「電動力応用」のミニテスト第2回(全5問)です。
テストの使い方
まず自分で答えを考えてから「解答を見る」をタップしてください。間違えた問題は解説記事に戻って確認すると効果的です。
第1問
同じ遠心ポンプで羽根車径と液体の密度を変えず、回転速度だけを1.5倍にする。内部の流れ方が相似な運転点どうしで、ポンプ効率は同じとする。軸動力は元の何倍になるか。小数第2位まで求めよ。
(1)1.50
(2)2.25
(3)3.38
(4)4.50
(5)6.75
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正解:(3)3.38
流量比は1.5、揚程比は1.5²=2.25。軸動力は流量×揚程÷効率に比例するので、
P₂/P₁=1.5×2.25=3.375
≒3.38倍です。
(1)1.50は流量比、(2)2.25は揚程比との混同です。(4)4.50、(5)6.75はそれぞれ正しい積の4/3倍、2倍で、この条件からは得られません。
同じ管路でも実揚程がある場合は、速度変更後の運転点が相似になるとは限りません。実機の許容回転速度も別途確認します。参考:日本電気技術者協会・流体機械の所要出力。
第2問
進行方向に5,000 Nの搬送力が必要なベルトコンベアを、一定速度0.5 m/sで動かす。電動機軸から搬送部までの機械効率は90 %とする。必要な電動機軸出力[kW]に最も近いものはどれか。始動時の加速と余裕係数は考えない。
(1)2.3
(2)2.5
(3)2.8
(4)3.3
(5)5.0
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正解:(3)2.8
搬送部で必要な動力はFv=5,000×0.5=2,500 W。軸から搬送部へ90 %が伝わるので、
P=2,500÷0.9≒2,778 W
=2.778 kW≒2.8 kWです。
(1)2.3は効率を逆に掛けた2.25 kWの丸め値、(2)2.5は損失を無視した値です。(4)3.3、(5)5.0なら搬送部へ2.97 kW、4.5 kWが伝わり、必要な2.5 kWを上回ります。
電気入力を求めるなら、さらに電動機自身の効率で割ります。ここでの90 %は電動機効率ではありません。参考:日本電気技術者協会・動力と仕事。
第3問
羽根車径を変えない遠心ポンプで、同じ液体を扱う。回転速度を2倍にし、内部の流れ方が相似な運転点を比較すると、流量は元の何倍になるか。
(1)変わらない
(2)√2 倍
(3)2 倍
(4)4 倍
(5)8 倍
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正解:(3)2倍
同じ羽根車の相似な流れでは、流速と回転速度の比が一定です。通過面積も同じなので、流量比Q₂/Q₁は回転速度比n₂/n₁と等しく、2倍になります。
(1)1倍、(2)√2倍はいずれも指定した速度比と一致しません。(4)4倍は揚程比、(5)8倍は効率一定とした軸動力比です。
これは相似点の比較であり、どんな配管でも速度を2倍にすれば流量が必ず2倍になるという意味ではありません。管路との交点については日本電気技術者協会・回転数制御と運転点を参照してください。
第4問
実揚程のない循環系で、必要流量が減ったため遠心ポンプをインバータで減速する。同じ羽根車・液体で管路抵抗の条件は変わらず、相似な運転点へ移り、ポンプ効率は一定とする。軸動力が大きく減る関係を表すものはどれか。
(1)力率が改善されるため
(2)軸動力が回転速度の 3 乗に比例するため
(3)銅損がゼロになるため
(4)揚程が変わらないため
(5)効率が 100 %になるため
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正解:(2)軸動力が回転速度の3乗に比例するため
流量は速度の1乗、揚程は2乗に比例するため、その積に比例する軸動力は3乗で変わります。速度を80 %にすれば0.8³=0.512、元の51.2 %で、削減率は48.8 %です。
(1)力率の改善はこの機械的な関係の理由ではありません。(3)銅損は残り、(4)揚程も変わり、(5)効率100 %にはなりません。
電動機・インバータの損失まで含めた省電力量や、弁制御との優劣は運転条件で変わります。実揚程が大きい系へ3乗則をそのまま当てはめず、運転点と必要揚程を確認します。
第5問
電動機で巻上機を駆動して荷を持ち上げる力行運転を考える。必要な負荷動力Lから電動機の軸出力を求めるとき、巻上機構の機械効率ηで割ってP=L/ηとする理由はどれか。ηには電動機自身の損失を含めない。
(1)電圧降下を考慮するため
(2)機械損失を補うため、機構への入力が負荷動力より大きくなるから
(3)負荷が変動するため
(4)力率を考慮するため
(5)安全率を見込むため
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正解:(2)機構で失われる動力を補うため
η=負荷動力÷機構への入力なので、機構への入力=L/ηです。これを電動機が軸から供給します。η=0.8なら必要軸出力はLの1.25倍です。
(1)電圧降下と(4)力率は電気側の量で、この機械効率の定義ではありません。(3)定常負荷でも損失は生じます。(5)余裕係数は必要に応じて別に掛けるもので、効率とは異なります。
「機構への入力」は電動機の軸出力を指します。電動機の電気入力を求めるには、さらに電動機効率で割ります。エレベータの負荷動力は、かご・積載物・釣合いおもりの条件も踏まえて求めます。参考:電動力応用の効率と出力の整理。
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