機械

【電験三種・機械】自動制御の基礎(ブロック線図・伝達関数・フィードバック制御)

結論:自動制御は「目標値に自動で合わせる仕組み」

自動制御は、エアコンの温度調節やモーターの速度制御など、目標値に対して自動的に出力を調整する技術です。電験三種ではブロック線図の計算制御方式の種類が出題されます。

制御の分類

分類 内容
開ループ制御 出力を確認しない。指令通りに動くだけ 洗濯機のタイマー、電子レンジ
閉ループ制御
(フィードバック)
出力を検出して修正する エアコン、速度制御、電圧調整

ブロック線図

基本要素

要素 役割
伝達関数 G(s) 入力を出力に変換する関数
加え合わせ点 信号の加減算(+ または −)
引き出し点 信号を分岐させる

フィードバック制御の伝達関数

負帰還の全体伝達関数

W(s) = G(s)1 + G(s)H(s)

G(s):前向き伝達関数、H(s):フィードバック伝達関数

正帰還の全体伝達関数

W(s) = G(s)1 − G(s)H(s)

覚え方:負帰還は分母が1+GH」「正帰還は1−GH」。H(s) = 1(単位帰還)のときは G/(1+G) です。

直列接続と並列接続

接続 合成伝達関数
直列(縦続) G1 × G2(積)
並列 G1 + G2(和)

【練習問題①】フィードバック

【問題】前向き伝達関数 G(s) = 10、帰還伝達関数 H(s) = 0.1 の負帰還制御系の全体伝達関数を求めよ。

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W = G/(1+GH) = 10/(1 + 10 × 0.1) = 10/(1+1) = 10/2

= 5

PID制御

動作 内容 効果
P(比例) 偏差に比例した出力 応答速度を上げる。定常偏差(オフセット)が残る
I(積分) 偏差の積分(累積) 定常偏差をゼロにする。応答が遅くなる
D(微分) 偏差の変化速度 変化を先読みして振動を抑制。ノイズに弱い

超重要:P動作ではオフセットが残る」「I動作でオフセットを除去」。この関係は毎回のように出題されます。

理解度チェック

【第1問】

負帰還制御系で G = 20、H = 1 のとき、全体伝達関数はいくらか。

(1) 0.95 (2) 1.0 (3) 10 (4) 19 (5) 20

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正解:(1) 0.95

W = G/(1+GH) = 20/(1+20×1) = 20/21 ≈ 0.952

【第2問】

比例制御(P制御)の欠点として、正しいものはどれか。

(1) 応答が遅い (2) 定常偏差が残る (3) 振動が発生する (4) ノイズに弱い (5) 安定性が悪い

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正解:(2) 定常偏差が残る

P制御は目標値と出力の差(偏差)に比例した操作量を出しますが、偏差がゼロになると操作量もゼロになるため、定常偏差(オフセット)が必ず残ります。これを除去するのがI(積分)動作です。

【第3問】

伝達関数 G1 = 5 と G2 = 4 が直列に接続されている場合、合成伝達関数はいくらか。

(1) 1 (2) 4 (3) 5 (4) 9 (5) 20

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正解:(5) 20

直列接続の合成伝達関数はです。G = G1 × G2 = 5 × 4 = 20

【第4問】

フィードバック制御系に関する記述として、正しいものはどれか。

(1) 出力を検出しない
(2) 外乱の影響を受けやすい
(3) 出力と目標値の偏差に基づいて修正動作を行う
(4) 制御系が不安定になることはない
(5) 開ループ制御の一種である

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正解:(3) 出力と目標値の偏差に基づいて修正動作を行う

フィードバック制御は出力を検出し、目標値との差(偏差)を求めて修正する閉ループ制御です。

まとめ

  • 負帰還:W = G/(1+GH)。安定性が良い
  • 直列接続:積、並列接続:和
  • P制御:比例。定常偏差(オフセット)が残る
  • I制御:積分。定常偏差を除去
  • D制御:微分。振動を抑制

これで機械科目の全13テーマが完了です!次は「法規科目」に入り、「電気事業法の目的と電気工作物」から学びます。

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