結論:4科目を同じ方法で勉強せず、誤答の型を変えて復習します。
構造は比較図、取扱いは手順と異常時判断、燃焼は原因と結果、法令は対象・条件・数字のセットが有効です。本記事では、安全衛生技術試験協会が公開する直近2回分、計80問を照合し、科目ごとの対策を組み直しました。
分析対象:令和7年10月掲載・令和8年4月掲載の二級ボイラー技士公表試験問題。分析・最終更新日:2026年8月1日。
この分析で分かること・分からないこと
公式ページの説明では、令和8年4月掲載分は令和7年7月から12月まで、令和7年10月掲載分は令和7年1月から6月までに実施した問題です。本記事では、2つの公表問題に現れた設問テーマを当サイト独自に分類しました。
分かること
2回で繰り返されたテーマ、4科目の設問形式、自分の弱点を測る方法
断定できないこと
本試験全体の出題率、次回の出題順、受験者全体で最も難しい科目
試験協会はテーマ別の出題率や科目別正答率を公表していません。そのため、旧記事にあった「★★★」「ほぼ毎回」「最も足切りになりやすい」といった根拠不明の順位は使いません。
まず合格条件を得点例で確認する
二級ボイラー技士は4科目各10問・各100点、合計40問です。公式の合格基準は各科目40%以上、かつ合計60%以上。1問10点なので、科目ごとに4問以上、全体で24問以上の両方が必要です。
| 科目別正答数 | 合計 | 判定 |
|---|---|---|
| 6・6・6・6 | 24問 | 合格基準を満たす |
| 9・8・4・3 | 24問 | 1科目が3問で不合格 |
| 4・4・8・8 | 24問 | 基準上は満たす |
| 5・5・5・5 | 20問 | 合計不足で不合格 |
4問は合格ライン上であり、1問の読み違いで足切りになります。本記事では公式基準とは別に、学習上の安全目標を各科目7問以上とします。公表問題を解くたび、合計点だけでなく4科目を別々に記録してください。
公式2回80問を照合した結果
| 科目 | 2回で共通した主な領域 | 復習の軸 |
|---|---|---|
| 構造 | 10問の設問テーマが全て共通 | 同じ装置の正誤差を比較 |
| 取扱い | 逆火、起動、低水位、キャリオーバ、水面計、水処理 | 原因→判断→操作の順 |
| 燃焼 | 燃料性質、重油障害、燃焼基礎、供給装置、バーナ、気体燃料、通風 | 物性→現象→対策の順 |
| 法令 | 伝熱面積、検査・検査証、貫流ボイラー附属品、給水装置 | 対象→条件→数値の順 |
特に構造は、熱・圧力、水循環、伝熱面と燃焼室、炉筒煙管、貫流、鋳鉄製、胴の穴、附属品、蒸気トラップ、温度調節器という10の設問テーマが2回とも共通でした。文章を丸暗記するより、同じテーマのどの記述が入れ替わったかを比べるほうが再現性があります。
なお、これは2回分を比べた結果であり、将来も同じ構成になる保証ではありません。厚生労働省告示が定める試験範囲から外れるテーマを捨てないことが前提です。
→ 厚生労働省「ボイラー技士、ボイラー溶接士及びボイラー整備士免許規程」第6条
科目1|構造は「似た装置の違い」を1枚にする
構造では、名称だけでなく流れ・位置・役割の関係を問われます。丸ボイラーと水管ボイラー、自然循環と貫流、圧力計と水高計、安全弁と逃がし弁のように、似たものを左右に並べて違いを書きます。
1行目:何が流れるか(水・蒸気・燃焼ガス)
2行目:どこにあるか(胴内・管内・煙道・蒸気部)
3行目:何を防ぐ/高めるか(低水位、過圧、熱回収など)
2回分を解くときは、正解番号ではなく「誤りの語句→正しい語句」を残します。たとえば放射伝熱面と接触伝熱面を逆にした選択肢なら、二つの定義を同じカードへ書く方法です。
図で復習する:各部の構造と水循環/水管・貫流ボイラー/安全弁・圧力計・水面計
科目2|取扱いは「その場面でしてよい操作か」を判定する
取扱いは、同じ部品でも正常時・点火時・異常時・停止時で操作が変わります。手順を単語の列で覚えず、今の状態→危険→最初の操作→再開条件の4枠で整理します。
| 場面 | 先に確認すること | 混同を防ぐ視点 |
|---|---|---|
| 点火・たき始め | 水位、弁、換気、着火 | 燃料を先に出さない |
| 低水位・キャリオーバ | 原因、実水位、燃焼状態 | 異常ごとに処置を分ける |
| 停止・休止 | 圧力、温度、保存期間 | 急冷と腐食を避ける |
| 水処理 | 除去対象と薬剤の役割 | 軟化と脱気を分ける |
取扱いでは「常に」「直ちに」「全開」「急に」などの語が判断条件になります。ただし、その語があるだけで誤りと決めず、設備状態と手順の理由まで確認します。
手順で復習する:点火前準備と点火/キャリオーバと水位異常/軟化・脱気・清缶剤
科目3|燃焼は「原因→測定値→障害→対策」をつなぐ
燃焼は用語を単独で覚えると、似た障害や対策が混ざります。重油中の水分・スラッジ・残留炭素・硫黄、空気比、通風方式を、何を変えると何が起こるかの矢印でつなぎます。
物性:粘度・引火点・発熱量・含有成分
装置:タンク・加熱器・ストレーナ・バーナ・ファン
現象:霧化、空気過不足、ばいじん、NOx・SOx、低温腐食
計算だけを別単元にせず、式の数値が増減したときの現象まで説明できるか確認します。たとえば空気比は定義を覚えるだけでなく、過大・過小のときに排ガスと燃焼がどう変わるかまで見ます。
因果で復習する:重油の性質/理論空気量・空気比/NOx・SOx・低温腐食
科目4|法令は「誰が・何に・いつ・何を」を埋める
