機械

【電験三種・機械】電動力応用(エレベータ・ポンプ・送風機の所要電力計算)

結論:電動力応用は「物を動かすのに必要な電力」を計算する

エレベータ・ポンプ・送風機・ベルトコンベアなど、モーターで物を動かす機器の所要電力を求める計算問題です。公式は単純ですが、効率を掛ける位置を間違えやすいので注意です。

エレベータの所要電力

エレベータの電動機出力

P = mgvη [W]

m:積載質量 [kg]、g = 9.8 m/s²、v:速度 [m/s]、η:効率

【練習問題①】エレベータ

【問題】積載質量 1,000 kg、速度 2 m/s、効率 80% のエレベータの電動機出力 [kW] を求めよ。

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P = mgv/η = 1,000 × 9.8 × 2 / 0.8 = 19,600 / 0.8

= 24,500 W = 24.5 kW

ポンプの所要電力

ポンプの電動機出力

P = 9.8QHη [kW]

Q:流量 [m³/s]、H:全揚程 [m]、η:効率

【練習問題②】ポンプ

【問題】流量 0.05 m³/s、全揚程 30 m、効率 70% のポンプの電動機出力 [kW] を求めよ。

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P = 9.8 × 0.05 × 30 / 0.7 = 14.7 / 0.7

= 21.0 kW

送風機の所要電力

送風機の電動機出力

P = Qpη [W]

Q:風量 [m³/s]、p:風圧 [Pa]、η:効率

ポンプ・送風機の比例法則(重要!)

項目 回転速度 n との関係
流量 Q Q ∝ n
揚程(風圧)H H ∝ n²
軸動力 P P ∝ n³

超重要:「回転速度を半分にすると動力は1/8((1/2)³)」。インバータで回転数を落とすと劇的に省エネになる理由がこれです。

【練習問題③】比例法則

【問題】ポンプの回転速度を80%に下げた場合、軸動力は元の何%になるか。

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P ∝ n³ なので

P' = (0.8)³ × P = 0.512P

約51.2%(約半分に削減)

理解度チェック

【第1問】

ポンプの回転速度を2倍にした場合、軸動力は何倍になるか。

(1) 2 (2) 4 (3) 6 (4) 8 (5) 16

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正解:(4) 8

P ∝ n³ より 2³ = 8倍

【第2問】

積載質量 500 kg、速度 1.5 m/s、効率 75% のエレベータの電動機出力 [kW] に最も近いものはどれか。

(1) 5.0 (2) 7.4 (3) 9.8 (4) 11.0 (5) 14.7

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正解:(3) 9.8

P = mgv/η = 500 × 9.8 × 1.5 / 0.75 = 7,350/0.75 = 9,800 W = 9.8 kW

【第3問】

流量 0.1 m³/s、全揚程 20 m、効率 80% のポンプの電動機出力 [kW] に最も近いものはどれか。

(1) 15.7 (2) 19.6 (3) 24.5 (4) 29.4 (5) 39.2

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正解:(3) 24.5

P = 9.8 × 0.1 × 20 / 0.8 = 19.6/0.8 = 24.5 kW

【第4問】

ポンプの回転速度と流量の関係について、正しいものはどれか。

(1) 流量は回転速度の2乗に比例
(2) 流量は回転速度の3乗に比例
(3) 流量は回転速度に比例
(4) 流量は回転速度に反比例
(5) 流量は回転速度に無関係

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正解:(3) 流量は回転速度に比例

比例法則:流量 Q ∝ n、揚程 H ∝ n²、軸動力 P ∝ n³ です。

まとめ

  • エレベータ:P = mgv/η
  • ポンプ:P = 9.8QH/η [kW]
  • 送風機:P = Qp/η [W]
  • 比例法則:Q ∝ n、H ∝ n²、P ∝ n³
  • 回転速度を半分にすると動力は1/8に(省エネの原理)

次の記事では、「自動制御の基礎」を学びます。機械科目の最後のテーマです。

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