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変圧器の等価回路と計算 ミニテスト【第3回】

「変圧器の等価回路と計算」のミニテスト第3回(全5問)です。

変圧器の等価回路と計算 ミニテスト

第1回 第2回 第3回

テストの使い方

まず自分で答えを考えてから「解答を見る」をタップしてください。間違えた問題は解説記事に戻って確認すると効果的です。

第1問

変圧器の巻線抵抗を一定とし、励磁電流を無視する。負荷率 m を「負荷電流÷定格電流」とすると、負荷電流による銅損は m に対してどのように変化するか。

(1)m に比例
(2)m² に比例
(3)m に反比例
(4)m² に反比例
(5)変化しない

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正解:(2)m²に比例
銅損は I2R なので、負荷電流が定格の m 倍なら、銅損は定格銅損の m2倍です。半負荷なら0.52=0.25倍(1/4)となります。
(1)は電流を2乗していません。(3)と(4)の反比例では、電流を小さくしたときに損失が大きくなるため逆です。(5)の一定も I2R と合いません。
巻線温度が変われば抵抗も変わります。実機の無負荷時には励磁電流による小さい銅損もあるため、「m=0なら実機の巻線銅損がすべて0」とまではいえません。

第2問

単相変圧器に定格電圧を加えた状態で二次端子を短絡するとき、電源側と配線のインピーダンスを無視する。同じ側の定格電流と、その定格を基準とした%Zから近似的に求められるものはどれか。

(1)鉄損
(2)効率
(3)短絡電流
(4)励磁電流
(5)温度上昇

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正解:(3)短絡電流
短絡電流の実効値はIs≒(100/%Z)×定格電流です。ここで%Zには百分率の数値を入れます。同じ定格電流なら、%Zが小さいほど短絡電流は大きくなります。
(1)鉄損や(4)励磁電流には、励磁回路の情報が必要です。(2)効率には出力・鉄損・銅損など、(5)温度上昇には損失に加えて冷却条件なども必要で、定格電流と%Zだけでは決まりません。
これは対称な交流成分の概算で、投入直後の直流分を含むピーク値ではありません。実設備の遮断器選定では、上位電源や配線のインピーダンス、他の電源からの流入も含めて評価します。参考:日本電気技術者協会の%Zと短絡電流の計算。

第3問

定格電流時の電圧変動率を一次近似 ε≒%R cosθ+%X sinθ で計算する。%Rと%Xはともに正で互いに異なる値とし、力率cosθ=1.0のとき、この近似式から得られるものはどれか。

(1)ε≒0
(2)ε≒%R
(3)ε≒%X
(4)ε≒%R+%X
(5)ε≒%Z

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正解:(2)ε≒%R
cosθ=1.0ならsinθ=0です。式に入れると、ε≒%R×1+%X×0=%Rとなります。(1)は抵抗による電圧降下を落としています。(3)はcosθとsinθの掛け先を取り違えています。(4)はsinθ=0を反映していません。(5)の%Zは抵抗分とリアクタンス分を合成した大きさで、電圧変動率そのものではありません。
抵抗分だけになるのはこの一次近似の範囲です。リアクタンスの電圧降下が消えるわけではなく、より精密な計算にはその高次の寄与が残ります。式の導出:電圧変動率の簡略式と高次項。

第4問

変圧器の鉄損に含まれる損失の組み合わせとして、正しいものはどれか。

(1)電機子銅損と界磁銅損
(2)摩擦損と風損
(3)ヒステリシス損と渦電流損
(4)漏れ損と誘電体損
(5)表皮効果損と近接効果損

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正解:(3)ヒステリシス損と渦電流損
鉄心を交互に磁化するときの損失がヒステリシス損、鉄心内に誘導される電流による損失が渦電流損です。同じ鉄心・波形で磁束密度の最大値を一定に保つ近似モデルでは、前者は周波数 f、後者は f2に比例します。電圧だけを一定にして周波数を変えると磁束密度も変わるため、同じ比例則をそのまま使えません。
(1)は巻線の抵抗損です。(2)は回転機の機械損で、変圧器本体は回転しません。(4)は鉄損の二つの成分を表す組合せではなく、誘電体損は絶縁物の損失です。(5)は巻線内の電流分布を偏らせて交流抵抗を増す現象に関係し、鉄損の分類ではありません。

第5問

定格容量500 kV·A、鉄損1,000 W、定格銅損4,000 Wの変圧器。定格電圧・定格周波数で、全負荷、力率0.8のときの効率[%]に最も近いものはどれか。鉄損と銅損以外の損失は無視する。

(1)96.8
(2)97.6
(3)98.0
(4)98.8
(5)99.2

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正解:(4)98.8
全負荷は定格電流の状態で、力率1を意味しません。出力=500×1.0×0.8=400 kW=400,000 W、損失=1,000+4,000=5,000 Wです。η=出力/(出力+損失)×100
=400,000/405,000×100
≒98.8%となります。
(1)96.8、(2)97.6、(3)98.0は、この出力に対して損失を多く見積もった値です。(5)99.2は損失を少なく見積もっています。500 kV·Aをそのまま500 kWとせず、出力には力率を掛けます。一方、全負荷時の銅損4,000 Wに力率をもう一度掛ける必要はありません。

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