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第三種冷凍機械責任者とは?試験概要・合格率・難易度まとめ

第三種冷凍機械責任者とは? — 結論からお伝えします

第三種冷凍機械責任者は、冷凍・空調設備の管理に必要な国家資格です。ビルメン4点セットのひとつで、合格率は年度によって18%〜45%と大きく変動するのが特徴です。

まずは大事なポイントをまとめます。

合格率 約20〜40%(年度による変動が大きい)
受験資格 なし(誰でも受験できる)
試験形式 五肢択一マークシート・全35問
試験頻度 年1回のみ(11月)← ここが要注意!

二級ボイラー技士(毎月受験可・合格率50%超え)と比べると、年1回しかチャンスがない分、しっかり準備して臨む必要があります。この記事では、試験の全体像を初めての方にもわかりやすく解説します。

冷凍機械責任者ってどんな資格?

冷凍機械責任者とは、冷凍設備(エアコンや冷凍・冷蔵設備などに使われる冷凍機)を安全に管理するための国家資格です。

「冷凍機」と聞くとイメージしにくいかもしれませんが、実はビルの空調(冷暖房)を支えているのが冷凍サイクルの技術です。

  • オフィスビルの空調:業務用エアコン(チラー)の管理に必要
  • スーパー・コンビニ:冷蔵・冷凍ショーケースの管理
  • 食品工場・冷凍倉庫:大型冷凍設備の安全管理

家庭用エアコンは資格なしで使えますが、ビルや工場で使う大型の冷凍機は高圧ガスを扱うため、専門の資格者による管理が法律で義務づけられています。

冷凍機械責任者には3段階あります。

第一種 すべての冷凍設備に対応
第二種 1日の冷凍能力300トン未満
第三種 ← ここ! 1日の冷凍能力100トン未満

第三種は最も基礎的な区分ですが、中小規模のビルで使われる冷凍設備の多くはこの範囲に収まります。ビルメンとして働くなら、まず第三種の取得を目指しましょう。

試験の基本情報まとめ

正式名称 第三種冷凍機械責任者試験
試験実施機関 高圧ガス保安協会(KHK)
受験資格 なし(誰でも受験できる)
試験形式 五肢択一・マークシート
問題数 35問(保安管理技術15問+法令20問)
試験時間 2時間30分(保安管理技術90分+法令60分)
合格基準 各科目60%以上
受験料 9,800円(電子申請)
試験日 年1回(11月第2日曜日)
申込期間 8月下旬〜9月上旬

ボイラー技士との大きな違い

年1回しか受験チャンスがない!
二級ボイラー技士は毎月受験できますが、第三種冷凍機械責任者は年に1回(11月)のみです。不合格だと次のチャンスは1年後。申込期間も8〜9月と早いので、計画的に準備する必要があります。

2つの試験科目と出題内容

試験は2科目・合計35問で構成されています。

科目名 問題数 おもな内容
保安管理技術 15問 冷凍サイクル、機器、安全装置、運転管理
法令 20問 高圧ガス保安法、冷凍設備の技術基準

合格基準はボイラーより厳しい

合格基準は「各科目60%以上」。ボイラー技士の「各科目40%以上+全体60%以上」と比べると、科目ごとのハードルが高いです。

具体的には、保安管理技術は15問中9問以上、法令は20問中12問以上の正解が必要です。どちらか一方でも60%未満なら不合格となります。

各科目の解説記事はこちらで学べます。

合格率の推移 — 年によって大きく変動!

第三種冷凍機械責任者の合格率は、年度によって18%〜45%と大きく変動します。これがこの試験の最大の特徴です。

年度 受験者数 合格率
令和7年度(2025年) 7,716人 45.0%
令和6年度(2024年) 7,605人 36.1%
令和5年度(2023年) 7,891人 39.9%
令和4年度(2022年) 8,305人 22.8%
令和3年度(2021年) 9,858人 40.5%
令和2年度(2020年) 7,541人 18.3%
令和元年度(2019年) 7,908人 32.4%
平成30年度(2018年) 7,768人 39.8%

出典:高圧ガス保安協会(全科目受験者の合格率)

