結論:照明は「光の量の計算」、電熱は「熱の量の計算」
照明と電熱は、電気エネルギーを光や熱に変換する分野です。電験三種では照度計算と電熱計算が出題され、公式を使った計算問題が中心です。
照明の基礎量
| 量 | 記号 | 単位 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 光束 | F | [lm] | 光源から出る光の総量 |
| 光度 | I | [cd] | ある方向への光の強さ |
| 照度 | E | [lx] | 面に届く光の量(1lx = 1lm/m²) |
| 輝度 | L | [cd/m²] | 面の明るさ(まぶしさ) |
点光源による照度
点光源の水平面照度
Eh = I cosθr² = I cos³θh² [lx]
I:光度 [cd]、r:光源からの距離、h:高さ、θ:鉛直角
暗記のポイント:「距離の2乗に反比例」が照度計算の基本。距離が2倍になると照度は1/4になります。
【練習問題①】照度計算
【問題】光度 I = 900 cd の点光源が高さ h = 3 m の位置にある。真下の水平面照度 [lx] を求めよ。
光束法による照明設計
必要灯数(光束法)
N = EAFUM [台]
E:必要照度、A:面積、F:1台の光束、U:照明率、M:保守率
電熱の基礎
ジュール熱
ジュール熱
Q = Pt = I²Rt [J]
1 cal = 4.186 J | 1 kWh = 3,600 kJ
温度上昇の計算
Q = mcΔT (m:質量、c:比熱、ΔT:温度上昇)
【練習問題②】電熱の計算
【問題】3 kW の電気ヒーターで 20 kg の水を 20°C から 80°C に加熱する。所要時間 [分] を求めよ。ただし、水の比熱は 4.2 kJ/(kg·K)、熱効率は100%とする。
理解度チェック
【第1問】
光度 400 cd の点光源から 2 m 離れた面の照度 [lx] はいくらか(光が垂直に当たる場合)。
(1) 50 (2) 100 (3) 200 (4) 400 (5) 800
【第2問】
2 kW のヒーターで 10 kg の水を 10°C 上昇させる時間 [s] はおよそいくらか。水の比熱は 4.2 kJ/(kg·K)、熱効率100%とする。
(1) 21 (2) 42 (3) 84 (4) 210 (5) 420
【第3問】
照度について正しい記述はどれか。
(1) 光源からの距離に反比例する
(2) 光源からの距離の2乗に反比例する
(3) 光源からの距離の3乗に反比例する
(4) 光源からの距離に比例する
(5) 光源からの距離に無関係である
【第4問】
光束法で照明設計する場合、保守率 M を考慮する理由はどれか。
(1) 光源の色温度変化を補正するため
(2) 器具や壁面の汚れによる照度低下を見込むため
(3) 電圧変動による光束変化を補正するため
(4) 室温による光源効率の変化を考慮するため
(5) 設計の余裕を持たせるため
まとめ
- 照度:E = I/r²(距離の2乗に反比例)。単位は lx = lm/m²
- 水平面照度:Eh = I cos³θ / h²
- 光束法:N = EA/(FUM)。保守率 M は汚れによる照度低下を考慮
- ジュール熱:Q = Pt = I²Rt [J]
- 温度上昇:Q = mcΔT。1 cal = 4.186 J
次の記事では、「電動力応用」を学びます。ポンプ・エレベータの電力計算に進みましょう。
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