ミニテスト

1日の冷凍能力・法定冷凍トンの計算問題5問【第1回】

この5問で身につくこと

  • 実能力の冷凍トンと法定冷凍能力を分ける
  • 設備方式に合う4つの算定方法を選ぶ
  • 式へ数値を入れ、単位付きで計算する
  • 算定後に冷媒区分と50・20・5・3トンの境界を使う

高圧ガス保安法の「1日の冷凍能力」は、カタログの冷却能力を日本冷凍トンへ換算した値とは限りません。冷凍保安規則第5条の算定基準で求める法定冷凍能力です。

先に「1日の冷凍能力の算定|法定冷凍トンと区分」を読むと、各記号と冷媒係数の意味を確認できます。本テストの数値・設備事例は学習用に独自作成しました。実務では現行条文、設備仕様書、所管行政庁の案内を確認してください。

解く前に4つの算定方法を選ぶ

設備方式 法定式 使う値
遠心式圧縮機 R=P÷1.2 原動機の定格出力P
吸収式 R=H÷27,800 発生器の1時間入熱量H
自然環流・自然循環式 R=Q×A 冷媒係数Qと表面積A
前三方式以外 R=V÷C 押しのけ量等Vと冷媒係数C
1. 方式を特定
遠心・吸収・自然循環・その他
2. 法定能力を算定
Rを冷凍トンで求める
3. 法的区分を判定
冷媒区分と境界を確認

実際の運転が8時間でも、法定能力を3分の1にはしません。また、同じ法定能力でも冷媒の法令上の区分により、許可・届出の境界が変わります。

現行法令・公式資料の確認先

法令・公式情報確認日:2026年7月29日。公表試験の設問本文や外部資料の図表は転載していません。

1日の冷凍能力・法定冷凍トン ミニテスト

第1回 第2回 第3回

第1問:実能力と法定冷凍能力を分ける

【問1】高圧ガス保安法上の「1日の冷凍能力」を判定する説明として、最も適切なものはどれですか。

(1) カタログの冷却能力kWを必ず3.86で割る
(2) 実際の運転時間と負荷率だけで求める
(3) 冷媒の充塡質量だけで求める
(4) 設備方式に応じて冷凍保安規則第5条の算定基準を使う
(5) 圧縮機の製造年から求める

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正解:(4)
法定冷凍能力は第5条の方式別基準で算定します。1日本冷凍トン約3.86kWは熱量単位の換算であり、法定能力を一律に求める式ではありません。実運転が8時間でも、8÷24を掛けません。

第2問:遠心式の原動機出力から求める

【問2】遠心式圧縮機の原動機定格出力が48kWです。1日の法定冷凍能力はどれですか。

(1) 4トン
(2) 40トン
(3) 48トン
(4) 57.6トン
(5) 185.3トン

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正解:(2) 40トン
遠心式はR=P÷1.2です。したがって48÷1.2=40トンです。使うのは運転中の実測消費電力ではなく、原動機の定格出力です。

第3問:吸収式の入熱量から求める

【問3】吸収式冷凍設備で、発生器を加熱する1時間の入熱量が222,400kJ/hです。1日の法定冷凍能力はどれですか。

(1) 1.2トン
(2) 8トン
(3) 18.5トン
(4) 27.8トン
(5) 222.4トン

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正解:(2) 8トン
吸収式はR=H÷27,800です。222,400÷27,800=8トンとなります。圧縮機の原動機出力や押しのけ量は使いません。

第4問:自然循環式を算定して区分する

【問4】二酸化炭素を冷媒とする自然循環式冷凍設備で、冷媒係数Q=1.02、対象表面積A=18m²です。単一の通常設備として、法定冷凍能力と原則的な区分の組合せはどれですか。

(1) 17.65トン・適用除外
(2) 18.36トン・その他製造者
(3) 18.36トン・第二種製造者
(4) 19.02トン・第一種製造者
(5) 55.08トン・第一種製造者

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正解:(2) 18.36トン・その他製造者
R=Q×A=1.02×18=18.36トンです。二酸化炭素は第一種ガスに含まれ、5以上20未満はその他製造者です。20以上50未満で第二種、50以上で第一種となります。

第5問:50トンの境界まで一度に判定する

【問5】二酸化炭素を冷媒とする遠心式圧縮機で、原動機定格出力が60kWです。認定指定設備などの特則がない場合、原則どの区分ですか。

(1) 50トン・第一種製造者
(2) 50トン・第二種製造者
(3) 60トン・第一種製造者
(4) 72トン・第一種製造者
(5) 50トン・その他製造者

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正解:(1) 50トン・第一種製造者
R=60÷1.2=50トンです。二酸化炭素は第一種ガスで、50トン以上が第一種製造者です。「以上」は50ちょうどを含みます。能力算定の後に冷媒区分と境界を当てはめる順序が重要です。

採点結果と誤答別の復習先

正解数 理解度 次の行動
5問 算定から区分まで定着 第2回へ進む
3〜4問 方式か境界を再確認 誤答だけ解き直す
0〜2問 4方式の選択から復習 本解説へ戻る
  • 問1を誤答:実能力の単位換算と法定冷凍能力を分ける
  • 問2・3を誤答:遠心式はP÷1.2、吸収式はH÷27,800を使う
  • 問4を誤答:自然循環式はQ×Aで求めてから冷媒区分を見る
  • 問5を誤答:50トン「以上」は50トンちょうどを含む

次の練習と学習ルート

まとめ

1日の法定冷凍能力は、遠心式ならP÷1.2、吸収式ならH÷27,800、自然環流・自然循環式ならQ×A、その他はV÷Cで求めます。日本冷凍トン約3.86kWの換算を、法定能力へ一律に使わないことが第一のポイントです。

計算後は冷媒の法令区分を確認し、50・20・5・3トンの境界へ当てはめます。設備の合算や認定指定設備などの特則があるため、実務の最終判断は現行法令と所管行政庁で確認しましょう。

最終更新日:2026年7月29日

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