結論:原子力と新エネルギーは「特徴の違い」を問われる
電験三種の電力科目では、原子力発電と新エネルギー(太陽光・風力・燃料電池など)の基本的な仕組みと特徴が出題されます。計算問題は少なく、知識の正確さが勝負です。
☢ 原子力発電
核分裂の熱で
蒸気を作る
☀ 太陽光発電
光エネルギーを
直接電気に変換
💨 風力発電
風の運動エネルギーで
タービンを回す
原子力発電の仕組み
核分裂の原理
ウラン235(235U)に中性子をぶつけると、原子核が分裂し、膨大な熱エネルギーが放出されます。同時に2〜3個の中性子が飛び出し、次のウランに当たって連鎖反応が起きます。
かみ砕くと:原子力発電は「超高性能な湯沸かし器」です。核分裂の熱で水を沸かし、蒸気でタービンを回すという発電の流れは汽力発電と同じ。違いは「ボイラの代わりに原子炉で熱を作る」という点だけです。
原子炉の種類
| 種類 | 冷却材 | 減速材 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 沸騰水型(BWR) | 軽水 | 軽水 | 炉内で蒸気を直接発生 |
| 加圧水型(PWR) | 軽水 | 軽水 | 1次系と2次系を分離(蒸気発生器あり) |
覚え方:「BWR = Boiling(沸騰)→ 炉内で直接沸かす」「PWR = Pressurized(加圧)→ 1次系を高圧にして沸騰させない」。日本ではBWRとPWRがほぼ半々です。
原子炉の制御
| 制御方法 | 説明 |
|---|---|
| 制御棒 | 中性子を吸収する棒(カドミウム、ハフニウム)を出し入れして出力を調整 |
| ほう酸水 | 冷却水にほう酸を溶かして中性子を吸収(PWRで使用) |
新エネルギー(再生可能エネルギー)
太陽光発電
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原理 | 半導体のpn接合に光を当て、光起電力効果で発電 |
| 出力 | 直流 → パワーコンディショナで交流に変換 |
| 変換効率 | シリコン系で約15〜20% |
| 特徴 | 天候に左右される、可動部がなくメンテ容易 |
風力発電
風力発電の理論出力
P = 12 ρAv3 [W]
ρ は空気の密度 [kg/m³]、A は受風面積 [m²]、v は風速 [m/s] です。風速の3乗に比例する点が超重要で、風速が2倍になると出力は8倍になります。
燃料電池
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原理 | 水素と酸素の化学反応で直接発電(水の電気分解の逆) |
| 出力 | 直流 |
| 特徴 | 高効率(40〜60%)、排出物は水のみ、静か |
各種発電方式の比較
発電方式の比較(試験頻出!)
| 方式 | エネルギー変換 | 出力 | CO2 |
|---|---|---|---|
| 火力 | 熱→力学→電気 | AC | 多い |
| 原子力 | 核→熱→力学→電気 | AC | なし |
| 太陽光 | 光→電気(直接) | DC | なし |
| 燃料電池 | 化学→電気(直接) | DC | 少ない |
ポイント:太陽光と燃料電池は直流出力。回転機を使わないので。
まとめ
| テーマ | 最重要ポイント |
|---|---|
| 原子力 | BWR=直接蒸気、PWR=2次系で蒸気。制御棒で出力調整 |
| 太陽光 | pn接合の光起電力効果、DC出力、パワコンで変換 |
| 風力 | P = ½ρAv³、風速の3乗に比例 |
| 燃料電池 | 水素+酸素→水+電気、DC出力、高効率 |
学習アドバイス:このテーマは暗記中心です。各発電方式の「エネルギー変換のステップ」と「出力がACかDCか」を整理して覚えましょう。特に太陽光と燃料電池がDC出力であること、風力の出力が風速の3乗に比例することはよく出ます。
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