閉路が行われる。
  4. (4)変圧器の比率差動リレーは、通過電流に比例した抑制をかけることで、変圧器を入れた瞬間の励磁突入電流による誤動作を防いでいる。
  5. (5)送電線の事故を除去するまでの時間が長いほど、そのあいだに発電機が加速して相差角が開くので、過渡安定度は低くなる。

まとめ

  • 中性点の接地のしかたで、1線地絡のときの電流と、健全な相の電圧が逆向きに動く。187 kV 以上は直接接地、22〜154 kV は抵抗接地、6.6 kV は非接地。地中ケーブルの多い系統は補償リアクトルを足す。
  • 非接地系統の完全地絡では、地絡電流は 3ωCE、健全な2相の対地電圧は線間電圧、零相電圧は相電圧に等しい。地絡点に抵抗が残ると、どれも小さくなる。
  • 配電用変電所は、EVT の零相電圧で地絡を知り、回線ごとの ZCT の零相電流の向きで事故の回線を選ぶ。事故の回線の ZCT には、自分以外の回線の充電電流が流れる。
  • 短絡電流は、基準容量をそろえた%Z の合計から In×100/%Z。二相短絡は三相短絡の √3/2 倍。
  • 送電線は電流差動や距離リレー、変圧器は比率差動リレー(突入電流は第2調波で止める)、配電線は過電流リレーと地絡方向リレーで守る。
  • 架空線の事故はほとんどが一時的なので、再閉路で戻す。超高圧は1秒以内の高速度再閉路、配電線は1分程度の低速度再閉路。
  • 事故のあいだ相差角は時間の2乗で開く。高速度遮断、再閉路、制動抵抗、速応励磁で過渡安定度を上げる。
  • 大きな電源が止まって周波数が下がると、AFC、周波数低下リレーによる負荷の切り離しの順で守る。慣性が小さいほど、周波数は速く下がる。

演習と、前後のテーマ

ここで引いた外部の資料は、どれも2026年10月3日に本文を確認しました。中性点接地方式の目的・特徴・使われる電圧と、技術基準の耐電圧の倍率(0.64倍・1.5倍)、6.6 kV 系統の EVT・制限抵抗・ZCT・地絡方向リレー・ZPD、%インピーダンスの換算、比率差動リレーの抑制と第2調波による励磁突入電流の対策、再閉路の理由と区分、事故除去の時間の短縮と電流差動リレーは、日本電気技術者協会が公開している音声付き電気技術解説講座によります。事故の原因、保護リレーの分類、保護協調、短絡容量、動揺方程式と過渡安定度の向上策、PSS、慣性定数、LFC とガバナフリーは、電気学会の電力・エネルギー部門が公開している用語解説によります。周波数が下がったときの AFC・周波数低下リレー・発電機の解列は電力広域的運営推進機関の資料で、省令の第18条と第44条は e-Gov 法令検索の条文で確かめました。非接地系統の地絡電流と健全な相の電圧、二相短絡の比、等面積法による限界は、送配電の教科書で広く扱われる内容を、式から計算し直したものです。計算例4の表は、単位法の動揺方程式を、内部の電圧を一定・制動なしとして数値計算した結果です。計算例と確認問題で使った数値は、どれも説明のために置いた値で、実際の系統から取ったものではありません。この記事は電験三種を独学中の書き手がまとめたもので、系統の運用や保護に携わった経験にもとづくものではない点にご注意ください。

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