結論:保護装置は「事故を検出して被害を最小限にする」守りの要
送配電系統で短絡や地絡(漏電)が起きたとき、素早く事故箇所を切り離さないと設備が壊れたり停電が広がったりします。この「異常検知+自動遮断」を担うのが保護リレーシステムです。
🛡 保護リレー
異常を検出して
遮断器にトリップ指令
🎯 保護協調
事故箇所だけを
選択的に遮断する仕組み
⚡ 避雷器
雷サージから
設備を保護
保護リレーの種類
主な保護リレー
| リレーの種類 | 検出する量 | 用途・特徴 |
|---|---|---|
| 過電流リレー(OCR) | 電流の大きさ | 設定値以上の電流で動作。最も基本的な保護 |
| 地絡方向リレー(DGR) | 零相電圧+零相電流 | 地絡事故の方向を判別して動作 |
| 差動リレー | 入出力の電流差 | 変圧器・発電機の内部故障保護。高速・高感度 |
| 距離リレー | インピーダンス(V/I) | 送電線の保護。事故点までの距離を推定 |
| 不足電圧リレー(UVR) | 電圧低下 | 電圧が設定値以下で動作 |
CT(変流器)とVT(計器用変圧器)
保護リレーは高圧回路に直接接続できないため、CTとVTを介して電流・電圧を計測します。
| 装置 | 変換 | 2次側の定格 | 注意事項 |
|---|---|---|---|
| CT(変流器) | 大電流→小電流 | 5 A | 2次側は絶対に開放しない |
| VT(計器用変圧器) | 高電圧→低電圧 | 110 V | 2次側は絶対に短絡しない |
危険! CT・VTの禁止事項
- CTの2次側を開放 → 高電圧が発生して感電・焼損の危険
- VTの2次側を短絡 → 大電流が流れて焼損
覚え方:「CTは開放ダメ、VTは短絡ダメ」。CTは電流が主役(電流が流れ続けないと危険)、VTは電圧が主役(短絡すると大電流)。
避雷器(LA)
雷や開閉サージなどの異常電圧(過電圧)から設備を守る装置です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 動作原理 | 通常時は絶縁体、過電圧時のみ導通して電流を大地に逃がす |
| 主流の方式 | 酸化亜鉛(ZnO)形避雷器(ギャップレス型) |
| 設置場所 | 変圧器・遮断器の近くに設置して保護 |
保護協調
事故が起きたとき、事故箇所に最も近い遮断器だけが動作して、健全な部分は停電させない――この「選択遮断」の仕組みが保護協調です。
かみ砕くと:家のブレーカーと同じ考え方です。リビングのコンセントでショートしても、リビングのブレーカーだけが落ちて、キッチンや寝室は使えますよね。電力系統でも同じように、事故箇所の上流にある遮断器だけが働く仕組みになっています。
まとめ
| テーマ | 最重要ポイント |
|---|---|
| 保護リレー | OCR=過電流、差動=内部故障、距離=送電線 |
| CT・VT | CT開放厳禁、VT短絡厳禁。2次定格はCT=5A、VT=110V |
| 避雷器 | ZnO形(ギャップレス)が主流。過電圧を大地に逃がす |
| 保護協調 | 事故箇所だけを選択遮断して停電範囲を最小化 |
学習アドバイス:保護装置は暗記テーマですが、ビルメンの受変電管理で毎日触れる知識です。特にCT・VTの禁止事項は安全にも直結する超重要ポイント。「なぜダメなのか」の理由まで理解しておきましょう。
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