法令は数字だけを抜き出すより、数字が適用される対象と例外をセットにします。特に、ボイラーの法的区分、取扱資格、作業主任者、検査、変更、附属品は同じ語が別の制度で現れるため、横断表が有効です。
| 区別する組 | 確認する条件 | 復習先 |
|---|---|---|
| 取扱資格/作業主任者 | ボイラー区分と換算伝熱面積 | 選任基準 |
| 性能検査/自主検査 | 対象、周期、記録、休止 | 検査の違い |
| 構造基準/管理義務 | 設置時の仕様か使用中の管理か | 附属品の基準 |
2026年4月掲載の公表問題は、2026年1月1日以降に施行された法令に対応していないと公式ページに注意書きがあります。法令問題は正答を暗記せず、2026年の構造規格・検査制度の改正を反映した教材または現行条文で補ってください。
誤答ノートは4種類に分類する
間違えた問題を書き写すだけでは、次の行動が決まりません。誤答ごとに次の記号を一つ付け、修正方法を変えます。
| 記号 | 間違えた理由 | 次にすること |
|---|---|---|
| A | 用語を知らなかった | 図・定義へ戻る |
| B | 比較対象を逆にした | 2項目の差を1表にする |
| C | 条件・数字・例外を落とした | 対象と根拠条文を追記 |
| D | 設問の否定・マークを誤った | 問題文へ確認印を付ける |
同じ論点を再び間違えたら、問題番号を増やすのではなく、分類と修正内容を見直します。「解説を読めば分かる」状態ではなく、翌日に根拠を説明できる状態が解き直し完了です。
2回分を使い切る5ステップ
- 1回目を3時間で通して解く:本番と同じ40問で現在地を測る
- 4科目別に採点する:合計だけでなく10問ごとの正答数を記録する
- 誤答をA〜Dへ分類する:知識不足と読み違いを分ける
- 2回目を解く:同じテーマで誤り方が変わるかを比較する
- 翌日と1週間後に誤答だけ解く:4科目7問以上を安定させる
公表問題は問題形式を知る一次資料ですが、個々の選択肢の解説は付きません。解説用教材の選び方は「2026年版テキスト・問題集の目的別比較」で確認できます。
得点管理表|合計点より科目の下限を見る
| 科目 | 今回/10 | 次回の修正テーマ |
|---|---|---|
| 構造 | /10 | 比較を逆にした装置 |
| 取扱い | /10 | 順序・異常時の判断 |
| 燃料・燃焼 | /10 | 原因と障害のつながり |
| 関係法令 | /10 | 対象・条件・数字・例外 |
最も低い科目を翌日の最初に復習します。同点なら、C(条件・数字・例外)の誤答が多い科目を先にします。法改正や適用条件の取り違えは、別問題でも繰り返しやすいためです。
試験時間180分の使い方
公式の試験時間は3時間です。以下は当サイトの配分例であり、公式指定ではありません。
即答できる問題を進める
保留問題を条件別に検討
否定語とマーク位置を確認
計算・迷った設問へ戻る
最初から1問に4.5分ずつ固定すると、迷った問題で時間を失います。1巡目は問題番号へ印を付けて先へ進み、最後に科目別のマーク数と問題番号のずれを確認します。
よくある質問
最初はどの科目から勉強すべきですか?
まず40問を一度解き、最下位科目を確認します。初学者が本文学習を始めるなら、構造と取扱いを対にし、燃焼を別枠、法令を毎日少量ずつ進める方法が組みやすいです。法令を試験直前まで完全に後回しにはしません。
過去問は何周すれば十分ですか?
周回数ではなく、4科目すべてで7問以上を連続して取れるかを基準にします。同じ答えを覚えた場合は、各選択肢の誤りを説明する、別回の同テーマを解く、という順に確認します。
公表問題だけで合格できますか?
形式確認と実力測定には有効ですが、公式の公表問題には詳しい解説がありません。さらに令和8年4月掲載分には法令の時点注意があります。初学者は現行版の解説教材と併用するほうが、誤った選択肢を正しい知識へ直しやすくなります。
理解度チェック
科目別正答数が「9・8・4・3」で合計24問だった。公式基準による判定はどれか。
- 合計24問なので合格
- 平均6問なので合格
- 1科目が3問のため不合格
- 構造が9問なので合格
- 再採点まで判定不能
2回の公表問題で同じ構造テーマを間違えた。次の復習として最も適切なものはどれか。
- 正解番号だけを2回書く
- 構造科目を捨てる
- 誤った語句と正しい語句を比較表にする
- 合計点だけを記録する
- 法令だけを解き直す
令和8年4月掲載の公表問題で法令を復習するとき、必要な対応はどれか。
- 掲載問題だけを現行法とみなす
- 2026年1月以降の改正は無視する
- 正答の番号だけを暗記する
- 現行条文または法改正対応教材で補う
- 法令科目を受験しない
まとめ|4科目7問以上を安定させる
公式公表問題2回80問の比較では、構造の10テーマが全て共通し、他の3科目でも複数の領域が繰り返されていました。ただし、2回の結果を将来の出題率とはみなしません。
構造は比較、取扱いは場面判断、燃焼は因果、法令は適用条件で復習し、A〜Dの誤答分類を残します。試験制度全体は「二級ボイラー技士の試験概要」、申込から当日は「受験申込〜当日の流れ」、学習日程は「一発合格のスケジュール例」で確認できます。
公式問題分析日/最終更新日:2026年8月1日
※当サイトの画像にはAI生成のものが含まれており、実際の機器・器具とは外観が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。
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