令和2年度は18.3%、令和4年度は22.8%と、突然難化する年があるのが怖いところ。一方で令和7年度は45.0%と比較的易しい年でした。

この変動の理由は、問題の難易度が年によって異なるためです。しっかり勉強していれば「当たり年」は楽に合格でき、「はずれ年」でも合格ラインに届く実力がつきます。

科目免除制度 — 講習で合格率86%

第三種冷凍機械責任者には「科目免除制度」という裏ワザがあります。

高圧ガス保安協会が実施する講習(3日間)を受講し、検定試験に合格すると、本試験で「保安管理技術」が免除されます。つまり、本番では法令(20問)だけ受ければOKになるのです。

受験方法 平均合格率
全科目受験(一般受験) 約30〜40%
科目免除受験(講習受講者) 約86%

科目免除者の合格率は約86%と圧倒的に高くなります。講習費用は別途かかりますが、「年1回の試験を絶対に落としたくない」方にはおすすめの方法です。

ビルメン4点セットの中での位置づけ

資格名 合格率(目安) 試験頻度
二級ボイラー技士 50〜60% 毎月
危険物取扱者 乙種第4類 30〜40% 年に複数回
第三種冷凍機械責任者 20〜40% 年1回
第二種電気工事士 筆記60%/技能70% 年2回

4点セットの中では合格率が最も低く、年1回しか受験できないため、最も取得が難しいと言われています。ただし、出題範囲は比較的コンパクト(2科目35問)なので、しっかり対策すれば一発合格は十分に可能です。

よくある質問Q&A

Q1. 免許ではなく「免状」?

はい、二級ボイラー技士は「免許」ですが、冷凍機械責任者は「免状」です。試験に合格したら、都道府県知事に免状交付を申請します。免状に有効期限はなく、更新の必要もありません。

Q2. 実技試験や講習は必須?

ボイラー技士と違い、実技講習は必須ではありません。試験に合格すれば、そのまま免状を申請できます。科目免除のための講習は任意です。

Q3. 試験日はいつ?

毎年11月の第2日曜日です。申込期間は8月下旬〜9月上旬なので、忘れずに申し込みましょう。申込期間を過ぎると1年間受験できなくなります。

Q4. 勉強時間はどれくらい必要?

一般的には2〜4か月、60〜120時間程度です。保安管理技術は冷凍サイクルの理解が必要なため、ボイラー技士より少し多めの勉強時間を見込んでおきましょう。

理解度チェック — この記事の内容から3問

【第1問】第三種冷凍機械責任者の試験は年に何回実施されますか?

(1) 毎月
(2) 年2回
(3) 年4回
(4) 年1回
(5) 年6回

解答を見る

正解:(4) 年1回
毎年11月の第2日曜日に実施されます。申込期間は8月下旬〜9月上旬です。不合格の場合、次の受験は1年後になるので、しっかり準備して臨みましょう。

【第2問】第三種冷凍機械責任者の合格基準は?

(1) 全体で50%以上
(2) 各科目40%以上 かつ 全体60%以上
(3) 各科目60%以上
(4) 全体で70%以上
(5) 各科目50%以上

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正解:(3) 各科目60%以上
保安管理技術は15問中9問以上、法令は20問中12問以上の正解が必要です。ボイラー技士(各科目40%以上+全体60%以上)よりも科目ごとのハードルが高い点に注意しましょう。

【第3問】科目免除制度を利用した場合、本試験で受けるのはどの科目?

(1) 保安管理技術のみ
(2) 法令のみ
(3) 両方
(4) 免除で試験不要
(5) 実技試験のみ

解答を見る

正解:(2) 法令のみ
高圧ガス保安協会の講習を受講し検定試験に合格すると、「保安管理技術」が免除されます。本試験では法令(20問)のみを受験すればOKです。科目免除者の合格率は約86%と非常に高くなります。

まとめ

合格率 20〜40%(年度で変動大)
受験資格 なし(誰でもOK)
試験形式 五肢択一・35問・2時間30分
合格基準 各科目60%以上
試験頻度 年1回(11月)
裏ワザ 科目免除制度で合格率86%に

年1回しかチャンスがない分、計画的な準備が欠かせません。8月の申込を忘れず、11月の本番に万全の状態で臨みましょう!

第三種冷凍の学習を始めよう!

科目ごとの解説記事で試験範囲をカバーできます。

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